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賭博者 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2019/12/06 |
| JAN | 9784334754150 |
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賭博者
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商品レビュー
4
10件のお客様レビュー
初ドストエフスキーさん。ギャンブルの心理描写が令和7年のそれとまったく同じなのってなんかすごいな。中盤からラストまでの筆致のことよ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
破滅する話なんだろうかと恐る恐る読んだ。 お金をめぐって、ごちゃごちゃとした人間関係がややこしいと思っているときに登場した、アントニーダおばあさんの印象は強烈だった。竹を割ったような性格で、これは好きになってしまう! でもそのおばあさんですらルーレットに魅入られてしまったのはショック。ギャンブルにのめり込んでしまう人の心理とはこういったものなのかと恐ろしい思いがした。人はこうやって依存症になっていく。嵐のように登場して去っていった、一番記憶に残る人物だった。 アレクセイは自らをポリーナの奴隷と言ったり、口だけはさも愛しているかのように言うのだが、実際は大して愛していないことは見るも明らかだった。振り回しているのはアレクセイの方だ。 側から見た、身の破滅という印象とは裏腹に、アレクセイは何かまだ希望に縋っているラストが哀れ。ルーレットで勝ってもきっと満足できないと思う。 読書ガイドによると、アレクセイが稼いだ二十万フランは現在の日本円にして六千百万円にあたるとのことで、それは狂うのも当然かと納得した。
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本作は最初から最後まで貴族社会を描いた物語であるということである。その前提がないままに読みはじめた私は、 デ・グリューが「僕」の見分けがついていない意味も、「ぼくが同じテーブルに勝手に顔を出したので、将軍はいかにも不満げに僕を見やった」意味も 理解できなかった。 上記のような仕打ちを受けて、僕が特に憤慨したり傷つく様子がないことも相まって、よほどこの主人公は捻くれ者なのか、 或いは将軍との間にどんな因縁があるのだろうかと勘ぐりながら読み進めることになった。 だが、ここが19世紀欧州の貴族社会であることを理解すれば、 単なる家庭教師である僕が、決して貴族たちと同等の扱いを受けられるはずがなく、また、彼がそれを受け入れていることにも合点がいくのである。 そういう意味で、貴族社会に縁のない私にとっては非常に興味深い作品に感じられた。 例えば、本作には以下の様な記述がある。 「こういう人物と並木道を散歩するのは、べつに問題ないどころか、かりにこういう表現が可能だとして、人物証明の代わりになる。」 「将軍としてももはや、こうした風変わりな女性の姻戚関係で、一般客たちの間に自分の名が穢されるのではないかなどと恐れてはいなかった。」 これは、貴族社会の狭さを象徴している。それは、まあ当然の話だろうが上流階級の数は限られているだろうし、それも名門になればなるほど名が 知れ渡っているだろうから、彼らはその一挙手一投足に気を遣わなければならないのである。 その様は、皮肉にも社会階級で言えば真逆の小さな村社会のような状態であったのだろう。 他にも、執事や小間使いがそもそもカジノに入れなかったり、「温泉地では、〔.....〕ホテルの支配人や給仕長が部屋を客人に 割り振るさいに指針とするのは、客の要求や希望よりもむしろ、客人にたいする彼らなりの個人的な目である。」というように、 本作では至る所で当然の様に貴族社会が、つまり階級差別が描かれている。
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