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昭和16年夏の敗戦 新版 中公文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2020/06/24 |
| JAN | 9784122068926 |

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昭和16年夏の敗戦 新版
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商品レビュー
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62件のお客様レビュー
なかなかショッキングなことだ、アメリカとの大戦を始めるよりも前にすでに、日本政府は日本必敗の結末を予想していたと知るのは。 アメリカとの開戦の狼煙になった真珠湾攻撃が昭和16年の12月なのだが、昭和16年の夏には、総力戦研究所という日本政府機関がすでに開戦の結末を予測していたら...
なかなかショッキングなことだ、アメリカとの大戦を始めるよりも前にすでに、日本政府は日本必敗の結末を予想していたと知るのは。 アメリカとの開戦の狼煙になった真珠湾攻撃が昭和16年の12月なのだが、昭和16年の夏には、総力戦研究所という日本政府機関がすでに開戦の結末を予測していたらしい。軍事力ではなく、国力比較によるシミュレーションからかなり正確に日本がたどる道を予測し、政府に報告していた。にもかかわらず、日本は戦争に突き進んだ。 総力戦研究所のことを初めて知ったのは、小川哲の直木賞受賞作、地図と拳を読んだときだ。作品中に、満州に設立される架空の研究所があるのだが、それが総力戦研究所をモデルにした研究所だとあとから知った。その後、昨年の夏、NHKで本作が原作のドラマ兼ドキュメンタリーが放送され、それを見て俄然この本に興味を持った(ちなみに元都知事の猪瀬さん作)。 この研究所はなかなかユニークな手法でシミュレーションを行っていた。各省庁や民間から優秀な30代数十名をかき集め、模擬内閣を発足。様々な模擬大臣たちが、自らの出身機関の持つデータや情報や知見を集め合わせ、議論を進め、開戦した場合どのようなことが起こりどのような戦術をとるか、そのために国内はどう差配するか、物資は、輸送は、食料は、兵力は。模擬内閣はあらゆる角度から模擬戦争運営を実施。 そして出した答えは日本必敗。どうやってもアメリカには国力の差により敵わなかった。このシミュレーションの詳細や、その後の顛末、戦後の研究所員のその後を本書は追っている。 興味深いのは、この結果を受けてもなお戦争に突き進まざるを得なかった日本文化と意思決定機関のあり方だ。天皇は開戦を望まなかった。開戦派の東条は天皇に忠誠心が高い人間であったため、首相になったあとは逆に開戦を中止しようと頑張った。それでもなお日本が戦争に突き進むのを止められなかった。その様子が克明にかつ分かりやすく描かれていた。 翻って今の会社組織などの状況を考えてみると、データドリブン経営なんて言葉が飛び交う80年後のニッポンだが、その本質は昭和16年から何ら変わってない気もしてくるのが薄ら寒い… いやはや、なかなか興味深く一気に読んでしまった作品であった。
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NHKのドラマを見て、原作を読んでみることに。 本書はドラマと違って記録資料のよう。当時発令されていた文書も、当時の仮名遣い等がそのままでのみ記載されていて、読みにくいことこの上ない。初版は1983年なので仕方がないかもしれないが、せっかく歴史的意義のある内容なので、もっと広く読...
NHKのドラマを見て、原作を読んでみることに。 本書はドラマと違って記録資料のよう。当時発令されていた文書も、当時の仮名遣い等がそのままでのみ記載されていて、読みにくいことこの上ない。初版は1983年なので仕方がないかもしれないが、せっかく歴史的意義のある内容なので、もっと広く読みやすい構成のバージョンがあって欲しい。 ただし、東條英機の総理大臣就任の背景は勉強になった。単なる陸軍の暴走者ではなく、天皇への忠誠心からくる様々な苦悩があったのだな、と。
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なぜあの戦争を止めることができなかったのか。 かつて戦前に実在した「総力戦研究所」は、その名とは裏腹に「対米戦必敗」を予測したのである。 キャリア半ばの官僚が内外から、あるいは民間組織に従事するものまで、幅広く集められた研究員は机上演習の名の下で、実際の戦況予測に基づいてあら...
なぜあの戦争を止めることができなかったのか。 かつて戦前に実在した「総力戦研究所」は、その名とは裏腹に「対米戦必敗」を予測したのである。 キャリア半ばの官僚が内外から、あるいは民間組織に従事するものまで、幅広く集められた研究員は机上演習の名の下で、実際の戦況予測に基づいてあらかたの予測をし、日本必敗を結論付けた。 蘭印に進出をし、石油を確保せざるを得ないこと、 俗に言うシーレーンの確保が求められる中で、石油を内地に送り込むことが難しくなるとの予測。 国力、資源量ともに数十倍とも言えた日米の差を彼らは見事に数値化し、あるいは際限まで予測を立てた。 それらの予測は文字通り見事なもので、歴史を知る我々、あるいは地政学の重要性がこれほどまでに謳われている現代でこれらを予測、理解、納得することとは訳が違うのである。 また何より特筆すべきは、その思想環境にある。 東條当時の陸相は、彼らの数値的意見をつっぱね、 日露戦争での輝かしい成果を掲げ、勝ちに不思議な勝ち有りと言わんばかりに、勝利を信じた。 しかしそんな彼もまた、この結果を予測した1人ではなかっただろうか。 多角度からの忠誠心により、いくつもの葛藤に戦前、戦中、戦後に渡り、直面し続けた彼も戦争の突入を回避させたかった。 「なぜ戦争を止めることができなかったのか」、 この問いに対し、構造的な問題があるのは当然のことだろう。石破前首相は戦後80年所感において、軍の統帥権が天皇大権であったこと、それが即ち御前会議という、ある種形骸化した式典により決定がなされ、責任の所在が不明瞭であり、またその意思決定が実質的には政府と軍部による連絡会議による協議の上であったこと。 こうした構造の点を第一に指摘をしていた。 政治家たるもの、この指摘は極めて重要だ。 しかし、石破氏は本作の著者猪瀬直樹氏との対談において、このように発言する。 「国を変えるのは、最後は世論ですからね、政治家は、フォロワーではなく、あくまでもリーダーとして、その世論に訴えかけていく必要がある。」 これもまたご指摘のとおりだ。 しかしこれが現代の危うさなのだ。 構造的問題として、あるいは組織的にNoを突きつけれぬ点、または不明瞭な責任の所在を利用し、理知的でない判断を取ること。これらは確かに組織側として明確な教訓だ。 しかし、国を変えるのは世論なのだ。 構造である程度の抑止が叶っても、最後に変えてしまうのは世論なのである。 熱狂方向にある世論は、当時の日本必敗予測に際して、冷静な受け止めをできるだろうか。 軍部にも軍部の求めるものがある、 それは陸軍も海軍も然り、彼らにも各々譲れぬ条件があり、それは戦争を回避することではないのだ。 これはもう間違えなくバカの壁、だ。 経済界から見れば確実なマイナス要素も、 軍部は失業する兵士や士気、などを考慮すればプラス要素となりたる。 熱狂という名の集団心理の表出を我々は単に安心と捉えるのではなく、数値、そして相手の視線を真剣に捉えること。それがなし得て、初めて強固な民主主義を育める。
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