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流人道中記(上)
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流人道中記(上)

浅田次郎(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2020/03/06
JAN 9784120052620

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商品レビュー

4.2

47件のお客様レビュー

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2024/09/17

久しぶりの時代もの。 浅田次郎は高校時代に「蒼穹の昴」を読んだっきり。 めちゃくちゃ面白かった。 まず、文章が美しいし、乙次郎と玄蕃の噛み合わなさが、後半にかけてすごくいい味を出してる。 数え年19歳、現代ならば高校三年生くらいの年齢。 そんな乙次郎が正しさを探して、霧の中を...

久しぶりの時代もの。 浅田次郎は高校時代に「蒼穹の昴」を読んだっきり。 めちゃくちゃ面白かった。 まず、文章が美しいし、乙次郎と玄蕃の噛み合わなさが、後半にかけてすごくいい味を出してる。 数え年19歳、現代ならば高校三年生くらいの年齢。 そんな乙次郎が正しさを探して、霧の中を必死に歩いている姿が、胸に刺さる。

Posted by ブクログ

2024/08/14

浅田次郎の、こういう道中記的なものが好きだ。 結構重たいバックボーンがありながら、軽妙に面白く笑わせてくれる。 けれどもその中に、武士の矜持がしっかりとおさまっていて、油断していると喝を入れられる。 主人公の石川乙次郎は、武士の中でも最下級の生まれで、しかも次男。 なんとか武芸...

浅田次郎の、こういう道中記的なものが好きだ。 結構重たいバックボーンがありながら、軽妙に面白く笑わせてくれる。 けれどもその中に、武士の矜持がしっかりとおさまっていて、油断していると喝を入れられる。 主人公の石川乙次郎は、武士の中でも最下級の生まれで、しかも次男。 なんとか武芸で身を立てて、少しでも良い家に養子に行かなければ、一生古びた臭い米と一日2匹のめざしをありがたがって食わせてもらわねばならない。 しかし何ということか、婿養子に迎え入れられた先は町方与力の家である。 格が違いすぎて気の休まらぬ日々を半年過ごしたころ、咎人を陸奥の三厩へ送り届けろとの命が下る。 咎人は大身の旗本で、本来なら切腹のところ「痛えからいやだ」と駄々をこねるような男。 しかし武士の対面から打ち首等はできず、苦肉の策で流罪とされた。 身分も年齢も上のその男・青山玄蕃と旅をしながら、乙次郎は世間を知ってゆく。 この青山玄蕃という男が、ただの弱腰なへなちょこ侍なら何の問題もないのだけれど、旗本という身分から、押し出しもよく、所作もこなれていて、人の心の機微を見据える目も確かで、犯罪者とは思えない。 ときは幕末。 桜田門外の変直後のあわただしい世の中で、もしかしたら何か裏の目的をもって陸奥に向かっているのか?と勘ぐっているのだけれど、果たしてどうかな?

Posted by ブクログ

2024/04/09

視点が頻繁に入れ替わり、用語も難しく、読みにくいところが多々あった。乙次郎と玄蕃の二人の視点だけででいい気がする。とはいえ、内容は武士の矛盾を描いた悲しい話。最後は、あそこで、終わってほしくなかった。

Posted by ブクログ

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