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問題解決ラボ 「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術 日経ビジネス人文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2020/03/03 |
JAN | 9784532199685 |
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商品レビュー
3.6
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ANOTHER SKY」のロゴ、コクヨの「GLOO」、大正製薬の「RAIZIN」など、「これも佐藤さんだったのか…!」と思うことがよくある。膨大な数のプロジェクトを抱え、日本と海外を行ったり来たりしている超人気デザイナーのはずだが、なんだかいつ見ても、まったりとした空気を漂わせていて余裕がある。この本の語り口からも、ピリピリとした印象は見受けられない。 ハウツー本というより、エッセイみたいで、楽しく読むことができた。 以下、特に気に入ったところについて書く。 ①モノとモノの「スキマ」、モノとユーザーの「スキマ」を見てデザインする 「本来はそこに有るはずなのに、なぜか無い」ものを「補充する」くらいの感覚でデザインする。 この表現、感動を覚えてしまった。発想を飛躍させること、新しい価値を生み出すことに囚われすぎて、肝心のユーザーニーズから離れて行ってしまわないよう、これくらいの感覚を持っておくことが大切だと思う。 ②ものごとを「凝視」するのは、それ以外のものを「無視」していること これと似たことを、後にルネ・マグリットの「イメージの裏切り」について触れながら、話されている。 <描かれている物体を、誰もがパイプだと思う状況で、「これはパイプではない」と思い込ませる。するとその物体は、パイプ以外のすべてのものに成りうる可能性を生じる。よって人々は、猛烈な思考の自由を手にすることができるようになる。> 一つに決めるということは、それ以外の全てを捨てることを意味する。ひっくり返して見れば、凄まじい自由が広がっているかもしれないのに、案外それに気づかない。知らず知らずのうちに、選択肢を狭めてはいないか。 ③図と地の反転現象 モノは背景から浮かび上がらせることで初めて認識できる、という考え。商品Aの価格を安く見せるには、単純にAを値下げするという方法だけでなく、他の商品B・Cの価格を、あえてAより高く設定し、対比で安く見せるという方法も取れる。この考えをうまく働かせるためには、「図」と「地」を決めつけて物事を見るのではなく、物事を成すあらゆる要素を、等しく見る目が求められる。 ④右脳と左脳の両方を、半分ずつ使いきるバランス 右脳のひらめきから始まったアイデアは、左脳で情報を整理していき、伝え方を考える。左脳でロジカルに考えてきたアイデアは、最後に右脳で崩して、遊びを加える。佐藤さんは、右脳と左脳を、常にどちらも半分ずつ使いきるイメージで仕事をしているらしい。素人には容易く真似できそうにないが、ちょっと挑戦してみたい。 ⑤「しっくりくる」感覚を目指す 人の本能、人の性質の根源に、深く刺さるものを目指してモノをつくるのは難しいが、うまくいけばロングセラーになり得る。本書で紹介されていた、化粧品ブランド「THREE」のパッケージの例がおもしろかった。「おいしそうなデザイン」を目指した、とあり、愛用者として思わず深く頷いてしまった。「おいしそう」というイメージから、「体に良いものを吸収できそう」という、ポジティブなイメージに繋がっている気がする。
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問題解決とひらめきをするための考え方と、各考え方に応じたデザイナーとしての著者の事例が紹介されている。平易な表現で読みやすくなっているため、ひと通り読めば役立つヒントを何か得られるかもしれないというもの。 書かれている内容は私の感覚と合っているものが多くて共感を得ることができた。...
問題解決とひらめきをするための考え方と、各考え方に応じたデザイナーとしての著者の事例が紹介されている。平易な表現で読みやすくなっているため、ひと通り読めば役立つヒントを何か得られるかもしれないというもの。 書かれている内容は私の感覚と合っているものが多くて共感を得ることができた。 ただし、この手の本は著者の主観を記したものであり、学術的根拠や再現性に乏しいため、あくまでも参考程度と割り切って読むべきであろう。 特に良かった点は 86ページの「アイデアの原材料となる情報を収集するコツとしては、白黒をつけずに「グレー」な状態を維持すること。」と、 205ページの「伝わらないメッセージは「独り言」みたいなもんです。」の2箇所。
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新しい視点で、直面している問題を解決するために必要となる、デザイン目線で考えることを身に付ける為のスキルを、著者のこれまで取り組んできたプロジェクトを題材にして紹介してくれる。新たな考える切り口、視点を与えてくれる。
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