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黒き荒野の果て
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黒き荒野の果て
¥990
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商品レビュー
4.1
19件のお客様レビュー
まるで映画ワイルドスピードを観ているような犯罪カーチェイスエンターテイメント。 古き良きアメリカ1970年代マッスルカーが出てきて、やはりこの時代の車はかっこいい。 ダスター、シェベル乗りたい。
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「V8!V8!」 『マッドマックス怒りのデスロード』をご存知でしょうか。映画内では車のエンジンが神格化しており、それを崇めるボーイズ達が叫んでるのですが本書を読んでいて中盤からずっとこの声が頭に響いておりました。 読書に集中したい時は大抵クラシックかオペラを垂れ流しているのですが...
「V8!V8!」 『マッドマックス怒りのデスロード』をご存知でしょうか。映画内では車のエンジンが神格化しており、それを崇めるボーイズ達が叫んでるのですが本書を読んでいて中盤からずっとこの声が頭に響いておりました。 読書に集中したい時は大抵クラシックかオペラを垂れ流しているのですが(音があった方が集中出来るようです)今回ばかりはこれはあかん!とワイルドスピードのサントラを流してました。 お世話になっている1Q8401さんに『頬に哀しみを刻め』を読んだならこっちもかっこいいおじ様が出るよと教えて頂き、かっこいいおじ様は見ているだけで眼福なので拝読。 タイトルと表紙から黒人さんの悲哀がまた書かれているのかと思いきやもっと重たいテーマが隠されていました。 主人公のイケてるおじ様ボーレガードは自動車修理工場を営む黒人さん。 妻のキアと2人の子供と暮らしており、もう1人前妻との娘もいます。 ところがライバル会社にほぼ仕事を持って行かれ経営難。家庭は支えないといけないし母親は施設に入っているのでお金を工面しないといけないし、娘の学費は出したいし…読んでいてこっちも胃がきゅっとなりましたが、大金をすぐに稼ぐ方法と言ったら違法な事か宝くじで当てるか臓器を売るしか無いので(ひきずるテスカトリポカ)元は裏社会の伝説のドライバーだったボーレガードは、昔の仕事仲間ロニーに持ちかけられた宝石強盗の仕事に手を出す事になるのです。 もうこの設定が痺れる!伝説のドライバーとか伝説の殺し屋とかロマンの塊ですね。 そもそもはボーレガードの父親のアンソニーが中々の悪で、嫁とボーレガードを置き去りに逃げたか亡くなったか、帰らぬ人となっています。それを見ているボーレガードは自分は同じ轍は踏まないと必死に頑張っているのですが、父親を愛している事実と家庭を守りたい気持ちがせめぎ合って苦しむ事に。 ですが、いくらお金に困っても父親の形見のダスターを売らなかったり勤め人にならずに自営業に拘ったり、中々父親の呪縛から解かれないボーレガード。 嫁からしたらお前、ええ加減にせえよ!状態ですが、ここがまたかっこいいんですよね。ダスターは売ったらいかん! 昔の血が騒ぎハンドルを握って「飛ぶときだ」と呟くボーレガードに車なのに飛ぶって表現するんだ、と痺れておりましたら本当に飛んでしまった。 こちらもアドレナリン大放出でしたが、文章でアメリカ産のカーチェイスを読むのがこんなに楽しいとは!!私も飛んでみたい!藤原とうふ店のように溝落としとかしてみたい!(実際はチキンなので超絶安全運転な私) しかしこの仕事が後々に家族を巻き込む大変な事件へと発展していまいます。 前も思いましたが内容がスッキリと分かりやすく、翻訳本に慣れていない方でもあっという間に読み終えてしまえると思います。相変わらず『クソ車』という表現には笑ってしまいますが、その『クソ車』がこんなにかっこよく走ってしまったらもう、「V6!V6!」と心の中で叫んでしまうわけです。(ボーレガードが積んでいるのはV6エンジンなのです) 初っ端のドッグレース以降、中盤までは丁寧にボーレガードおじ様の家族の事などを書いてくれているので一旦熱狂はお預けなのですが、仕事に着手する中盤からその後の後始末にかけてタイヤがアスファルトに擦れる匂いがしてきそうな勢いでテンションが上がります。 その裏では悲しい事件もいくつか起こってしまいますが、果たしてボーレガードは家族を守る一般人に戻れるのか、それともアンソニーの影を追ってしまうのか…。 ハリウッド映画みたいな本をお探しなら、こちらと同作者の次の作品『頬に哀しみを刻め』セットでお勧めです。 前のバイト先の店長がマツダセブンに乗っていたので乗せて貰えば良かったと心から後悔している私が1番好きな車はプジョーです。(完全にTAXiの影響)
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古き良きアメリカ映画のような一冊でした はい、宝島社が毎年発表しているこのミステリーがすごい!ランキング2024の海外編1位に『頬に哀しみを刻め』が選ばれましたね ということで、S・A・コスビーの『黒き荒野の果て』を読んでみました 『頬に哀しみを刻め』のほうは既読です めちゃ...
古き良きアメリカ映画のような一冊でした はい、宝島社が毎年発表しているこのミステリーがすごい!ランキング2024の海外編1位に『頬に哀しみを刻め』が選ばれましたね ということで、S・A・コスビーの『黒き荒野の果て』を読んでみました 『頬に哀しみを刻め』のほうは既読です めちゃくちゃ面白かったんですが、「このミス」1位はアンソニー・ホロヴィッツの『ナイフをひねれば』と予想してたんですよね なんとなく「このミス」って王道というか正道のミステリーが1位になるイメージがあって、それに対抗するわけではないのかもしれませんが、他のミステリーランキングがちょっと変化球で攻めてくることが多いみたいな 『頬に哀しみを刻め』はだいぶ変化球な気がしたんでね そしてもう一つ今回のこのミスで触れておきたいのは本作の訳者でもある加賀山卓郎さんね なんと3位にランクインした『処刑台広場の女』も加賀山卓郎さん訳なのよ ひとりで2冊ランクインですよ、すげー そして加賀山卓郎さんにも変化球のイメージがあるんよね はい『黒き荒野の果て』に戻りますね こちらは逆にめちゃくちゃ王道!王道のクライムノベルでした そしてほんと映画みたい、構成が もちろん読みどころは激しいカーアクションなんですが、ちゃんと最初に軽いのがきて、真ん中で激しく魅せて、最後に締めるというめちゃくちゃオーソドックスな配置 でも王道好きとしては、それが良いのよね〜 よし!『処刑台広場の女』も読むぞ!
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