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Spotify 新しいコンテンツ王国の誕生
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ダイヤモンド社 |
発売年月日 | 2020/06/19 |
JAN | 9784478108758 |
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商品レビュー
3.4
23件のお客様レビュー
一見するとSpotify創業者の公式本のように見えるが、実際は違うので注意。「はじめに」でも書かれているが、本書は経済ジャーナリストがSpotify創業者の周辺人物にインタビューをして書いた非公式ノンフィクション。要するに、Spotifyを扱った歴史書。私は読むまで気づかなかった...
一見するとSpotify創業者の公式本のように見えるが、実際は違うので注意。「はじめに」でも書かれているが、本書は経済ジャーナリストがSpotify創業者の周辺人物にインタビューをして書いた非公式ノンフィクション。要するに、Spotifyを扱った歴史書。私は読むまで気づかなかった。。。Spotifyの馴れ初めやこれまでの困難などが詳しく書かれていて、「へぇ~」という感じだったが、創業者のダニエル・エクが何を考え、どのような思いを持って活躍してきたかはちょっと不明瞭だったのが残念。良くも悪くも、第三者から客観的に見たSpotify正史という印象。
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不法ダウンロードがまかり通っていた音楽業界に、Spotifyがどのように革命を与えたかを知れた。最近、2000年ごろのエンターテイメントとit関連の本を読んでいるので、それとの関連もあって面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ずっと前から気になっていてついに読んだ。自分自身は宗教上の理由でApple musicを使っているのだけどSpotifyのサービスの成り立ちについて知ることができて勉強になった。そしてスタートアップ企業の成り上がり物語として抜群にオモシロかった。 違法ダウンロードの横行とそれに伴うCD売上高の減少に伴い音楽業界の先行きが不透明になる中で聞き放題を合法化して稼ぐ、というビジネススキームを考えたSpotifyの創業者の1人であるダニエル・エク。ナップスターがうまくいかなかったこの茨の道を乗り越えて全世界で使われる音楽アプリになるまでの軌跡は信じられないくらいハードに思えた。音楽をストリームする技術的課題、音楽の権利にまつわる課題、PCからスマホへの移行にまつわる課題など、これだけ大きなビジネスを一つの形にするまでには苦労が絶えないことがよく分かった。一方でその苦労の先にはとんでもない富が待っているからビッグテックドリームは読んでいてワクワクもした。 ストリーミングサービスのプラットフォームには双方向で顧客が存在し、音楽でいえばリスナーとアーティスト(レコード会社、版権会社も含む)の2つ。このうちSpotifyはリスナーに向けたサービスに特化している印象がある。広告入りだと無料で聞けるというビジネスモデルを含め、リスナーを確保することが最重要課題だと念頭におけば彼らが提供するサービスには合理性があり、その経緯は本著を読んで理解できた。 Spotifyを使わないのは、音楽を好きな人が作ったサービスではないと思っていたから。しかし彼らがリスナーを大事にするのは音楽を民主化したいという裏テーマのようなものがある。レコード会社に持っていかれるお金がある程度存在する背景を考えれば、アーティストおよびSpotifyにとってはミドルマンがいない方が都合がいい。それゆえに最大の魅力であるDiscovery weekやRelear Ladarといったレコメンデーション機能が発達し、インディーアーティストに脚光を当てて音楽を民主化していく取り組みをしている。したがって、一概にSpotifyが音楽をないがしろにしているわけでもないことを知れたのは良かった。 実際音楽好きの友人や先輩たちはSpotifyユーザーであることがほとんどだし、たまにレコメンドプレイリストを覗くとこんな曲が!という曲に出会うこともある。最大の機能であるレコメンデーションについて経営陣が当初ほとんど敬意を示さず関係者がほとんどやめた話や、レコメンデーションの仕組みとして、楽曲の構造分析、似たようなリスナーのマッチング、そしれSpotifyのユニークな点としてはリスナーが作ったプレイリストも分析対象としている点らしく興味深かった。 Appleとの戦いがSpotifyの歴史の大半を占めると言っても過言ではなく、そこはかなり読み応えがあった。マーケティング的にはSpotifyはプレイリストを作るような能動的なユーザー、Apple musicはラジオ番組が充実していて、とりあえず音楽を聴きたいユーザーに向けているという話にはなるほどと思った。AppleがiPhoneというハードウェアを持ち、アプリマーケットを寡占、iTunes Storeで先行者利益があるといった状況で、それらを活用した妨害が日常茶飯事に起こっている様はアメリカのビジネスの厳しさをヒシヒシと感じた。またレコード会社との戦いもスリリングでどこで妥協して何を手に入れるか1つでも間違えばビジネスがポシャって違う未来があったかもしれないと思うとスリリング。 最後にはポッドキャスト事業の話も出てきて、それはまさに自分がガッツリお世話になっている領域。今のところは配信サービスのAnchor含めて広告なしの完全無料になっているけど、本著を読んでいるといつ課金されてもおかしくないなと思う。ストリーミングサービスの前日譚として「誰が音楽をタダにした?」と一緒に読むのが超おすすめです。
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