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自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 日本実業出版社 |
| 発売年月日 | 2022/01/28 |
| JAN | 9784534059017 |

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自分の頭で考える読書
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59件のお客様レビュー
最近、なぜ本が読めないのかとか読書に関しての本が出てきているなぁ、と思っていたところにちょっと雰囲気が違う感じの本を見つけたので読んでみた。 第一印象は知識創造社会の中で読書をすることにはどんな意義があるのかを教えてくれる本だと思った。いくつかのメタファにはちょっと分かりにくさ...
最近、なぜ本が読めないのかとか読書に関しての本が出てきているなぁ、と思っていたところにちょっと雰囲気が違う感じの本を見つけたので読んでみた。 第一印象は知識創造社会の中で読書をすることにはどんな意義があるのかを教えてくれる本だと思った。いくつかのメタファにはちょっと分かりにくさを感じるが。例えばショートケーキのイチゴの話。イチゴをショートケーキの全体像と意味しているように解釈しそうになるが、 ショートケーキと認識する本質的な、あるいは支配的なコンポーネントがイチゴだということを比喩として伝えたいということなのだろう。 本から学び取って他分野や他領域に活用できるだけの抽象度を高める技法を確立しよう、というのにはとても好感がもてる。 博士課程でなんとなく身につけた論文の読み方に通じるものも感じる。他者の知恵をどう拝借するかの心構えに則った読み方だ。研究者の先行研究調査で論文を読むが、その読書版という方が近いだろう。ここまでは勉強的側面だが、エンタメとしてのガイドがあるのは魅力的な点かも 。 この本の話で読書ポートフォリオのカテゴライズの視点は役に立った。問いを見つける、答えをみつける、自分の正解を再確認するという視点で読書経験をカテゴライズするとよいとのこと。確かにこれはよい整理の考えだと思う。 読書法の本というより思考について読書をどう活用するかという観点なので、タイトルが自分の頭で考える読書というより、読書を使った思考力の鍛錬法という方が内容に整合するかも。研究者の先行研究調査で論文を読むが、その読書版という方が近いだろう。読書法というよりは、思考法にどう読書を活用するのかと捉えたほうがよさそうに感じた。
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読書家の書いた本は、共感も発見も多くて、読んでるだけで楽しくなってきます。 荒木博行さんの『自分の頭で考える読書』も、まさにそんな一冊。 何が楽しいかというと、なんとなく自分の中で形成されてきた読書スタイルが、「◯◯理論」や「◯◯法」といった形で言語化されているところ。 モヤモ...
読書家の書いた本は、共感も発見も多くて、読んでるだけで楽しくなってきます。 荒木博行さんの『自分の頭で考える読書』も、まさにそんな一冊。 何が楽しいかというと、なんとなく自分の中で形成されてきた読書スタイルが、「◯◯理論」や「◯◯法」といった形で言語化されているところ。 モヤモヤ漂っていたものが名前を持った瞬間って、なぜか嬉しいですよね。 本書で特に印象的だったのが、「スノードーム理論」です。 スノードームとは、お土産などでよくある、振るとキラキラと粒が舞い上がるあれです。 あのスノードームのように、知識をたくさん沈殿させていこうという発想にリスペクト! スノードームに失礼ですが、ここまでスノードームを意識したのは人生で初めてでした…笑 自分の読書感覚もまさにスノードーム。 お見事な比喩でした。
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著者が提唱する「具体と抽象の往復思考」という概念から、私なりに読書の本質について考えてみた。 仕事では毎日、異なる課題に直面する。その度に一から考え直すわけではない。過去の案件から共通項を抜き出し、使えるものは流用し、固有の部分だけに集中する。営業でも企画でも、結局は過去の経験...
著者が提唱する「具体と抽象の往復思考」という概念から、私なりに読書の本質について考えてみた。 仕事では毎日、異なる課題に直面する。その度に一から考え直すわけではない。過去の案件から共通項を抜き出し、使えるものは流用し、固有の部分だけに集中する。営業でも企画でも、結局は過去の経験を因数分解して組み合わせ直している。 読書も同じはずだ。しかし多くの人は、本を読むことそれ自体に意味があると錯覚している。 確かに読書をすると、一時的に賢くなった気分になる。専門用語を覚え、もっともらしい議論ができるようになる。まるで自分がバージョンアップしたかのような錯覚に陥る。だが、それは機動戦士ガンダムでランバ・ラルが言った「モビルスーツのおかげだぞ」という状態と同じだ。道具に頼っているだけで、本当の実力ではない。本当に強いパイロットは、モビルスーツの特性を理解し、それを活かした戦い方を編み出す。読書でも同じことが言える。他人の思考をそのまま借用するのではなく、自分の思考体系に組み込んでこそ意味がある。 では、どうすれば借り物ではない自分の武器にできるのか。 それは問いを持つことだ。「これって、過去に経験したあの出来事と似ていないか?」「この理論は、別の分野でも使えるのではないか?」自分のデータベースを総動員して、新しい情報を既存の知識と照合する。そして新しい組み合わせとして保存するか、単なる焼き直しとして整理するかを判断する。 具体的には、まず本の内容を抽象化する。「要するに著者は何を言いたいのか」を一段高い視点から捉える。次に、その抽象概念を自分の具体的な経験に当てはめて検証する。そしてまた抽象に戻り、別の具体例で試してみる。この往復運動を繰り返すことで、借り物の知識が自分の血肉となる。 Pythonでライブラリから必要なモジュールを取り出して課題を解くように、読書で得た要素を分解し、自分なりに再構築する。その時初めて、読書という行為が完結する。そして確実に、一歩前に進むことができる。 この本は、読書を単なる情報収集ではなく思考訓練として捉え直すきっかけを与えてくれた。読書の真価は「読んだ後」にこそあるのだと実感している。
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