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絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日経BPM |
発売年月日 | 2020/05/13 |
JAN | 9784532358532 |
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絶望を希望に変える経済学
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商品レビュー
4.2
33件のお客様レビュー
実地で研究してきた経済学者が貧困、移民、貿易などについて今起きている問題と解決策について語る。具体例が豊富で説得力がある。 新自由主義の乱暴さに対するアンチテーゼであり、筆者の丁寧な姿勢こそが分断が指摘される現代に必要な素質なのではないあと感じた。とてもよい読後感が残った。個人...
実地で研究してきた経済学者が貧困、移民、貿易などについて今起きている問題と解決策について語る。具体例が豊富で説得力がある。 新自由主義の乱暴さに対するアンチテーゼであり、筆者の丁寧な姿勢こそが分断が指摘される現代に必要な素質なのではないあと感じた。とてもよい読後感が残った。個人的には、近年はやりの脱成長論よりはこちらの方が好きだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
第1章 経済学の信頼性 職業の信用度で、一位は看護師、最下位は政治家、下から二番目は経済学者。 経済学は医学と同じで、これが正しいと断言できる者がない。 第2章 移民について 移民は自然災害や戦争で起きる。経済的インセンティブだけではあまり増えない。 マリエル難民事件=大量の移民があっても、雇用には悪影響を与えない、ことの実証。キューバからマイアミに大量の移民が押し寄せた事件。労働市場は、単純な需要と供給曲線の結論には従わない。 1,移民がお金を使うので、労働の需要も増える。 2,機械化の進行が遅れるため。 3、増えた労働者を効率的に活用するべく、生産工程を変える。 4,既存労働者の労働と競合せず、補完する。やりたがらない仕事をやってくれるおかげで、別の仕事ができるようになる。 移民のほうが野心と丈夫な身体がある。その2世は活躍する。ジェフベゾス、スティーブジョブス、フォード、など。 人を雇うことは、普通の仕入れとは違う。首にすることは簡単ではない。そのため、無作為には雇わない。ただやすければいい、ということではない。従って、受け入れ国の労働者をそのまま代替することはない。 高技能移民の場合のほうが、既存の労働者の代替になりやすい。プラスマイナス両面があり得る。 移民は大群にはならない。移民するにはコネクション、ネットワーク、人のつながりが必要。何もないとレモン市場のように、粗悪品だけが市場に残るように思われて移民に踏み切れない。 発展途上国では、インフラ整備や都市開発の予算が限られているため、一部だけが高い家賃になり、それ以外はスラム化する。都市化は、田園都市を目指しやすいため、規制をかけて高層アパートを作らせない。その結果、周辺にスラムが広がる。生まれ故郷は心地よく、助け合いがあるため、魅力的な仕事があるとわかっていても、都市に出てくる人数も限られている。農村部の人にとって都市は不確実性の塊。 家族の面倒を見て貰うため、わざと男の子に高い教育を受けさせないこともある。 どんな産業でも企業は群れる。群れた方が、宣伝、雇用などで有利。 強制的な移民政策がかつてはあった。都市部を有利にすることで労働力を確保しようとした。 慣れ親しんだ故郷を離れることは、ハードルが高いことである。
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著者の前作を読んだことがあるので、興味本位で通読。 現代社会に蔓延している問題について、新たな視点で分析しているところが本著の面白いところだった。 著者の前作を読んでなければ、恐らく手にとらなかった作品だが、視野が広がった本である。
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