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誤作動する脳 シリーズ ケアをひらく
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誤作動する脳 シリーズ ケアをひらく

樋口直美(著者)

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誤作動する脳 シリーズ ケアをひらく

定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 医学書院
発売年月日 2020/03/02
JAN 9784260042062

誤作動する脳

¥1,540

商品レビュー

4.4

35件のお客様レビュー

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2024/11/10

「ケアをひらく」はお気に入りのシリーズ。たぶんこれが7冊目。 この本ではレビー小体型認知症の当事者である著者が、その症状や治療、生活について書いている。 著者は41歳(2004年)のとき不眠をきっかけに精神科を訪れ、誤ってうつ病と診断される。その後、うつ病の薬を6年間飲み続けるが...

「ケアをひらく」はお気に入りのシリーズ。たぶんこれが7冊目。 この本ではレビー小体型認知症の当事者である著者が、その症状や治療、生活について書いている。 著者は41歳(2004年)のとき不眠をきっかけに精神科を訪れ、誤ってうつ病と診断される。その後、うつ病の薬を6年間飲み続けるが症状は改善せず、副作用にも悩まされる。 7人目の担当医のときに薬を減らしていき体調が徐々に回復。レビー小体型認知症と診断されて抗認知症薬による治療を開始する。 当時はまだ医療関係者でもレビー小体型認知症について知らない人が多かった。高次脳機能障害や発達障害、アルコール依存症、うつ病などと似ている症状もあり、最初は誤った診断をされる人も多いらしい。 著者は五感の不調を感じる。目や耳や鼻の機能がおかしくなるのではなく、脳が誤作動を起こす。これが本のタイトルにつながる。 匂いを失う。他人が匂いについて話しているのを聞いて、自分がその匂いを感じていないことに気づく。 幻視や錯視、幻聴も。幻視はそのものが消えてから初めて幻視とわかる。 著者は運転中にみかんサイズの巨大クモを車内に見つける。著者は幻視ではなかったことを証明するために必死に探す。普通ならクモがいなくて安心する場面だが、逆に納得できずに涙してしまう。 散歩中に見かけた芋虫に「お前、本物か?」と声をかける。 かつては認知症といえばアルツハイマー病しか知られていなかった。ネットでレビー小体型認知症について調べても、誤情報や嘲笑の書き込みが多く悩まされた。 あるテレビ局の取材では「認知症に見えないから映像では使えないかも」と言われた。 時間感覚を喪失し、過去や未来の距離感がつかめない。スマホの地図アプリを読めない。駐車場所を忘れて車を探しまわる。連日の打刻漏れでタイムカードには空白の広がる。 『美女と野獣』の食器のダンスや『カメラを止めるな!』のカメラの疾走シーンで酔う。ノートPCの小さい画面で見た方が全体を把握できて疲れない。脳内の手ぶれ補正機能が働かなくなる感覚。 洗濯機やふたつのコンロでの料理など、複数の作業ができなくなる。それぞれにタイマーをかけて、あとで思い出すように仕掛ける。 冷蔵庫もタンスも鍋もフタを閉めた途端に、中に何を入れたかが頭から消える。手前だけにものを置き、定位置を決め、ラベルを貼る工夫をする。 タイマーやメモで記憶の外部化。家族も口頭ではなくメモでの伝達に協力する。残された「できる」能力を使って、「できない」を「できる」に変える。 人は鳥のように飛べないことや魚のように水中に留まれないことを不便に思わない。自分が生まれつき持っている能力を持たない人がいると、その人の生活を想像して不便そうだと感じてしまう。最初から「できない」人は、それが当たり前の世界に生きている。「できない」を異常視せずに共存する大切さが必要になる。 終盤では精神科医・中井久夫の言葉が引用される。「診断とは治療のための仮説です。最後まで仮説です。『宣告』ではない」「きみの側の協力は、まず第一に都合の悪いことを教えてくれることだ」 認知症の人の感覚は当事者にならないとわからない。アンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』を見たときも感じたが、当事者の目線で描かれた作品は、医療関係者の言葉とは違った角度から自分の理解を深めてくれる。

Posted by ブクログ

2024/10/07

「レビー小体型認知症」と診断された女性が、幻視、幻臭、幻聴など五感の変調を抱えながら達成した圧倒的な当事者研究。

Posted by ブクログ

2024/09/27

【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB30077683

Posted by ブクログ

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