Spotify の商品レビュー
一見するとSpotify創業者の公式本のように見えるが、実際は違うので注意。「はじめに」でも書かれているが、本書は経済ジャーナリストがSpotify創業者の周辺人物にインタビューをして書いた非公式ノンフィクション。要するに、Spotifyを扱った歴史書。私は読むまで気づかなかった...
一見するとSpotify創業者の公式本のように見えるが、実際は違うので注意。「はじめに」でも書かれているが、本書は経済ジャーナリストがSpotify創業者の周辺人物にインタビューをして書いた非公式ノンフィクション。要するに、Spotifyを扱った歴史書。私は読むまで気づかなかった。。。Spotifyの馴れ初めやこれまでの困難などが詳しく書かれていて、「へぇ~」という感じだったが、創業者のダニエル・エクが何を考え、どのような思いを持って活躍してきたかはちょっと不明瞭だったのが残念。良くも悪くも、第三者から客観的に見たSpotify正史という印象。
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不法ダウンロードがまかり通っていた音楽業界に、Spotifyがどのように革命を与えたかを知れた。最近、2000年ごろのエンターテイメントとit関連の本を読んでいるので、それとの関連もあって面白かった。
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ずっと前から気になっていてついに読んだ。自分自身は宗教上の理由でApple musicを使っているのだけどSpotifyのサービスの成り立ちについて知ることができて勉強になった。そしてスタートアップ企業の成り上がり物語として抜群にオモシロかった。 違法ダウンロードの横行とそれに伴うCD売上高の減少に伴い音楽業界の先行きが不透明になる中で聞き放題を合法化して稼ぐ、というビジネススキームを考えたSpotifyの創業者の1人であるダニエル・エク。ナップスターがうまくいかなかったこの茨の道を乗り越えて全世界で使われる音楽アプリになるまでの軌跡は信じられないくらいハードに思えた。音楽をストリームする技術的課題、音楽の権利にまつわる課題、PCからスマホへの移行にまつわる課題など、これだけ大きなビジネスを一つの形にするまでには苦労が絶えないことがよく分かった。一方でその苦労の先にはとんでもない富が待っているからビッグテックドリームは読んでいてワクワクもした。 ストリーミングサービスのプラットフォームには双方向で顧客が存在し、音楽でいえばリスナーとアーティスト(レコード会社、版権会社も含む)の2つ。このうちSpotifyはリスナーに向けたサービスに特化している印象がある。広告入りだと無料で聞けるというビジネスモデルを含め、リスナーを確保することが最重要課題だと念頭におけば彼らが提供するサービスには合理性があり、その経緯は本著を読んで理解できた。 Spotifyを使わないのは、音楽を好きな人が作ったサービスではないと思っていたから。しかし彼らがリスナーを大事にするのは音楽を民主化したいという裏テーマのようなものがある。レコード会社に持っていかれるお金がある程度存在する背景を考えれば、アーティストおよびSpotifyにとってはミドルマンがいない方が都合がいい。それゆえに最大の魅力であるDiscovery weekやRelear Ladarといったレコメンデーション機能が発達し、インディーアーティストに脚光を当てて音楽を民主化していく取り組みをしている。したがって、一概にSpotifyが音楽をないがしろにしているわけでもないことを知れたのは良かった。 実際音楽好きの友人や先輩たちはSpotifyユーザーであることがほとんどだし、たまにレコメンドプレイリストを覗くとこんな曲が!という曲に出会うこともある。最大の機能であるレコメンデーションについて経営陣が当初ほとんど敬意を示さず関係者がほとんどやめた話や、レコメンデーションの仕組みとして、楽曲の構造分析、似たようなリスナーのマッチング、そしれSpotifyのユニークな点としてはリスナーが作ったプレイリストも分析対象としている点らしく興味深かった。 