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友だち 新潮クレスト・ブックス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2020/01/30 |
| JAN | 9784105901639 |
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友だち
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商品レビュー
3.8
19件のお客様レビュー
全米図書賞受賞作 主人公で作家の「わたし」、友人作家の「あなた」の回想から始まる 単語1つが美しく感じる瞬間があり、あなたが如何に大切な男友だちなのかがエッセイのような感覚で綴られる しかし、そんな男友だちが命を絶つ 深い喪失感を抱えたわたしの元に、主を失った大きな老犬がわたし...
全米図書賞受賞作 主人公で作家の「わたし」、友人作家の「あなた」の回想から始まる 単語1つが美しく感じる瞬間があり、あなたが如何に大切な男友だちなのかがエッセイのような感覚で綴られる しかし、そんな男友だちが命を絶つ 深い喪失感を抱えたわたしの元に、主を失った大きな老犬がわたしの家に転がり込む 狭いアパートで「2人」で暮らす フラッシュバックのようにエピソードが挟まれる あなたの犬、アポロと暮らしている内に あなたがここにいるような気がしてくる これは果たして小説なんだろうか 大変不思議な読書体験だった 恐らく、文字を読みながら色々考えてしまう人向け 物語を読みたい方には合わないと思われる 犬という完璧には理解し合えない存在をあなたに重ね、時間を重ね、わたしとあなたの時間を補完していく あなたから少しずつ友だち、アポロに変わる のだが……………………えっ!?!?!?!? 僕は疲れたよアポロぉ 特殊ゆえ誰にでも勧められる作品ではないですが 僕は心に深く槍が刺さりました 表紙、やっべえ
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思っていたよりも犬ではなく人間との対話の話だった フィクションのような私小説のようなテンションで続く作品 翻訳されたものがなかなか読みにくい文章になっていたりして、一文を何度も読み直すことがいくつもあった ちょっとしんどかった めげずにどんどん海外小説を読んでいきたい
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『友だち』は、人生の終盤を迎えた語り手による、深遠な思索に満ちた随筆的小説だ。作者は「オートフィクションではない」と明言しているものの、作者自身の思考と重なり合う語り手を通して、自死した師であり親密だった友人との対話や、その友人が遺した大型犬グレートデンとの生活を軸に、文学や映画...
『友だち』は、人生の終盤を迎えた語り手による、深遠な思索に満ちた随筆的小説だ。作者は「オートフィクションではない」と明言しているものの、作者自身の思考と重なり合う語り手を通して、自死した師であり親密だった友人との対話や、その友人が遺した大型犬グレートデンとの生活を軸に、文学や映画を引用しながら、喪失、孤独、友情、痛み、愛などを文学的に探っていく。 作者は、生粋のニューヨーカーでとても遅咲きの作家である。大学卒業後は「英語圏で最高峰の知的文芸誌」といわれる『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』誌で編集アシスタントを勤めた。また、『反解釈』『他者の苦痛へのまなざし』などの鋭い批評で世を風靡したスーザン・ソンタグと一時期共に暮らし、良き師と認めているように、後年その伝記『Sempre Susan』(未訳、2021年)を表し、本作にもその影響が感じられる。その後、雑誌に寄稿しながら、コロンビア大学などで文学とライティングを教え、1995年44歳のときに自伝的な作品『神の息に吹かれる羽根』(水声社)でデビューした。小説は高く評価されたが、商業的にはふるわず、2018年に67歳で発表した本作で全米図書賞を受賞するまで、執筆で生計を立てることはできなかったという。 本作ではこの作家としての苦闘の経験や、長年文学教育に携わってきた作者ならではの視点で、商業的成功を追い求める文学界の現状や、SNS時代の表層的な読書体験の蔓延に対する批判的な考察も展開される。文学とは何か、なぜ我々は物語を必要とするのか、そうした根源的問いかけが、作品全体を通底している。 人身売買の被害者たちへワークショップを行ったくだりがとくに印象的だ。女性たちの書く作品は、「いつもだれかがたたかれ、だれかが痛めつけられていた。いつもだれかが奴隷みたいに、物みたいに扱われていた」。また、次の章では大好きな作家の作品を読み返すなかで、見過ごしていた「女性に対する敵愾心」を発見し、作者に嫌悪を覚える。ある経験を通して、いままで見えていなかった物事に気づき、二度と以前のような見方ができなくなることがある。特権を得てきた者たちのとくに父権的な世界観に、いつのまにか取り込まれていたことを示す場面がたびたび挟まれ、わたしはそこに作者の意図を大いに感じた。 これらの深い考察を積み重ねながら、後半で読者を驚かせる構造がこの作品の小説としての最大の妙味だろう。その詳細は読み手それぞれの発見にゆだねるが、この仕掛けによって、喪失感こそが自我の中核であることや、種を超えた「友だち」の存在意義を浮き彫りにし、喪失と孤独を抱えながらも<守りあい、境界を接し、挨拶を交わしあうふたつの孤独>を認め、互いに寄り添う共感と思いやりの価値を力強く謳う作品へと昇華するのではないか。 作中では、ヴァージニア・ウルフやリルケなど、他にも作者が影響を受けた作家や作品への言及が散りばめられ、ちょっとした読書や映画案内にもなっている。流れるように思考が連なり、一見取り留めのない内的独白のようだが、緻密に組み立てられた表現は、ウルフらが駆使した意識の流れの手法と、書くことをあきらめず、時代と文学に真摯に向き合ってきた作者ならではの、現代的な感性を融合させた独自のスタイルといえるだろう。 本作と次作『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題:What Are You Going Through/あなたはどんな思いをしているの?)』(2020年)、そして最新作『The Vulnerables(こわれやすいものたち)』(未訳、2023年)は、一種の三部作で、作者本人であるかのような名前のない語り手が、さまざまな喪失や痛みに出会い、考察し、寄り添う作品となっているようだ。本作と『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』は、ともに2024年に映画化され、後者はベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞している。これらすべての作品が、日本でも翻訳、公開されることを願ってやまない。
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