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商品レビュー
4.3
20件のお客様レビュー
喪失と絶望、その後も続く静かな悲しみを素晴しく表現した韓国の短編集。悲しいのにもう一度読みたくなる、静かに流れていく川のような本。 「立冬」を評価する声が多くあるけれども、個人的には「沈黙の未来」が印象的だった。 絶滅の危機に瀕している言語の最後の話者を保護し展示する少数言語...
喪失と絶望、その後も続く静かな悲しみを素晴しく表現した韓国の短編集。悲しいのにもう一度読みたくなる、静かに流れていく川のような本。 「立冬」を評価する声が多くあるけれども、個人的には「沈黙の未来」が印象的だった。 絶滅の危機に瀕している言語の最後の話者を保護し展示する少数言語博物館の様子を、絶滅の危機に瀕している言葉が語る不思議なストーリー。 現実にも失われていった言語はこの世の中にも沢山あるはずで、そういった言語に思いを馳せつつ、日本語がこの世の中から失われないように今日も読書を続けよう。
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「翻訳文学試食会」(ポッドキャスト番組)で取り上げられていた『立冬』という作品を含む短編集。 韓国ではセウォル号文学というらしい。杜撰の100乗ぐらいの出来事が重なり、一瞬にして300人近くの命が奪われた事件の後、身近な人の喪失をテーマにした作品が増えたという。 表題作『立冬』...
「翻訳文学試食会」(ポッドキャスト番組)で取り上げられていた『立冬』という作品を含む短編集。 韓国ではセウォル号文学というらしい。杜撰の100乗ぐらいの出来事が重なり、一瞬にして300人近くの命が奪われた事件の後、身近な人の喪失をテーマにした作品が増えたという。 表題作『立冬』は、子を持つ親であれば、絶対に体験したくない喪失の物語。いきなり号泣。電車で隣に座っていた人すみません。日常の些細な出来事が全部、自分が悪いと思ってしまう心理にもとても共感するともに、韓国と日本は似たような感覚を持っているんだということも理解した。 『立冬』よりも受けた悲しみが大きいのが、『ノ・チャンソンとエヴァン』。主人公の少年が、なぜあのような境遇に置かれたのか、彼が大人になるまで、いったい幾つの喪失を体験すればよいのか。
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喪失に関して。 それぞれの短編にはこれといったオチが作られているわけではなく、それが良い。特に印象的だったのは『ノチャンソンとエヴァン』『どこに行きたいのですか』。
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