Appleとの戦いがSpotifyの歴史の大半を占めると言っても過言ではなく、そこはかなり読み応えがあった。マーケティング的にはSpotifyはプレイリストを作るような能動的なユーザー、Apple musicはラジオ番組が充実していて、とりあえず音楽を聴きたいユーザーに向けているという話にはなるほどと思った。AppleがiPhoneというハードウェアを持ち、アプリマーケットを寡占、iTunes Storeで先行者利益があるといった状況で、それらを活用した妨害が日常茶飯事に起こっている様はアメリカのビジネスの厳しさをヒシヒシと感じた。またレコード会社との戦いもスリリングでどこで妥協して何を手に入れるか1つでも間違えばビジネスがポシャって違う未来があったかもしれないと思うとスリリング。 最後にはポッドキャスト事業の話も出てきて、それはまさに自分がガッツリお世話になっている領域。今のところは配信サービスのAnchor含めて広告なしの完全無料になっているけど、本著を読んでいるといつ課金されてもおかしくないなと思う。ストリーミングサービスの前日譚として「誰が音楽をタダにした?」と一緒に読むのが超おすすめです。
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久々読書した。今回の本は音楽ストリーミングサービスのSpotifyの成り立ちについて書かれた本だ。それまで音楽はアルバムCDを買う、iTunesで1曲ずつ買うのが当たり前だったのに月額を払うことで(広告を気にしないなら無料で)聴き放題というスウェーデンで生まれた画期的なアイデアは...
久々読書した。今回の本は音楽ストリーミングサービスのSpotifyの成り立ちについて書かれた本だ。それまで音楽はアルバムCDを買う、iTunesで1曲ずつ買うのが当たり前だったのに月額を払うことで(広告を気にしないなら無料で)聴き放題というスウェーデンで生まれた画期的なアイデアは一体どーやって実現まで持っていったのか。Apple、全レコード会社、テイラー・スウィフトを敵に回し、Amazon、Google、ジェイ・Zと競合する。向かうところ敵だらけのSpotifyがなぜ音楽の「聴き方」と「ビジネスモデル」を変え、有料会員1億人超の世界No.1のサービスになったのか。正直、有り得ないだろと思うような危機ばっかりだったがその度に何とか乗り越える姿は決して綺麗なものばかりではないけど、かっこよかった。スウェーデンではそれまで違法ダウンロードが流行っていたが、質が悪く、再生まで遅いものもあったが、Spotifyの、ダウンロードなしで即再生するプログラミング技術は凄いなと思った。文字通り音楽を変えた。また創設者ダニエル・エクの、それぞれ人との出会いが無ければ、1人でも欠けてたら実現しなかったと思うと奇跡でしかない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
内容がとてつもなく濃い。どういう経緯でSpotifyは生まれたのかがこの一冊に全て込められている。ただ、自分がITの専用用語などに疎い事、スウェーデンの街や都市にピンとこない事、登場人物の名前がややこし過ぎる事。内容以外の情報量も多く、読むのに多くの時間がかかった。 自分たちが普段使っているアプリはどのようにして作られているのか。Spotifyに限らず様々な想いやドラマ、技術がふんだんに込められていて、我々は便利にそして器用にアプリを使っている。誰かの努力の上で成り立つという事はこういう事なのかもしれない。
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spotifyの立ち上げから、現在までに至る時系列の羅列 【感想】 本書から何かしらのエッセンスを抽出しようと思ったが、叶わなかった。読みづらく感じ、上手く自分の中で本書のメッセージを言語化できない。登場人物がかなり多く登場するのだが、それぞれがどのような役割を持っており、...
