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当事者は嘘をつく
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当事者は嘘をつく

小松原織香(著者)

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当事者は嘘をつく

定価 ¥1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2022/01/31
JAN 9784480843234

当事者は嘘をつく

¥1,705

商品レビュー

4.2

23件のお客様レビュー

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2024/10/18

同意のある性交で性暴力を受けた筆者の壮絶な心象が、誠実な言葉で綴られている。同様の経験をしない私には、初めて知ることがたくさんあった。性暴力被害はドーナツの穴のように、存在の証拠でありながら語りえないものであること。相手を殺さないために赦そうとしたのは、無力感の反転だったこと。社...

同意のある性交で性暴力を受けた筆者の壮絶な心象が、誠実な言葉で綴られている。同様の経験をしない私には、初めて知ることがたくさんあった。性暴力被害はドーナツの穴のように、存在の証拠でありながら語りえないものであること。相手を殺さないために赦そうとしたのは、無力感の反転だったこと。社会制度改革に関わるなかで一時的に自己の問題から離れられたこと。真実より物語(例え画一的だとしても)が必要だったこと。 印象的だったのは、支援者が被害者を「珍しい生き物を解説」したり、力を奪っていくように感じ、必要な支援はエンパワメントだ、と猛烈に憤った点。弱き存在として「矮小化」されたという感覚や、回復させたいという「支援者の欲望の匂い」は、私自身が関わっている国際協力の現場でも起こり得ることだと、ドキッとする。 最終的に筆者は水俣を研究することで当事者から離れ、自分が当事者として研究し語ることで後の当事者の道標になることがある、と確信する(というふうに、とりあえずこの本を締めている)。 非常に読み応えがあったのだが、少し残念だったのは「赦し」や「修復的司法」の可能性については、宙ぶらりんのままになっているところ。私の読みが甘いのかもしれないが、デリダの引用など非常に興味深かっただけに、この筆者の(現時点での)結論は何なのか、というのを知りたかった。

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2024/08/10

どんなときによみたい本か? 「当事者」という言葉に違和感を覚えた時。 当事者体験全般に興味を持った時。 【感想】 感想を語るのが難しい本だと感じた。 なぜならこの本は著者が自分に疑い続けた経験を記録しているからだ。 当事者体験を持つ著者は何度も「当事者は嘘をついているのではな...

どんなときによみたい本か? 「当事者」という言葉に違和感を覚えた時。 当事者体験全般に興味を持った時。 【感想】 感想を語るのが難しい本だと感じた。 なぜならこの本は著者が自分に疑い続けた経験を記録しているからだ。 当事者体験を持つ著者は何度も「当事者は嘘をついているのではないですか」の問いかけに葛藤していく。それと同じように読者である私もこの感想は本当だろうか。ご都合主義であったり、表面的な語りではなかろうか、という疑問を自分自身に抱いてしまうのだ。   なぜ当事者体験は似た定型文で語られるのか、のひとつの答えを得る事ができる。 葛藤の記録としてはすごく丁寧に描かれているが、当事者ではない故になぜこの本を読んでいるのだろうかという気分になった。 それは多分逃げたくなるくらいリアリティをもって書かれているからだろう。

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2024/06/15

NHKの放送を観て本書を知り、一気に読みました。 トラウマとなる体験を通しての心の動き、 言葉にできない、正しく説明なんてできない、 記憶が飛んでいる、 解離、、 深刻さの矮小化。 性暴力と性被害。立証が難しいことに震撼 殺すか、赦すか。死ぬか。 たまたま被害に遭って...

NHKの放送を観て本書を知り、一気に読みました。 トラウマとなる体験を通しての心の動き、 言葉にできない、正しく説明なんてできない、 記憶が飛んでいる、 解離、、 深刻さの矮小化。 性暴力と性被害。立証が難しいことに震撼 殺すか、赦すか。死ぬか。 たまたま被害に遭ってしまうだけで、取り返しのつかない深刻なダメージになる、、こわい。死につながる。 私は全然想像できてなかった。 たとえ前もって知識があっても、いつ大切な人が、そんな被害に遭うとも分からない。 そこからのサバイバル。 自助グループの存在。 同じ立場の人の存在が、自分の内面に入ってくる。 自分の外に目を向けることにもつながって、、 でも、傷は癒えてない癒えてない 赦しという選択肢、、そんなのがあったんだ 北欧の支援制度すごいなあと。。 著者の語りが率直で、泣きつつ時に笑いつつ、私もその感情を追体験している気持ちで読ませて頂きました。 著者のケータイ小説も、、読んでみたいです。。 怒りというのは、原動力になるけど、 フラッシュバックとはそんなにリアルで何度もくるものなんだ、、とか、 支援者や医師からの2次被害。 人はあっけなく死んでしまう。。 残された人の思い、、 今日NHKのうずまきファミリーの番組も観たんです。いつでも近くには死がある。 「その島のひとたちは、ひとの話をきかない」という森川すいめいさんの著作も読んでいるところで、、 死なないためにどうするかというのは とても関心がある。

Posted by ブクログ

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