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デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2019/07/25 |
JAN | 9784163910215 |
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デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
私の大学生活でこの本を何度読み返したか分からない。タイトルの「再魔術化」という表現は、マックス・ウェーバーがかつて「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で、近代化によって以前のアニミズム的思考が薄れてしまった状況を表した「脱魔術化」との対比表現である。しかし重要なこと...
私の大学生活でこの本を何度読み返したか分からない。タイトルの「再魔術化」という表現は、マックス・ウェーバーがかつて「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で、近代化によって以前のアニミズム的思考が薄れてしまった状況を表した「脱魔術化」との対比表現である。しかし重要なことは、両者は対立的ではないということだ。なぜなら、「再魔術化」は、近代のデカルト的思考を否定しているわけではなく、むしろそれとアニミズム的思考との統合を目指しているからだ。そして、この統合に取り組んだのがグレゴリー・ベイトソンである。本書でもベイトソンの理論が簡潔にまとめてあるが、彼の代表作である「精神と生態学」「精神と自然」もあわせて読むと、より理解が深まるだろう。 本書のお気に入りの一節を載せておく。 「"why"の草むらに迷い込むことなくガッチリと"how"を問う。対象から身を引き離し、相手を抽象化して捉えること。ー 「知る」ということは、我々にとっておおむねそのようなことになってはいないだろうか。」
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「デカルトからベイトソンへ」という著者の主張については、どれほど正しいのか、どれほどの妥当性を持っているのかを判断する立場にないし、それだけの能力も見聞も持ち合わせていないのだが、この本の発表から40年以上経った今になってもその論─特にその前段、デカルトに象徴される近代科学的な世...
「デカルトからベイトソンへ」という著者の主張については、どれほど正しいのか、どれほどの妥当性を持っているのかを判断する立場にないし、それだけの能力も見聞も持ち合わせていないのだが、この本の発表から40年以上経った今になってもその論─特にその前段、デカルトに象徴される近代科学的な世界観や手法、価値観の行き詰まりに関する言説が、ある程度以上の説得力を持って私に迫ってくるという事実は、我々が思っている以上に現代社会が危機に陥っているということを如実に語っているような気がしてならない。
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自我を全体の一部としてとらえていた近世以前の世界 ↓ 産業革命を経てデカルト的な化学というイデオロギーによって自我は世界と切り離され、自然と人間のつながりが薄れ、今や多方面で限界がきているように見える ↓ 今こそベイトソン的な全体論的世界の関わりかたを模索すべき という内容。非常...
自我を全体の一部としてとらえていた近世以前の世界 ↓ 産業革命を経てデカルト的な化学というイデオロギーによって自我は世界と切り離され、自然と人間のつながりが薄れ、今や多方面で限界がきているように見える ↓ 今こそベイトソン的な全体論的世界の関わりかたを模索すべき という内容。非常に学び深い本であった。 いままさにこの現代、筆者の描く全体論的な世界へのパラダイム推移を自分自身が体験しているのではないかと感じた。
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