- 中古
- 店舗受取可
- 書籍
- 書籍
ひきなみ
定価 ¥1,760
825円 定価より935円(53%)おトク
獲得ポイント7P
在庫あり
発送時期 1~5日以内に発送
店舗受取サービス対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
店舗到着予定
11/30(土)~12/5(木)
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2021/04/30 |
JAN | 9784041108550 |
店舗受取サービス
対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる
店舗到着予定
11/30(土)~12/5(木)
- 書籍
- 書籍
ひきなみ
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
ひきなみ
¥825
在庫あり
商品レビュー
3.7
113件のお客様レビュー
よかった。 島に住む2人の少女の友情、別離、再会を描いた物語。 登場人物たちの感情がその質感がわかるほど伝わってきて苦しくも心揺さぶられた。 特に葉の真以に対するもやもやした感情や不安とか、大事に思っている気持ちとか、入り乱れるいくつもの感情がリアルで一言では言い表せない。 ...
よかった。 島に住む2人の少女の友情、別離、再会を描いた物語。 登場人物たちの感情がその質感がわかるほど伝わってきて苦しくも心揺さぶられた。 特に葉の真以に対するもやもやした感情や不安とか、大事に思っている気持ちとか、入り乱れるいくつもの感情がリアルで一言では言い表せない。 また、島に根付く男尊女卑の空気感、真以へ向けられる偏見の目、葉が上司から受けるハラスメント、どれも生々しくて痛くて、私自身にもあるであろう偏見について考えさせられた。 葉と真以、2人の持つ強さと弱さ、その関係性の尊さに胸を打たれた一作。 ☆4.0
Posted by
見た目は全く異なる2人が織りなす島でのストーリー。慰安婦にまで話はおよび、女性性について否が応でも考えさせられる。 p.48 「でもね、本当に仲良くなりたかったら、聞きづらいなって思うことは、相手が話してくれるまで聞かないほうがいいと思う」 「聞いちゃだめなんですか?」 「...
見た目は全く異なる2人が織りなす島でのストーリー。慰安婦にまで話はおよび、女性性について否が応でも考えさせられる。 p.48 「でもね、本当に仲良くなりたかったら、聞きづらいなって思うことは、相手が話してくれるまで聞かないほうがいいと思う」 「聞いちゃだめなんですか?」 「だめかどうかはその人しかわからないけど、桑田さんだって聞かれたくないことない?」少し考えた。布団の中で丸まる父と面倒をみる母の姿が浮かぶ。教室からのはしゃぎ声が耳に届く。 「・・・・・・・・あります」 「でしょう。でも、その聞かれたくないことって、たまに聞いて欲しいことになるときがあるの。そういうときに聞いてあげればいいんだと思う」「それはいつですか? どんなとき?」木村先生は「焦らない焦らない」と笑った。 「そんなのわからないよ。そのときはこないかもしれないし、こないほうがその人にとっては幸せかもしれないんだから」 p.76 なるべく小さくて地味な袋を探そうとするが、どれも花柄だったりレース模様だったりキラキラした星や月がちりばめられたデザインで目立つ。おまけにナプキンの構造が大きく描かれ、「ヨレ」とか「モレ」とか「生理中の肌に優しい」とかでかでかと書かれている。真以が遠慮がちに「多めに買っておいたほうがいいよ」と言った。「次の月の分くらいまで」これから毎月こんなことがあるのか、と気が重くなった。同時に、真以は毎月ここに買いにきているのだと気づいた。ときどき先に帰ってしまう理由はこれだったのかもしれない。真以 の家族は男性の平蔵さんしかいないから。島の顔見知りの店では絶対に買いたくない気持ちが痛いくらいにわかった。こんなパッケージの商品を買うなんて「私は生理です」と書かれた看板を持つみたいだ。 p.160 企画会議がある日はいつも吐き気が止まらない。駅の階段で、ふと、転げ落ちたら会社に行かなくてもいいかもしれない、とあらぬことを考えてしまう。 部署の全員が揃う場で、必ずといっていいほど梶原部長は私を狙う。私がなにか言うと、揚げ足を取り、嫌味を返してくる。企画案に対する否定は、私の学歴や人格への非難へと繋がっていく。黙っていると「ちょっと、やめてくれよ。虐めているみたいだろ。ウィットが足りないんじゃない」と笑われる。 最後は必ず「これだから女性は......でも、そう言うとセクハラになるんだろーまったくやりにくいよ」とまるで自分が被害者のように困った顔をする。 自分から注意が逸れるのをじっと待つ。笑う人と笑われる人、見えない線が会議室の机に引かれているのを感じる。昔、あの島の寄合で、上座と下座で引かれていた線のような。人は大きな声をだして好きに振るまえる側と、人の顔色を窺って立ちまわる側に分かれている。そし的であったし、気分次第で振るまうことも不機嫌さをあからさまにすることも許されていた。 結局、父は母と私を捨てて、自分よりずっと若い女性のもとへ行ってしまった。父の実家が裕福だったため、学費はだしてもらえたが、その影響で私は恋愛という関係性においても、相手の男性の機嫌が悪くなると父を思いだしてしまうようになった。男性は生まれつき、女性に顔色を鏡ってもらうことに慣れているのだと思った。そして、その無自覚さに嫌悪感を覚えた。 口を歪ませて私を見る梶原部長と追従するような笑みを浮かべた社員たちの顔がゆっくりと遠ざかる。表情を殺したまま、ひたすら「はい」と「すみません」を繰り返す。青緑の海に囲まれた島の、寄合の夜がよみがえってくる。
Posted by
この本は女子の方がささるかなぁ。 私は「昨日高校卒業したつもり」でずっと生きてきたんだけど笑、おっさんになってしまったのかな?
Posted by