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ちいさな国で ハヤカワepi文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2020/04/02 |
| JAN | 9784151200991 |
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ちいさな国で
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商品レビュー
3.5
15件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ガエル・ファイユの自伝的小説のようであり、デビュー作のようである。 「ぼくは、ぼくの子ども時代を追われたのだ」この言葉がこの話の本質を得ているのではないかと思う。 主人公は子どもから大人に変わる時期をはく奪され、両親も友達も近所の仲間も多くを失った。またその失った原因は外的要因である民族間の問題である。 父が政治に興味を抱かせなかったのも、政治に関わることで民族というフィルターが貼られることを想ってであり、そのフィルターがなかったために、主人公はある意味では自然的に、ある意味では周囲の状況を理解できなかったのだと思う。 また、主人公は何度も恐怖と怒りの天秤に関わるところは、民族間の争いが起こったことを間接的に伝えているのだと思う。 幸せとは生まれながらにして決まるのか。そうではないと信じたいが、ちいさな国では重い現実があるのだろう。
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苦しいなぁ。前半部のYA的な鮮やかさとは逆転して、後半部の残虐さに胸がひりひりする。これを読んで評価しているんだからフランスの高校生ってすごい。日本ってどうしても戦争は過去のことって意識がつよいよなぁ、教育よ、、、 主人公が過去を回想しているという設定が効いている。大人になるため...
苦しいなぁ。前半部のYA的な鮮やかさとは逆転して、後半部の残虐さに胸がひりひりする。これを読んで評価しているんだからフランスの高校生ってすごい。日本ってどうしても戦争は過去のことって意識がつよいよなぁ、教育よ、、、 主人公が過去を回想しているという設定が効いている。大人になるためには区別され現実を受け止めなければならなかったという残酷さ。ベッドの中で読書しながら平和を夢想する場面や、ロールとの文通は涙なしには読めない。 一方で、感情を教科書的な学びに終始させ閉じ込められてしまっている感もあった。ファンタジー的な装置を使わずともこの惨事を表現できるという点で、メディアの発達や近年のコロナ禍による人々の心境を思う一方で、もっと文学は超えられる、、、!と思う自分もいたり。
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アフリカの小さな国、ブルンジの日常描写が色鮮やかで印象的。明るい記憶に彩られた前半は瑞々しいが、潜んでいた暴力の暗い影が大きくなっていく後半は苦しい。ヒップホップアーティストの著者自身の体験を元に書かれたそう。美しい故郷の思い出、当たり前の日常が崩れていく様を刻一刻と追体験してい...
アフリカの小さな国、ブルンジの日常描写が色鮮やかで印象的。明るい記憶に彩られた前半は瑞々しいが、潜んでいた暴力の暗い影が大きくなっていく後半は苦しい。ヒップホップアーティストの著者自身の体験を元に書かれたそう。美しい故郷の思い出、当たり前の日常が崩れていく様を刻一刻と追体験しているかのようだった。
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