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運命のコイン(下) 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2019/10/29 |
| JAN | 9784102161494 |

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商品レビュー
3.5
20件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もう、面白かった以外の言葉が見つからない。 多分息をするのも忘れて読んでいたと思う。 母と二人ロシアから亡命したアレクサンドル・カルペンコ。 行先はコインで決める。 表ならアメリカ、裏ならイギリス。 あり得たであろう両方のアレクサンドルの人生が交互に語られる。 アメリカではアレックスとしての、イギリスではサーシャとしての人生。 上巻を読んでいて、アレックスはちょっと危ういなあと思っていたんだよね。 母から大学で勉強するよう言われても、金儲けの方が圧倒的に好き。 自分で考えた儲けのシステムで母に楽をさせたけれど、自身はベトナム戦争へ。 ちょっと環境に流され過ぎでは?と思ったのだ。 対してサーシャは堅実に学問を修め、母の店を手伝い、初恋の彼女と結婚と、手堅く順調に生きていく。 下巻に入ってから、アレックスは破綻直前の銀行の経営を任されることになる。 ここにきてようやくアレックスは学問に目覚めたわけなのだけど、もともと頭はよかったし、敵役に比べて周りのスタッフにも恵まれて、業績はぐんぐん上向いてきた。 そして唐突にロシアの企業を買い上げることになり、最終的にロシアに民主主義を定着させるために「大統領に俺はなる!」ということに。 サーシャもまた、地方議員から国会議員へ。 外務省の副大臣からさらに…というところでロシアに民主主義を定着させるために「大統領に俺はなる!」と。 同じコインの裏表の人生だったはずが、いつの間にか同じ方向を向き始め、ニアミスまで。 サーシャは、アレックスの妻の上司にアレックスと間違われ、アレックスは、サーシャの妻にサーシャと間違われる。 同時に存在していたのか! 最後は操られるように二人はロシアを目指し…。 突然びっくりするくらい現実の、ちょっとだけ過去の時代と今がつながった。 えええ!?そんな~!!!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現実世界にイフは存在しないが、小説の世界では可能となる。 本書は、ソ連から密出国した母子の目的地が違っていたら、という仮定で2つのパラレルワールドが展開される趣向。 下巻の面白さから言えば、アメリカを舞台にしたアレックスの話は☆4つ、イギリス編のサーシャは☆3つかな。 そして小説でのショッキングな結末は、現実には存在しない同一人物の1人を抹殺することで、現実との整合性をとったということなのか。 また、アレックスのいるアメリカ編で、(イギリス編の)サーシャに間違われる(同一人物なのだが)場面(逆パターンもあり)もいくつかあり、ジェフリー・アーチャーの茶目っ気ぶりも発揮されています。 会話と着想の面白さをかって、下巻は☆4つといたします。 さて、本書も戸田裕之ワールドは健在です。 例えば、 ♠「こういう状況でお目にかかるのは残念です、ミスター・カルペンコ」「悲劇的で不必要な状況です」(P115) 原文は《unnecessary》だと思われるが【不必要】ではなく【無益】と訳すべき。 ♣「暗い側面にはどんなものがあるのかな?」(P292) 原文では《dark side》が使われたと思われるが、【暗い側面】ではなく【負の側面】と訳すべき。 ◆「サブニコフは公式の肩書は外交アタッシェだった」(P379)は、誤訳ではないものの、アタッシェ(外交使節団のサポート役)位の説明文を追加すべきです。 いちいち原文に当たっていないので推測の域を出ませんが、上記以外にもハテナと思える箇所が散見されました。訳者の戸田裕之氏は、もしかして日本語が不得意なのかな?
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