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昭和16年夏の敗戦 新版 中公文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2020/06/24 |
| JAN | 9784122068926 |

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昭和16年夏の敗戦 新版
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昭和16年夏の敗戦 新版
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商品レビュー
3.9
69件のお客様レビュー
日米開戦の数ヶ月前、30代の若きエリートが集められた。各省庁、陸海軍、大企業からの選抜で、その専門性により、仮の閣僚として開戦の是非を検討するためだ。彼らの結論は、日本必敗。しかし、報告を受けた、時の東條内閣は、南印侵攻、日米開戦へと進んでいく。その過程、開戦に踏み切った要因を筆...
日米開戦の数ヶ月前、30代の若きエリートが集められた。各省庁、陸海軍、大企業からの選抜で、その専門性により、仮の閣僚として開戦の是非を検討するためだ。彼らの結論は、日本必敗。しかし、報告を受けた、時の東條内閣は、南印侵攻、日米開戦へと進んでいく。その過程、開戦に踏み切った要因を筆者なりに分析している。
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※このレビューにはネタバレを含みます
今年(2026年)の夏、映画『開戦前夜』の原案となっているというので、映画の理解のために読んでおいた。 猪瀬直樹の著作など何十年ぶりだろう……。いや、名前は当然知っていたが、雑誌の中のコラムや論評を読んでも、書物としてまとまったものを読むのは、ひょっとしたら初かもしれない。 往年の読みなれた経済書、啓蒙書、ノンフィクションものの筆致、それこそ立花隆や、城山三郎らを彷彿させるようで、懐かしい気がした(奇をてらわないしっかりした文章、展開。安心して読める)。 それもそのはず。本書の初出は1983年だというから、そもそも昭和の作品だ。それが、2010年に改めて見直され、巻末に石破茂(当時自民党政調会長)との対談も掲載されている。防衛大臣歴任後、野に下ってからの立ち位置の石破だったが、防衛、安全保障オタクと評されていたので、その意味では本書の巻末対談としては適任だったろう。 というか、その2010年や、2020年に新版として再出版、そして2025年に映画原案として再注目されている経緯から、本書の存在価値を探ることができそうだ。 2010年は、自民党が野党に転落していた時期。まだ東日本大震災前ではあるが、民主党によるリーダーシップに国民が疑問を抱いていた時期だ。2020年は、いわずもがな、コロナ禍が世界を覆い、先の見通せない時代だった。 高度経済成長を経て、戦争が忘れられつつある時代に、組織論として太平洋戦争前夜を描いた著作が、民主党の決められない政治に異を唱えるように、意思決定のなんたるかを問う意味で見直され、そしてコロナ禍の2020年は、溢れるデータを活かせない現状と曖昧に責任の所在を明確にしない世相を糾弾する意味で、危機管理の観点から再注目されたのは非常に面白い。 そして、今。というか、昨年(2025年)に新版が出て、NHKでドラマ化される原案となり、そのドラマを劇場映画用にしたのが今年。戦後80年という記念の年だった昨年ということもあるが、いわずもがな地政学的な地球規模の俯瞰が改めて求められる時代に突入した今、世界を相手に戦った当時の日本の在り方を見直す意味で、本書に改めて脚光が当たっている、その構造が実に面白い。 ある意味、いくつ危機を経てこようとも、日本意思決定や危機管理のネイチャーは旧態依然で改善されておらず、いつまでたっても問題視されるのは、「正しい予測が存在したのに、なぜ組織はそれを採用できなかったのか」という点にあるという指摘か。 映画を観ての違和感は、その「なぜ」を、単に「空気」という曖昧なものに矮小化して伝えようとしていた点だった。猪瀬直樹の原案の書でも、そういう論考だったのかと思ったが、さにあらず。読んでよかったと思った。 NHKは、そうした安易な結論、というかフワッとした印象をを国民に植え付けておけば良いと考えたのか、実に底浅いドラマだった。それを映画に仕立てあげたところで、その本質は変わっておらず、その一歩先を突き詰めようという気概を削ぐような、お涙頂戴な物語にしているところに、逆に恐ろしさも感じるくらいだった。 それは、映画を観た自分の周りが、「空気」だ「同調圧力」だと、さも原因を特定できたかのように、腹落ちさせていることに危機感を感じるからだ。それこそ、そう理解しておくのが良いのだろうという空気を読んだ上での感想、レビューに過ぎず、まんまとNHKの大本営発表を鵜呑みにした思考停止の証左ではなかろうか。 本書にもある。 「決断の内容より”全員一致”のほうが大切だったとみるほかなく、これがいま欧米で注目されている日本的意思決定システムの内実であることを忘れてはならない。」 皆と同じ感想を述べる。これで良し、というところから、もう一歩踏み出さないとね。 映画及び原案の本書で得られた知識としては、東条英機の人物像の印象が塗り替わったことか。 本書の指摘にこうある。 「日米開戦の原因を「東條」という一人の悪玉に帰するのは、あまりに単純すぎる話である。しかし勧善懲悪の図式は、いまだにひとつの常識である。」 学びの多い一冊だった。
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総力戦研究所の若手エリートたちが導き出した「日本必敗」のシミュレーション。歴史のIFを描くノンフィクション。いかんせん文章が読みづらいが、その内容の重要性は圧倒的。組織が不都合な真実をどう葬るのか。当時すでに敗北の結論が出ていながら、なぜ破滅的戦争へ進んだのか。昭和の失敗の本質。...
総力戦研究所の若手エリートたちが導き出した「日本必敗」のシミュレーション。歴史のIFを描くノンフィクション。いかんせん文章が読みづらいが、その内容の重要性は圧倒的。組織が不都合な真実をどう葬るのか。当時すでに敗北の結論が出ていながら、なぜ破滅的戦争へ進んだのか。昭和の失敗の本質。その構造は現代にも通じる教訓に満ちている。
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