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深夜特急 新版(1) 香港・マカオ 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2020/06/24 |
| JAN | 9784101235288 |

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深夜特急 新版(1)
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商品レビュー
4.2
252件のお客様レビュー
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この本の存在は昔から知ってはいたけど、そのタイトルから列車旅だと思っていた。 まさかのバス旅とは。 いやー素晴らしい! あの頃の香港を文章でこんなにも感じられるなんて。 音も匂いも味も風も五感で体験している気になった。 その土地で生きている人の息づかいが聞こえてくるようで没頭...
この本の存在は昔から知ってはいたけど、そのタイトルから列車旅だと思っていた。 まさかのバス旅とは。 いやー素晴らしい! あの頃の香港を文章でこんなにも感じられるなんて。 音も匂いも味も風も五感で体験している気になった。 その土地で生きている人の息づかいが聞こえてくるようで没頭してしまった。 胡弓を引く盲目の老人がとても印象的だった。 光と陰のコントラストが香港を物語っている。 マカオ編はほぼギャンブルかよと思ったけど、カジノの中の出来事と言うより、主人公の心理描写と考察が凄まじく息を飲む緊張感だった。 私なら最初に決めた金額を擦ったら止めてしまうし、負けた分を取り戻そうとして更に負けたらそういうもんだと止めてしまうのでこんな経験は絶対に出来ないので、擬似体験できてよかったけど、ギャンブルの魔力は恐ろしいとも思った。 そしてまさかこのマカオ編でこの旅の本質を問うことになるとは思いもしなかった。すごい。 若い頃はヨーロッパにしか興味が無かったので、もっと早くに読んでいたら人生変わっていたかもしれない。 続きも楽しみ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昔手を付けて途中で終わっていた本作。ちょうど半分位の所まで読んでいたらしくて、当時の印象は「なんか汚くて嫌だな」という皮膚感覚だった。そこで手を止めてもう数十年、放置していた気がする。 開いた所はマカオのカジノのシーンだった。何度も負け続けていくのに、著者が興奮して面白さに引けなくなっていることが伝わってくる。見ているこちらはハラハラして、それがギャンブルなんだよ、そんなのにハマったら大変なことになるよ、と思いながらページをめくる。 次の目的地に行く費用にまで手をつけそうになって、さすがにその場を離れる著者。その姿に安心するのものの、著者はそんな安全圏に逃げ出そうとする自分に気付いて恥ずかしくなる。何を怖がっているんだ。仮に負けて香港に行けなくなったからそれがどうだと言うんだ。大口叩いて出てきた分、恥ずかしいかもしれないが、それだけの話だ。日本に帰る旅費も無くなるかもしれない? それが一体何だ。 人が良く言う「ギャンブルは怖い」「しない方がいいよ」という言葉なんて著者だって全部分かっている。それでもこの興奮を、その面白さの本質を味わいきらないで帰れるか。経験しないで逃げ出すことこそが自分にとっての「失敗」だ。 そして著者はホールに戻る。多くの負けを経て、若いディーラーの出目と音の関係に気付いた所で著者は勝ち始める。ポケットが札で膨れ上がり、当初の負けを随分減らした所で著者は切り上げる。 そのまま香港行きの船に乗って香港に戻ると、部屋では若い男女が睦みあっていた。どうやら不在の間に彼らにまた貸しされていたらしい。ベッドのシーツは精液のようなもので汚れていた。けれどとにかく疲れていたので、シーツの上にバスタオルを敷いて、そのまま眠りに落ちた。 このあたりの生々しさが、彼の無駄のない文章から皮膚感覚を持って伝わってくる。若い時はその生々しさ故に気持ちが悪くてハマらなかったけれど、今になってみると彼の文章は本当に読みやすい。飾りのない、自分が本当に体験したことを書いている文章。だからその分、読んでいるこちらは自分が匂いのするほんのり濡れたシーツに横たわることまで感じてしまうのだ。 これは言葉だけの「ディレッタント臭」に比べるとどちらがいいのか。今となっては沢木氏の文章の方がありがたい。生々しく匂いたつような、「命」を感じる。
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