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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/11/17 |
JAN | 9784309300160 |
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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?
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50件のお客様レビュー
ある状況から利益を得るために人はどう行動するか? それが経済学だと考えられているが本当にそうなのか?利益を得るために利己的に動けば全体がうまくいくように見えざる手が調整してくれるのか? 何も利益を生み出さないからといって女性の働きが無視されている。経済学の定義外にあるたくさんのこ...
ある状況から利益を得るために人はどう行動するか? それが経済学だと考えられているが本当にそうなのか?利益を得るために利己的に動けば全体がうまくいくように見えざる手が調整してくれるのか? 何も利益を生み出さないからといって女性の働きが無視されている。経済学の定義外にあるたくさんのことを見なかったことにして経済学を論じても仕方ないのでは。想定する人間が単純化しすぎている。それで人間を本当に理解できるのか? を問いかけている。
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「我々が食事を手に入れられるのは肉屋やパン屋の善意のおかげではなく、彼らが自分の利益を求めた結果である」というアダム・スミスの、そして現在経済理論の根幹に対して「ところで、そのステーキは誰が焼いたんですか?」という極めてシンプルかつ衝撃的な問いで始まる本書は、長年に亘って無視され...
「我々が食事を手に入れられるのは肉屋やパン屋の善意のおかげではなく、彼らが自分の利益を求めた結果である」というアダム・スミスの、そして現在経済理論の根幹に対して「ところで、そのステーキは誰が焼いたんですか?」という極めてシンプルかつ衝撃的な問いで始まる本書は、長年に亘って無視されてきた経済における女性の存在に目を向ける。 子育てを含む主婦労働をサラリーマンの給与にすると年収二千万円に相当するというような記事が出回った時期があったが、金額の多寡は別にして、それだけの労働と生産が GDP にも編入されず、経済理論にも登場せず、したがって経済政策にも反映されないというのは確かにおかしな話だ。結果として、性差別の問題は「女を入れて掻き混ぜる」ことによってのみ解決しようとされており、従来女性ロールが担ってきた労働の価値は忘れられようとしている。 そんな世の中に一石を投じた著作…ではあるのだが、行動経済学の発見によっても一瞬も揺がなかった効率的市場仮説が何らかの影響を受けている節はない。結局、世の中を近似するのに「経済人」より最適な代替案が提示されていないということだ。
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話題になったのは3年も前。 気になっていた本書をようやく読むことができた。 タイトルにあるように、おもに女性が担ってきたケア労働が無償ゆえに経済学の中で無視されてきたことについての本。 面白かった。 しかし後半はちょっとダレてしまい、ズルズルと惰性で読んだ。 アダムスミスの母...
話題になったのは3年も前。 気になっていた本書をようやく読むことができた。 タイトルにあるように、おもに女性が担ってきたケア労働が無償ゆえに経済学の中で無視されてきたことについての本。 面白かった。 しかし後半はちょっとダレてしまい、ズルズルと惰性で読んだ。 アダムスミスの母、従姉妹、偉いよなあ… 女性たちがあげ始めた声、発展途上国の躍進、世界はもっといい方へ行こうよ。 大学でほんのわずか経済をやったとき、えー、ニンゲンはこんなことしないよー、と思った不満を思い出す。 みんな同じことを思っていたんだなと安心できた。 以下、印象に残った箇所を引用。 ある人は1日に200回手を洗い、ある人は車を運転するとき何がなんでも左折を避ける。スポーツを10時間連続で見つづける人もいれば、バスルームの床を15時間磨きつづける人もいる。あなたの頭は応援するチームの勝ち負けでいっぱいになり、あるいは床のばい菌でいっぱいになる。人生に苦しんで自殺する人もいる。それは経済の合理的なロジックにおさまらないできごとだ。鍵のかかった箱に入れられ、誰からも見えないところに隠されるできごとだ。 精神疾患がある人の多くは、自分だけが正気なのだと考えている。私の強迫行為は狂っする正常な反応だ。病棟の明かりが消え、あなたは恐怖に叫びだす。喉の奥から絞りだされるその音は、しかし単にひとつの要求である。世界は決められたコースに沿って進んでいく。悪魔の回転木馬は回りつづける。費用対効果を考えろ、無駄なことをするな。一列に並び脇目も振らずに行進する軍隊のなかで、あなたはひとりぼっちだ。ひとつのロジック、ひとつの世界、誰にも顧みられずにひとりで死んでいく人。 これが私たちのすばらしい世界だ。
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