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伯爵のお気に入り の商品レビュー

4.4

9件のお客様レビュー

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2024/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んだことのあるものも多かったが、やっぱりどれも面白い。 「伯爵のお気に入り」伯爵(猫)に新しい香水の品定めをしてもらう。

Posted byブクログ

2023/02/26

知的で鋭い。 ユーモアがあって優しい。 『寺内貫太郎の母』で、年をとっても人生をおりる必要はない、と。このとき44歳で、51歳のときに飛行機事故で亡くなっている。無念だったろうな。おばあさんになってからのエッセイも読んでみたかった。 『手袋を探す』も面白かった。自分を認める。...

知的で鋭い。 ユーモアがあって優しい。 『寺内貫太郎の母』で、年をとっても人生をおりる必要はない、と。このとき44歳で、51歳のときに飛行機事故で亡くなっている。無念だったろうな。おばあさんになってからのエッセイも読んでみたかった。 『手袋を探す』も面白かった。自分を認める。 知らなかった言い回し 独りを慎む

Posted byブクログ

2022/09/15

改めて向田邦子さんについて検索してみたら、私が生まれた年に亡くなっていることを知った。 昭和4年生まれの向田さんのエッセイ。なのに、不思議と古く感じない。戦争の話なども出てくるのに、だ。 当時としてはかなり先進的な考えの女性だったのだろうと読んでいて分かる。 とくに、気に入った手...

改めて向田邦子さんについて検索してみたら、私が生まれた年に亡くなっていることを知った。 昭和4年生まれの向田さんのエッセイ。なのに、不思議と古く感じない。戦争の話なども出てくるのに、だ。 当時としてはかなり先進的な考えの女性だったのだろうと読んでいて分かる。 とくに、気に入った手袋が見つからなくてひと冬買わずに過ごしたエピソードが印象的だった。その行動に隠された表面上は分からない深層心理を自分で解説して書き綴っていて、その頑固さや意志の強さに「現代の女性像」を私は感じた。 ごく日常的なことも描かれているので、全体的には強烈な印象はない。 だけど「女が視る女」についてがたくさん描かれている。女だからこそ分かるし、女同士だからこそ頷き合える。そういうエピソード。 こういう人が友人だったら楽しいけれど同時に恐ろしいだろうな、と思う。 最後に「胡桃の部屋」という小説が収録されている。 強く賢い女を演じて生きているけれど、実はすごく女臭くて弱い面を持つ主人公で、とても生々しい。 女性なら誰しも持っている面なのだろうと思う。弱いけれど強く在りたいと願い、そのつもりで生きることでどうにか自分を保っている。 生涯未婚で早逝した向田さんも、きっとたくさんの熱かったり苦しかったりする恋愛を経たのだろうな、と読んでいて勝手に想像した。

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2021/08/01

数々の名作ドラマを手がけた向田さんの短編集。どの話を読んでも、場面が目に浮かぶような生き生きとした表現。今では見られない風景・シーンでありながら、どこか懐かしい言葉遣い、家庭や職場の様子。でも意外な落とし穴があったりして驚かされることも。「読んで楽しむ」より「ドラマ」として見たい...

数々の名作ドラマを手がけた向田さんの短編集。どの話を読んでも、場面が目に浮かぶような生き生きとした表現。今では見られない風景・シーンでありながら、どこか懐かしい言葉遣い、家庭や職場の様子。でも意外な落とし穴があったりして驚かされることも。「読んで楽しむ」より「ドラマ」として見たいと思わされるのは、「音」や「匂い」などの描写が上手いからか。向田さんの小説に興味ある方は、これから読み始めるとその他の作品も楽しめるかも。

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2021/01/02

初出は古いが、面白いと思える話が多かった。 女について、分かりやすく色々な角度で書かれていた。 他の作品も気になる。

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2020/09/03

女を描くエッセイ傑作選とのことで、胸焼けしそうなくらい女のはなしだった。アメリカ人のおばさん集団のはなし、個を重んじるアメリカ文化と協調性の日本文化の対比が面白かった。あと手袋のはなし。迷ってたハンロの下着(2万)の購入を押しされました。買うぞ。

Posted byブクログ

2020/02/07

あー向田邦子さんだ。 懐かしくもあり、嬉しくもあり。 ひとつを読めば、また違う話を思い出し そうだ、そうだった、と お父様とのエピソードもあたたかく 歳を重ねた今だから分かることもあるんだ。

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2021/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 向田邦子(1929~1981) 著「伯爵のお気に入り 女を描くエッセイ傑作選」、2019.8発行。いくつか既読のエッセイもありました。向田邦子さんのエッセイを読むと、頭が良くて活発でリーダーシップがある様子がよくわかります。「身体髪膚之を父母に受く。敢て毀傷せざるは孝の始めなり」私は明治の終わりに生まれた父と大正の初めに生まれた母に育てられ、この言葉を知ってますがw、向田邦子さん、昭和4年生まれ、御存じなわけですね。  向田邦子さんのエッセイ、定期的に無性に読みたくなります。精神安定剤でしょうかw。「伯爵のお気に入り」、女を描くエッセイ傑作選、2019.8発行。私のお気に入りは: 桃太郎の責任、女地図、日本の女、青い水たまり、拝借、夜中の薔薇、眠る盃、潰れた鶴、唯我独尊、身体髪膚、手袋をさがす です。三人姉妹の一番上の邦子さんは、しっかりしたお嬢さん。二番目は綺麗なお嬢さん、三番目は可愛いお嬢さんが愛称だったそうですw。

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2019/11/30

どれだけ年月がたっても魅力的な向田作品。 気に行った手袋がなくて、ひと冬手袋無しで過ごしたことや、給料の何か月分もするアメリカ製の水着を買ったことなど、今までに何度か読んだこともあるエッセイたち。 でもまた新しいエピソードがおり込めれていたり(でも向田さんはもうおられないので、新...

どれだけ年月がたっても魅力的な向田作品。 気に行った手袋がなくて、ひと冬手袋無しで過ごしたことや、給料の何か月分もするアメリカ製の水着を買ったことなど、今までに何度か読んだこともあるエッセイたち。 でもまた新しいエピソードがおり込めれていたり(でも向田さんはもうおられないので、新たに手を加えるということはなくて私の記憶違いでしょう) 久しぶりに読むと新鮮でした。 最後には「胡桃の部屋」というこれも有名な小説が収められています。 題名を知っていただけで読んだことがなかったのかしら? こんな生々しいお話しだったのね。 向田さんも絶対、熱烈な恋愛をされてましたよね。 と確信の持てる一冊。

Posted byブクログ