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大きな鳥にさらわれないよう 講談社文庫
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大きな鳥にさらわれないよう 講談社文庫

川上弘美(著者)

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大きな鳥にさらわれないよう 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2019/10/16
JAN 9784065174463

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商品レビュー

3.9

100件のお客様レビュー

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2026/02/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

人類が衰退し、「母」と呼ばれる存在に管理された遠い未来。集団で隔離生活を営む人々を描くこの物語は、静謐でありながら、底知れない恐ろしさを秘めている。 序盤の「形見」から「水仙」「緑の庭」と読み進めるうちは、断片的なエピソードが連なる短編集かと思っていた。しかし中盤から物語は不意に交錯し始め、一つの巨大な流れへと収束していく。そして最終章「なぜなの、あたしのかみさま」に至ったとき、物語は円環を描いて冒頭へと回帰する。この計算され尽くした構成には、ただただ唸るしかなかった。当初は「人間」が排除されたSF的寓話かと思っていたが、読み終えてみれば、これほどまでに「人間とは何か」を剥き出しにした物語はないのではないか。 本作で語られる「人間」への言及のうち、特に忘れがたいものが二つある。 一つ目は「Remember」の一節、「人が自分とは異質なものを見つけ出す力は、おれたちが思っているよりもずっと強いと思わないか」という言葉だ。 これは、現代のジェンダー、人種、障害、あるいは歴史上の宗教対立など、私たちが今なお抱え続けている「異質なものへの排他的な眼差し」を鋭く射抜いている。 それを象徴するのが「漂白」の章だ。三つの目を持ち鼻がない異形たちが暮らす場所で、漂泊者は彼らを毒で惨殺してしまう。自分は異質なものを受け入れられる、と自負していたはずなのに、近種でありながら「自分より劣る」と見なした存在への嫌悪に耐えられなかった。毒に苦しみながら発せられた「あなたは、だあれ」という純粋な問い。その無垢さと、人間の抱く根源的な残酷さの対比は、背筋が凍るほどに怖かった。 二つ目は「変化」の章で語られる、「母」たちの愛と人間の愛の違いについて。 「母」たちの愛が濁りのないものであるのに対し、人間の愛は「憎しみ」と綺麗に分離することはできない。愛と憎しみ、そして幾多の矛盾した感情が泥のように混じり合い、溶け合っている。その混沌こそが人間なのだという指摘には、深く納得させられた。 管理され、漂白された世界の中で、なぜ人間はこれほどまでに不合理で、残酷で、愛おしいのか。読み終えたあと、タイトルの「大きな鳥」が何を象徴しているのかを考えずにはいられない。円環の物語の中で、私たちは何度でも「人間」に出会い直すことになる。

Posted by ブクログ

2026/02/24

常に別れや滅びの気配がただよっている。 この人の文章を読むと明確な言葉としての感想は浮かんでこないが、不思議な世界の穏やかな寂しさに包まれる。唯一無二な感じ。 性に関するワードがかなり出てくるため、人目のあるところで読みづらい。

Posted by ブクログ

2026/02/16

今の世界から、少なくとも5000年以上経ち、穏やかに、確実に滅びの道を歩む人類の話。 設定自体はさほど細かく定められてなく、フワフワした世界観の中、断片的な話は徐々に収束していきます。 壮大な話でした。話の中では絶滅しようとする事を何とか防ごうとする者も出て来ますが、結局駄目に...

今の世界から、少なくとも5000年以上経ち、穏やかに、確実に滅びの道を歩む人類の話。 設定自体はさほど細かく定められてなく、フワフワした世界観の中、断片的な話は徐々に収束していきます。 壮大な話でした。話の中では絶滅しようとする事を何とか防ごうとする者も出て来ますが、結局駄目になってしまい、頼みの綱の人工知能にも見放されどうにもならない。 最後(最初)の話に出て来た小さい人達も長い時の流れの中で消えて無くなる存在だろうし。 でも、小さい人達を含むその時々に生きている人は悲観や絶望するでもなく、日々穏やかに暮らしている。 レマの所に突然現れた?気配、絶滅したヒトの後を継ぐモノなんだろうか、と思ってみたり。アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」に出て来た人の進化したモノみたいなもんですかね。エヴァンゲリオンの人類補完計画でも良いです。 お先真っ暗だけど、それに抗う事無く淡々と穏やかに生きていく話…前にも、読んだ事あったな?と、思い出してましたが、あれです!カズオイシグロの「私を離さないで」だ! 図書館で借りた本ですが、手元に置いてまた何度も読みたい一冊です。

Posted by ブクログ