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伯爵のお気に入り 女を描くエッセイ傑作選
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2019/08/07 |
JAN | 9784309028194 |
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商品レビュー
4.4
9件のお客様レビュー
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知的で鋭い。 ユーモアがあって優しい。 『寺内貫太郎の母』で、年をとっても人生をおりる必要はない、と。このとき44歳で、51歳のときに飛行機事故で亡くなっている。無念だったろうな。おばあさんになってからのエッセイも読んでみたかった。 『手袋を探す』も面白かった。自分を認める。...
知的で鋭い。 ユーモアがあって優しい。 『寺内貫太郎の母』で、年をとっても人生をおりる必要はない、と。このとき44歳で、51歳のときに飛行機事故で亡くなっている。無念だったろうな。おばあさんになってからのエッセイも読んでみたかった。 『手袋を探す』も面白かった。自分を認める。 知らなかった言い回し 独りを慎む
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改めて向田邦子さんについて検索してみたら、私が生まれた年に亡くなっていることを知った。 昭和4年生まれの向田さんのエッセイ。なのに、不思議と古く感じない。戦争の話なども出てくるのに、だ。 当時としてはかなり先進的な考えの女性だったのだろうと読んでいて分かる。 とくに、気に入った手...
改めて向田邦子さんについて検索してみたら、私が生まれた年に亡くなっていることを知った。 昭和4年生まれの向田さんのエッセイ。なのに、不思議と古く感じない。戦争の話なども出てくるのに、だ。 当時としてはかなり先進的な考えの女性だったのだろうと読んでいて分かる。 とくに、気に入った手袋が見つからなくてひと冬買わずに過ごしたエピソードが印象的だった。その行動に隠された表面上は分からない深層心理を自分で解説して書き綴っていて、その頑固さや意志の強さに「現代の女性像」を私は感じた。 ごく日常的なことも描かれているので、全体的には強烈な印象はない。 だけど「女が視る女」についてがたくさん描かれている。女だからこそ分かるし、女同士だからこそ頷き合える。そういうエピソード。 こういう人が友人だったら楽しいけれど同時に恐ろしいだろうな、と思う。 最後に「胡桃の部屋」という小説が収録されている。 強く賢い女を演じて生きているけれど、実はすごく女臭くて弱い面を持つ主人公で、とても生々しい。 女性なら誰しも持っている面なのだろうと思う。弱いけれど強く在りたいと願い、そのつもりで生きることでどうにか自分を保っている。 生涯未婚で早逝した向田さんも、きっとたくさんの熱かったり苦しかったりする恋愛を経たのだろうな、と読んでいて勝手に想像した。
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