エンタメ小説を書きたい人のための正しい日本語 ES BOOKS

榎本秋(著者), 榎本事務所(著者)

• 販売会社／発売会社: DBジャパン
• 発売年月日: 2021/02/11
• JAN: 9784861401466

商品レビュー

2021/08/28

タイトルに「エンタメ小説」とあるが、「エンタメ小説」に特化した内容でなく、広く小説を書くための入門編。

前半は日本語表現など、プロとして気を付けること。
後半は物語のつくりかた。

以下、気になったもの

2章文章テクニック

■掌編で練習
プロ小説家は読者を意識して、客観的な視点で自らの文章をチェックする必要がある。
原稿用紙2，3枚の掌編で練習を。
　・課題を設け
　　　例「思いがけない場所で知人と再会する」
　・チェックポイントでチェック
　　①テーマ性を意識
　　　　読者が面白い、興味深いと思えるテーマ
　　　　何を伝えたいのか、書きたいのか
　　②オチをつける
　　　　読者の予想を裏切る展開
　　③場所の説明
　　④キャラクター同士の関係性
　　⑤心情描写
　　　うまく表現できると臨場感が増す

■語彙が豊富だと小説の幅が広がる
　一つのことをいろいろな言葉で表現してみよう。

■心情描写
　直接的な言葉は避ける
　他者の心情を描写する（人称）

■状況描写
　５W1Hがわかるように
　カメラを意識する
　印象付けたいものを優先させる

■情景描写
　キャラクターが今どのような場所にいるのかといった情報を正確に伝えたり、時には心理描写と関連付けて書かれることで情緒を演出したり。
　五感で感じ取れるものを意識して描写する

■生活環
　衣食住に着目

3章　キャラクター
■容姿
　顔つきの描写
　体つきの描写
　髪型の表現
　色
■服装
　装飾品
　一気に描写しない
■年齢
　登場人物の年齢で多様性を持たせる
　リアルな年齢を意識する
■雰囲気
　身にまとっているイメージ
　他者が受ける印象
■セリフ
　誰かと会話させた方が人物像がはっきりする
　口調による印象の違い
■仕草
　仕草でキャラクターを表現する
　癖を書く