spotifyの立ち上げから、現在までに至る時系列の羅列 【感想】 本書から何かしらのエッセンスを抽出しようと思ったが、叶わなかった。読みづらく感じ、上手く自分の中で本書のメッセージを言語化できない。登場人物がかなり多く登場するのだが、それぞれがどのような役割を持っており、どう動いているのか、というのが掴みきれなかった。もう少し、筆者や創業者自身によるストーリーの練り上げがあれば、より理解できたかもしれない。ただ、spotifyが現在に至るまでにどんな騒動があったのかはなんとなく掴むことができた。Apple Musicよりもはるかには良い時期から、長く音楽ストリーミングサービスを手掛けている。ユーザーとしては、Apple Musicではなく、Spotifyの経験と専門性にかけたいと思った。 【本書を読みながら気になった記述・コト】 ■Spotifyの特徴は「無料」で音楽が聴けること。それに反対するミュージシャンたちが、Spotifyから配信権限を取り下げることが多かった ■Appleとの戦いが長くづづいてる。AppleはiTuensで大成功を一時納めたものの、それによって、ストリーミングサービスへの算出は遅れた
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ビジネス書なるものをあまり読んだことは無かったけど、面白かった。映画「ソーシャルネットワーク」を見た時の心情と似ていると思う。こーいう無料で提供している系のアプリと著作権との関係性を今まで不思議に思っていたが、やっとお金の流れを理解できた。とは言っても、Spotifyがそんなに広...
ビジネス書なるものをあまり読んだことは無かったけど、面白かった。映画「ソーシャルネットワーク」を見た時の心情と似ていると思う。こーいう無料で提供している系のアプリと著作権との関係性を今まで不思議に思っていたが、やっとお金の流れを理解できた。とは言っても、Spotifyがそんなに広告を流している認識は無かったので、大赤字でしょって思ってたけど実はそうでもないことが驚き。
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音楽ファンとして非常に気になる存在。スウェーデンで起業したスタートアップがいかに世界的な存在になったのか、について非常に興味があったので手にとってみた。一般的な音楽の聴き方がレコードからCDになりそして今ではストリーミングとなっている認識なのだが、そして自分はAppleMusic...
音楽ファンとして非常に気になる存在。スウェーデンで起業したスタートアップがいかに世界的な存在になったのか、について非常に興味があったので手にとってみた。一般的な音楽の聴き方がレコードからCDになりそして今ではストリーミングとなっている認識なのだが、そして自分はAppleMusicに加入しているのだが、やはりストリーミングを一般的にしたのはSpotifyという認識を持っている。その彼らがどういう動機とどういうやり方で新しい世界を作ったのかを知りたいと思っていた。その観点からまず言いたいことは…原文が悪いのか翻訳が悪いのかわからないけれどもすごく読みにくい、ということでもしかしたら技術的な核心の部分には触れられなかったのかもしれないけれど一見簡潔に書かれている文章がなぜかものすごく読みにくい。そして物語そのものも、違法ダウンロードを無くし音楽家にも利益が出るようにいわば音楽の裾野を広げようとした、という美しい動機が語られてアップルやテイラー・スウィフトとの戦いなどが描かれているのだが...その辺は割と淡白に書かれていてどちらかというと金に関するところが生き生きと描かれている印象。あまりも生臭くて後半ちょっと気持ち悪くなったくらい。どういう目的で書かれたのかわからないけれども正直なところSpotifyのことが嫌いになりました。これは逆効果じゃないかな。お金の話が大好きな人にはおすすめします。
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創業者ダニエル・エクとマルティン・ロレンツォンを中心とした、Spotifyの変遷を書いたものである。ストリーミングという未知のサービスを出すための苦悩を描いている。レコード会社との折り合い、有名アーティストの反発、巨大会社Appleとの格闘、どれも壁が高くダニエル達を悩ませたが、...
創業者ダニエル・エクとマルティン・ロレンツォンを中心とした、Spotifyの変遷を書いたものである。ストリーミングという未知のサービスを出すための苦悩を描いている。レコード会社との折り合い、有名アーティストの反発、巨大会社Appleとの格闘、どれも壁が高くダニエル達を悩ませたが、無料で音楽を届けるという信念を貫くことで今のSpotifyがある。ダニエル・エクはまだ若い。これからの彼の活躍にも期待したい。そんなことを思わせてくれる一冊だった。
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Spotifyに関して、スウェーデンの会社ということくらいで、どのような会社かあまり知らなかった。音楽配信は、大手がひしめく中、独立系のスタートアップがよくやっているなという印象だった。ただ、やっぱりアップルからの圧力とか紆余曲折あったんだな。
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