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外は夏 となりの国のものがたり3
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 亜紀書房 |
| 発売年月日 | 2019/06/21 |
| JAN | 9784750515939 |

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商品レビュー
4.3
21件のお客様レビュー
短編集。 何かを失った人がテーマであり、どの話も読んでいるとどこかに何か怖い秘密が隠されているのではないかと思わされ、引き込まれる。 でも最後まで読んでも、その怖さが何かが明らかにならない。 印象に残ったのは、「覆い隠す手」 中学生の息子と二人暮らしの母子家庭の母親。 息子との会...
短編集。 何かを失った人がテーマであり、どの話も読んでいるとどこかに何か怖い秘密が隠されているのではないかと思わされ、引き込まれる。 でも最後まで読んでも、その怖さが何かが明らかにならない。 印象に残ったのは、「覆い隠す手」 中学生の息子と二人暮らしの母子家庭の母親。 息子との会話の中に裏がありそうでひやひやしながら読んだ。 「沈黙の未来」はちょっと意味が分からなかった。
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先日読んだ『どきどき、僕の人生』とはうってかわって、なかなかに重苦しく静かな調子でどの話も進んでいく。 個人的にはもっとエンタメ要素の強い作品が好みなので、この短編集が好きかと言われると決して首肯はできないのだが、ふとしたリリカルな瞬間を切り取ってみずみずしい言葉に置き換える力、...
先日読んだ『どきどき、僕の人生』とはうってかわって、なかなかに重苦しく静かな調子でどの話も進んでいく。 個人的にはもっとエンタメ要素の強い作品が好みなので、この短編集が好きかと言われると決して首肯はできないのだが、ふとしたリリカルな瞬間を切り取ってみずみずしい言葉に置き換える力、小道具の使い方のうまさ、そしてやはり作者自身の持つ生命讃歌的マインドとでもいおうか、どこかにかすかな希望や人生の美しさを滲ませようとしないではいられない外向きなパッションが、これら陰鬱な作品群の根底にも流れていて、だから私は彼女の作品には強く惹かれるのだろうと思う。 今はもう失われてしまった、しかし過去にはたしかに存在していたもののきらめきをいつくしむこと。それを思い出し、自ら言葉をつむいでいくこと。 禅僧の南直哉は「死者と別れる」ためには、「あなたが不在になったものとして、もう一度、出会いなおす」ことが必要だと言っていたが、キム・エランの描く喪失は、基本この「出会いなおそうとする」過程にあると言えるのではないか。 「立秋」「ノ・チャンソンとエヴァン」「沈黙の未来い」「どこに行きたいのですか」のみ読了。
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喪失と絶望、その後も続く静かな悲しみを素晴しく表現した韓国の短編集。悲しいのにもう一度読みたくなる、静かに流れていく川のような本。 「立冬」を評価する声が多くあるけれども、個人的には「沈黙の未来」が印象的だった。 絶滅の危機に瀕している言語の最後の話者を保護し展示する少数言語...
喪失と絶望、その後も続く静かな悲しみを素晴しく表現した韓国の短編集。悲しいのにもう一度読みたくなる、静かに流れていく川のような本。 「立冬」を評価する声が多くあるけれども、個人的には「沈黙の未来」が印象的だった。 絶滅の危機に瀕している言語の最後の話者を保護し展示する少数言語博物館の様子を、絶滅の危機に瀕している言葉が語る不思議なストーリー。 現実にも失われていった言語はこの世の中にも沢山あるはずで、そういった言語に思いを馳せつつ、日本語がこの世の中から失われないように今日も読書を続けよう。
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