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罪の轍
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罪の轍

奥田英朗(著者)

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罪の轍

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2019/08/20
JAN 9784103003533

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商品レビュー

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246件のお客様レビュー

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2024/05/17

奥田英朗さんによる警察小説の長編大作! 全587頁の圧倒的ボリュームながら、夢中になって読む手が止まらなかった。 『罪の轍』 時代設定は東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。戦後景気により人々の生活が日進月歩で変わり、昭和オリンピックに湧き上がる人々の熱気と熱量が伝わってく...

奥田英朗さんによる警察小説の長編大作! 全587頁の圧倒的ボリュームながら、夢中になって読む手が止まらなかった。 『罪の轍』 時代設定は東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。戦後景気により人々の生活が日進月歩で変わり、昭和オリンピックに湧き上がる人々の熱気と熱量が伝わってくる時代。令和の時代でも古さを感じさせないのは、作者の筆力の成せる技だと思う。その時代背景を如実に表現された捜査手法や情景描写が、むしろ逆に新鮮で新たな気付きもあり興味をそそられた。 メインは「警察の犯罪捜査に熱く奮闘する刑事群」対「不遇な境遇で愛情を知らずに育った犯人」だが、在日朝鮮人や、左翼にヤクザ、児童虐待に売春斡旋など、これでもか、これでもかと濃厚な要素が入っている。また就業中の煙草や女性にお茶汲みなど、現代では考え難い違和感要素がそこかしこにある。 それでも消化不良にならず飽きずにどんどん引き込まれるのは、その時代を朧げながら思い描けることに加え、複数の視点を交差させた描き方が巧みだからだと思う。 特に、町井旅館のミキ子視点は、しっかり者で家族思いながら、どこか達観したような目線なので緊迫感の漂う作中で、束の間の静の時間だ。 更に、若手ホープの落合刑事視点は、自分が捜査の一員かと錯覚するほどで、エールを送り続けながら読んだ。 そして何と言っても異彩を放つのが、知的障害も疑われる犯人の宇野寛治。莫迦なのか実は知能犯なのか、追求したくなる人間心理を手の平で転がされているようだった。 登場人物それぞれの設定と人物描写が巧みだからこそ、これだけの視点切替と複数の要素を交錯させても、読み手がのめり込んでしまうのだろう。 たくさんの登場人物の中でも、私はニールこと仁井刑事がすきだなぁ。いや、昔気質の大場刑事も甲乙付け難い。 展開が面白い分、ラストは少し肩透かしを食らった様な気持ちになった。宇野寛治をもう少し人間的に魅力的に描けなかったんだろうか。でもこの余韻こそが作者が読み手に託したリアルなんだろう・・・ きっと犯人の動悸や殺人の意味付けが、納得出来ないものであればあるほど、やるせない気持ちになるという読者心理まで計算された故の結末なんだと思う。 ミステリー要素は控えめで犯人は早々に分かるので、そこを期待される方は要注意。だが、犯罪に関わる様々な人物目線での心理描写が秀悦で、昭和の時代背景も相まって、臨場感と緊迫感溢れる読み応えのある警察小説だった。 そこを楽しみたい方には是非オススメしたい。 『罪の轍』というタイトルも、読後に改めてみると「轍」に込められた作者の強いメッセージ性を感じる。確かにピッタリの言葉だと思った。

Posted by ブクログ

2024/04/28

GWはたくさん本を読もう!と思って、図書館で借りてきたうちの一冊。最近軽く読める本、途中で気軽に止められる本ばかりだったから、読みがいがあるのを求めて手に取ってみた。さすが奥田先生、ありがとうございます。夜の8時くらいから、一気に読んで、ほぼ徹夜。 犯人わかってて、罪の全貌もな...

GWはたくさん本を読もう!と思って、図書館で借りてきたうちの一冊。最近軽く読める本、途中で気軽に止められる本ばかりだったから、読みがいがあるのを求めて手に取ってみた。さすが奥田先生、ありがとうございます。夜の8時くらいから、一気に読んで、ほぼ徹夜。 犯人わかってて、罪の全貌もなんとなくわかってて、でもあと半分以上もあるけど、ここからどうなるんだろうって感じで読み進める。 罪の轍、宇野が犯した最初の罪から書かれていて、 自分の犯した罪をどうにかするために次の罪を犯す、 こうやって人は抜け出せなくなるんだ、宇野の罪の轍ができてしまったんだ、と思った。同時に、このときこうしていれば、このときこうだったら、と、一つ一つの出来事が少しでも違っていたら、あんな結末にはならなかったんだろうな、という歯がゆい思いもあり。 宇野くんには共感はできないけど、彼だってそうしたくてそうなったわけではなかったことはすごくわかる。だけどそれを自分で言っちゃいけなくて、大人になったら、誰かのせいにはしてはいけない、自分で踏みとどまり、抜けなければいけなかった。でもそれができるって、それもやっぱり周りの人の助けがあった場合なのかな。一人で、は難しい。 最近読む本は、主人公が辛い大変な境遇にあるけど、周りの人に助けられてよい人生になった、というものが多くて、ここまで堕ちていく作品は久しぶり。でも残念ながら、現実世界は、堕ちていく人の方が多いのではないかと思ってしまう。 GW初日、ちょっと重い作品だったけど、いい読書時間を過ごせた。

Posted by ブクログ

2024/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ザ・昭和のストーリーで、現代とは違う時代背景を楽しんだ。長編でかつストーリーの展開が後半から一気に進んだったので、それまでは読むのに時間がかかった。終盤のストーリー展開はハラハラドキドキだった。もう少しコンパクトな内容の方が個人的には読みやすくて好きなのだが…。

Posted by ブクログ

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