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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話
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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話

カトリーン・マルサル(著者), 高橋璃子(訳者)

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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話

2,420

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2021/11/17
JAN 9784309300160

アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?

¥2,420

商品レビュー

3.8

60件のお客様レビュー

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2025/11/24

アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? 読了。 経済学の父と呼ばれ、 神の見えざる手で、誰もが聞いたことのある著名人。 その人の夕食を作っていたのは、母だった。 母が彼を生活の面で支えており、 かなり家事のような面では、世話になっていたようだ。 (経済的には、母はアダムスミス...

アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? 読了。 経済学の父と呼ばれ、 神の見えざる手で、誰もが聞いたことのある著名人。 その人の夕食を作っていたのは、母だった。 母が彼を生活の面で支えており、 かなり家事のような面では、世話になっていたようだ。 (経済的には、母はアダムスミスの世話のなっているようだけど) 印象深かったのは経済学者ジョークで 「男性が雇っている家政婦と結婚すると、 国のGDPが減ってしまう」というもの。 これは家政婦の時は、家事でお金のやり取りが発生するが、 結婚してしまうと家事労働にお金のやり取りがなくなる。 こうするとGDPの計算対象にならないので 減ってしまうということのようだ。 「経済を回す」の反対側には、見えない女性の労働や 経済への貢献が、存在する。 でも、それは注目されてこなかった。 これまでにない視点で経済について考える本。 女性の活躍というと 今までの男性と同じように働ける女性のような印象を 抱いてしまうけれど、誰もが自分らしく活躍できる社会のために 少なくとも意識できた方が良い内容だと感じました。 この本との出会いにも感謝。

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2025/11/22

経済を構成するものに女性は入ってないことを問題視する。 夫が大きな仕事を決めてきた。その時に来ていたシワ一つないシャツは誰がアイロンをかけた? ケア、介護、看護、これらは経済とされない。経済人に無視され続けられる人々。 だからと言ってどうしたらいいのかが著者もわかってなさそうなの...

経済を構成するものに女性は入ってないことを問題視する。 夫が大きな仕事を決めてきた。その時に来ていたシワ一つないシャツは誰がアイロンをかけた? ケア、介護、看護、これらは経済とされない。経済人に無視され続けられる人々。 だからと言ってどうしたらいいのかが著者もわかってなさそうなので難しい。悩み続ける必要がある。

Posted by ブクログ

2025/11/10

経済学が前提とする「経済人」ー合理的な選択をし続ける抽象的な人格ーはこれまで女性が期待され、抱えてきたもの、すなわちケアの観点が抜けている。そして経済学はケア労働を生産性のないものとして透明化してきた。 筆者はケアや共感、感情といったものが「個人の自由な選択」という名の下に押し...

経済学が前提とする「経済人」ー合理的な選択をし続ける抽象的な人格ーはこれまで女性が期待され、抱えてきたもの、すなわちケアの観点が抜けている。そして経済学はケア労働を生産性のないものとして透明化してきた。 筆者はケアや共感、感情といったものが「個人の自由な選択」という名の下に押し付けられ、そして価値のないものとしてラベリングされてきたと指摘する。 最近は「女性活躍」の名の下に女性の労働参画が進んではいるものの、経済学が作り上げてきた男性中心社会に女性を「入れてかき混ぜれば」解決するわけではなく、そこでも結局ケアの問題が残る。 そのような「経済人」神話にしがみつく私たちと現代社会を皮肉を交えながら批判している。 私が仕事で関わっている国際的なジェンダー平等推進の場においてもケア労働の認識・評価・再分配の重要性が盛んに議論されている。介護や保育業界の給与水準が低いのはそれが政府によって決められており、女性が担ってきた仕事として軽視されているからに他ならない。私たちが「合理的に判断」したら誰もやる人がいなくなってしまうし、現にこうした業界は人手不足に苦しんでいる。賃金や待遇の改善は必至だろう。 でも給料の大半が保育料に消え、その給料を稼ぐために残業し、子供と遊ぶ時間もろくに取れないのだとしたら、それはそれで何のため?とも思う。 我が国でもワークライフバランス不要を唱える首相が就任し、同調する声も一定あるようだが、そろそろ次のステップに行かないといけないのでは? 1%しか勝者のいない強制参加の競争に参加してぶっ倒れるまで走るより、フツー人が仕事やケアをしながら思想や芸術、そしてユリの花を愛でる余白が持てる社会になってほしい。 そうなると鍵はやはり週休3日制やベーシックインカムになるのかしら。 さくっと読める割に自分の生き方や人生の選択についても考える機会をくれた良書でした。

Posted by ブクログ