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言の葉の森 日本の恋の歌
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言の葉の森 日本の恋の歌

チョン・スユン(著者), 吉川凪(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 亜紀書房
発売年月日 2021/11/17
JAN 9784750517216

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商品レビュー

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2024/09/06

韓国の翻訳家・作家のチョン・スユンさんによる、『万葉集』や『古今和歌集』などの和歌65首をめぐるエッセイ。 百人一首や学校の授業で習った有名な和歌ばかりですが、今まで持っていた和歌のイメージと違い、とても透明感があって時空を超えて現代にやってきたように感じるのがとっても不思議!...

韓国の翻訳家・作家のチョン・スユンさんによる、『万葉集』や『古今和歌集』などの和歌65首をめぐるエッセイ。 百人一首や学校の授業で習った有名な和歌ばかりですが、今まで持っていた和歌のイメージと違い、とても透明感があって時空を超えて現代にやってきたように感じるのがとっても不思議! まず最初にハングル訳と共に和歌が横書きに書かれているのもとても新鮮で、言葉がより今に近く感じられます。 チョン・スユンさんの韓国での生活の中でこの和歌から感じられる想いはとても興味深く、チョン・スユンさんの感想は何となく授業で教えこまれたような日本人の私たちの感想とは違ってキラキラして新鮮に感じました。 ハングル訳の朗読をぜひ聴いてみたいなと思いました。

Posted by ブクログ

2024/03/09

韓国人翻訳者が日本の萬葉集や古今和歌集などから取り上げた和歌と自身のエッセイを交えた読み物。 まず、外国人が日本の古い和歌に興味を持っていること。とて嬉しい。 「ながらへば またこのごろや しのばれん うしとみしよぞ 今は恋しき」P74 辛いことがあっても、生きていればいずれ過...

韓国人翻訳者が日本の萬葉集や古今和歌集などから取り上げた和歌と自身のエッセイを交えた読み物。 まず、外国人が日本の古い和歌に興味を持っていること。とて嬉しい。 「ながらへば またこのごろや しのばれん うしとみしよぞ 今は恋しき」P74 辛いことがあっても、生きていればいずれ過去になる。そんな時、振り返ってみれば、懐かしく思えるようになっている。いつの間にか。 これは好きな歌。 P110 「はるかなる 岩のまざまに ひとりいて 人目思はで もの思はばや」 里から遠く離れた岩の間で身を隠し、人目気にせず物思いにふけりたい。 とても分かる。この気持ち。 ドキドキした恋ごころを1人でこっそり、しかしダイナミックに感じたいのだ。 P143 「いけるもの 遂にも死ぬる ものにあらば この世なる間は 楽しくあらな」 この気持ちも分かる。生まれてきたものは必ずいつか死ぬ。遅いか早いかで。 有限の命なのだから、せめてこの世では楽しく過ごしたいものだ。 人生を達観しているな。その俯瞰した目線、仏らしさを感じる。 P224 「世の中は なにか常なる あすか河 昨日の淵ぞ 今日は瀬になる」 平家物語の序章 祇園精舎の鐘の声〜 でもあった。諸行無常。の理が和歌でも歌われている。 人も物も変わっていく、留まっていられない。 不可能に思えるものでも、着手さえしてしまえば先へ先へ進んでいく。 淵に渦巻いていた水がいずれ急流になって川を下るように。 最後の一首は応援歌のようだな。 夢に向かって努力しよう。努力は人を裏切らない! ဗီူဗီူ ဗီူဗီူ

Posted by ブクログ

2023/11/17

一気に読みきれなくて、積読を繰り返していた。今日訪れた敏馬(みるめ)神社に柿本人麻呂の句碑があり万葉集ゆかりの地と記されていた。道中のバスの中で、この本のページをめくりながら、家で腰を落ち着けて読めなかった理由がなんとなくわかったような気がする。 ここに登場するのは古の恋の歌が大...

一気に読みきれなくて、積読を繰り返していた。今日訪れた敏馬(みるめ)神社に柿本人麻呂の句碑があり万葉集ゆかりの地と記されていた。道中のバスの中で、この本のページをめくりながら、家で腰を落ち着けて読めなかった理由がなんとなくわかったような気がする。 ここに登場するのは古の恋の歌が大半を占める。居ても立っても居られないような心情やら、人に見られては恥ずかしいやら、こっそり涙を流す寂しさについてやら、、、どれもこれも落ち着いた雰囲気ではないのである。勿論中にはゆったりとした気分にさせられる句もあるにはあるが、人の心の移ろいを見事に切り取って歌にしたものばかり。それに短文エッセイを組み合わせ、訳された和歌がハングルで書かれているのも新鮮である。 自分の心を瞬時に和歌として吐露できることに脱帽。そして一人の相手を想って書かれた言葉は、後世にここまで「拡散」されていることにもビックリである。

Posted by ブクログ