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スモールワールズ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2021/04/22 |
| JAN | 9784065222690 |

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商品レビュー
4
901件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
目次 ・ネオンテトラ ・魔王の帰還 ・ピクニック ・花うた ・愛を適量 ・式日 少しヘヴィーな事情を抱えた人たちの物語。 作品ごとに筆致が違い、面白く読んだりそれほどでもなかったりしたのだけれど、最後の一編はいらなかったかなあ。 最後の一編に出てくる人物が最初の作品にも出ていることで、一つの世界、ということにしたかったのかもしれないけれど、たかだか登場人物ひとりが重なっていたからといって、どれほどの意味があるのか。 最近はそうやって、登場人物が重なっていく連作短編集みたいなのが好まれているからなのだろうけど、必要のない、小手先の工夫なら不要なのだ。 だって、『式日』だけを読んだ人、先輩が今までどうやって生きてきて、後輩が何を背負って、奪われて、捨て去って来たのかがわかる? 連作短篇というシステムよりも、短編という一つの作品を、まず十分に作り上げることが肝要と思う。 面白く読んだのは『魔王の帰還』。 出だしの部分に既視感があるのだけれど、どこかのアンソロジーで読んだのかなあ。 「勇、よお聞け、すぐそっちに戻るけえのう、お前が何と言おうがわしゃもう死ぬまで逃がさんぞ、腹括って首洗うて待っとれ!」 という、果し合いのような心からの愛情表現。 しかもこれ、女性から男性への。 姉の、自分の心に正直で真っ直ぐな行動は、見た目のアレもあって誤解を招きやすいと思うけど、とても素敵だ。 勇さんはもとより、初対面でもビビらなかった菜々子ちゃんにアッパレだ。 『花うた』は、手紙のやり取りだけで構成されているのだけれど、『アルジャーノンに花束を』を髣髴させて、さらにその先のチャーリイをも垣間見せてくれているようで、胸が苦しくなった。 この作品の場合、更生し社会生活に戻すことを主眼とした新しい刑務所の中で起きた出来事がキーとなるのだけど、この状態で社会に戻すことなどできなかろうに、一体どうするつもりだったんだろうと、理念ばかりが先走り都合の悪い現実に目をつぶるシステムに腹が立ってしょうがなかった。 善意のボランティアの人々は、何も感じずにそのまま対応していたんだろうか。 作者が書きたいものは伝わるけれど、全体的に、主たらない登場人物の造形にも、もう少し手をかけてほしいと思います。
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「ピクニック」の最後の最後でぞわぞわする感じは忘れられないなー 「ネオンテトラ」も「魔王の帰還」も最後の余韻が、いい。 連作短編でどの話も他の話と少し被ってるとこがある、それ見つけながら読むのが楽しかった
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どの物語も世間で言われているような「幸せ」からは程遠い場所に存在し、思わず目をつぶりたくなるようなシーンが多かった。そんなどうしようもない状況の中でも「これでもよかったのかもしれない」と思える小さな光を見出すことができる人間の強さを感じ取ることができたような気がした。 人間の決し...
どの物語も世間で言われているような「幸せ」からは程遠い場所に存在し、思わず目をつぶりたくなるようなシーンが多かった。そんなどうしようもない状況の中でも「これでもよかったのかもしれない」と思える小さな光を見出すことができる人間の強さを感じ取ることができたような気がした。 人間の決してきれいではない部分を忠実に描写している。短編集ではあったが読了後はそれぞれの物語は短編とは思えないほどの満足感であった。 本編ももちろん良かったのだが、最後に書かれている辻村深月さんによる「あとがき」に文字通り心を奪われた。読了した読者には「おかえりなさい」読む前の読者には「いってらっしゃい」と温かく声をかけるところから始まるこのあとがきはあまり着目されないことも多いサブ的存在のになりがちな”あとがき”の良さを再認識させられた。 本作は辻村深月さんの小説と近しい部分があると感じた場面が多くありこのあとがきを読んで親和性を再認識させられたような気もした。 あとがきにも描かれていた”それぞれの人生をそれぞれの思いを抱えて生きている彼らに外野からの容易な評価を許さない作家”である部分は2人とも共通しているように思う 他人からの”いい話””かわいそう”等の言葉で片づけられるほど生ぬるいものじゃない。片付けさせてたまるかという強い意志をこの2人の文章からは感じ取ることができた。 ふと横を見たら見えてきそうな様々な境遇の人々の物語を残酷なほどリアルにのぞかせてくれる素晴らしい表現力を持つこの2人の小説家の本をもっと読んでみたいと思わせられた一冊だった。
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