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1984年に生まれて
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1984年に生まれて

ハオ景芳(著者), 櫻庭ゆみ子(訳者)

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1984年に生まれて

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2020/11/20
JAN 9784120053559

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4.2

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2024/03/16

言葉にできない。不思議とも違うし、哲学のような、今まで感じたことのない感覚をもつ小説でした。 中国で資本主義化が始まったという1984年に生まれた主人公と、文化大革命を経験した父の物語。 時代、社会の中でどうしようもないこと、現代を生きる中でも価値観や格差、競争の中での生きづら...

言葉にできない。不思議とも違うし、哲学のような、今まで感じたことのない感覚をもつ小説でした。 中国で資本主義化が始まったという1984年に生まれた主人公と、文化大革命を経験した父の物語。 時代、社会の中でどうしようもないこと、現代を生きる中でも価値観や格差、競争の中での生きづらさ。 読んでいると苦しくなるばかりなのだけれど.. 主人公と共に自由について考え、本当の自由に気づいていき…主人公が悩み、心病み、どん底を味わい苦しみ、そこから自ら気づき立ち上がって進んでいく姿に心震えました。 13章目。 洪水のように溢れる言葉たちに衝撃を受ける..胸にどすんと響くような。 「自由っていうのはとどのつまり心の中のことだから。」 著者の自伝的小説ということで、中国の社会で生きる人々のリアルな様子、リアルな気持ちが描写されていてすごく興味深かったし、知ることができてよかったです。 また、翻訳の言葉や文章がとても綺麗で、すっと入ってくるのが心地よかったです。 「人の理性的選択というのは、目にしたものすべての中で最も合理的に見えるものを選択してそれを信じること、それから目にしたあらゆる方法の中で最も理知的と思われるやり方でそれを行うこと。このプロセスで一番大切なのは、実はどうやって選択したかということではなく、何を見たかということ。」 「これまで私は仕事というものをひどく誤解していた。どの仕事にも事実の美しさというものが存在することが見えていなかった。事実の美しさに深く分け入って初めてその意味の美しさが目に入るのだ。もう少し早くこのことがわかっていたならば、こんなに回り道をしなくて済んだかもしれなかった。ただ話を元に戻すとら心の中に目を向けてみれば、この世には回り道などないのである。」

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2022/03/06

自意識について、極めて生真面目に、というか、恐ろしく誠実かつ明晰に考え、それがこの上なく率直に語られている。小説としては、構成がかっちりし過ぎているのかもしれないが、自我と世界について、こんなにうまく語られたのを見たことはない。また、改革開放から現在に至るまでの中国の社会状況を知...

自意識について、極めて生真面目に、というか、恐ろしく誠実かつ明晰に考え、それがこの上なく率直に語られている。小説としては、構成がかっちりし過ぎているのかもしれないが、自我と世界について、こんなにうまく語られたのを見たことはない。また、改革開放から現在に至るまでの中国の社会状況を知る上でも有用。ちなみに、「訳者あとがき」はネタバレなところがあるので、後から読んだ方がよい。

Posted by ブクログ

2022/01/19

「折りたたみ北京」が面白かったので、その作者の自伝「的」小説と思って読んでみた。 ある家族3世代の人生を通して、近代の中国のリアルな庶民の生活の様子や考えなどがわかって、たいへん興味深かった。 私は1970年代後半の生まれなので1984年生まれの作者の方が若いのに、両親の世代でも...

「折りたたみ北京」が面白かったので、その作者の自伝「的」小説と思って読んでみた。 ある家族3世代の人生を通して、近代の中国のリアルな庶民の生活の様子や考えなどがわかって、たいへん興味深かった。 私は1970年代後半の生まれなので1984年生まれの作者の方が若いのに、両親の世代でも文革や改革開放などを経験している。両親の世代というとつい最近に感じてしまうので、つい最近までこんなに大変な時代だったのだということが改めて実感されて、びっくりしてしまった。そして、世代によってこれほど体験が異なっていたら、世代間で価値観や感覚を共有するのは難しいだろうなと思った。 以前、日本のテレビ番組で、日本に出稼ぎにきている中国人の男の人を追ったドキュメンタリーを見た。自分はつつましい生活をして病院に行くお金も節約して、稼いだお金のほとんどすべてを中国の妻と娘に送っていた。帰国する費用も節約しているので、10年以上妻や娘にも会っていないと言っていた。彼の望みはただ一つ、娘が自分や妻よりも良い人生を送ること。自分の人生を犠牲にしても、次の世代がより良い人生を送ることを願う人がいるなんて思いもよらなかったので、大きな衝撃だった。この本を読んでいて、なんとなく、そのドキュメンタリーの中国人男性のことを思い出した。 作者の小さいころにはすでに海賊版で日本や香港、台湾の音楽や漫画(ドラえもんやベルばらなど)が出回っていて庶民も楽しんでいた等、1980年代のリアルな中国の日常が垣間見えたのも興味深かった。2000年代の大学生の生活なども、思ったよりも私たちと違わないという発見があって面白かった。 …という風に読み進めていったら、最後に「え?」という仕掛けがあって、さすがSF作家だなと思ったし、私などにはとても追いつけないような頭の良い人だと思った。 これは、自伝「的」じゃなくて、自伝「体」小説なんだそうだ。 こんなこと書いちゃって当局に目をつけられたりしないんだろうかと心配してしまうような箇所もあったので、あくまで自伝風の小説ということにしておいた方がよいのかなと穿った解釈までしてしまったが… 文庫になったら買って、また読んでみたい。

Posted by ブクログ

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