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いまさら翼といわれても 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2019/06/14 |
JAN | 9784041081648 |
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いまさら翼といわれても
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商品レビュー
4.2
154件のお客様レビュー
これまでのシリーズ通してそうだったかもしれないが、今回は特に登場人物それぞれのパーソナリティに迫る内容だった。 みんなが何を大切にしているのか、主義というか考え方に個性を感じて、愛着が持てる作品でした。
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鏡の話が特に良かった。 誰にも知られなくていい。 誤解されたままでも別に気にしないっていうのが特に。考えさせられた。 幼少期の奉太郎めちゃいい。 長い休日?だったかな。 めっちゃいい。 奉太郎さん、子どもの頃はぼく呼びだったんですね。 そしてめちゃめちゃ素直な子ではないですか。...
鏡の話が特に良かった。 誰にも知られなくていい。 誤解されたままでも別に気にしないっていうのが特に。考えさせられた。 幼少期の奉太郎めちゃいい。 長い休日?だったかな。 めっちゃいい。 奉太郎さん、子どもの頃はぼく呼びだったんですね。 そしてめちゃめちゃ素直な子ではないですか。 摩耶香の視点の話もいい。 ふくちゃんそんな好きやったんや。 この巻をよんで、まだまだ続きが読みたくなる。 最新刊、期待します。
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古典部シリーズ第6弾は、順不同の6つの短編が収録されており、謎解きはともかくとして、物語の素晴らしさはシリーズ一番なのではと思われた、それくらい心に残るものが強く、今回は折木奉太郎(ホータロー)だけではなく、千反田える、福部里志、伊原摩耶花、それぞれの新たなパーソナリティも知る...
古典部シリーズ第6弾は、順不同の6つの短編が収録されており、謎解きはともかくとして、物語の素晴らしさはシリーズ一番なのではと思われた、それくらい心に残るものが強く、今回は折木奉太郎(ホータロー)だけではなく、千反田える、福部里志、伊原摩耶花、それぞれの新たなパーソナリティも知ることができた、ファン必読の作品。 「箱の中の欠落」 生徒会長選挙に於ける不正かもしれない謎を巡って浮かび上がる里志の、『物事がもっぱら道理に沿って進んでいるからこそ、自分がふざけていられるのだと言わんばかりに』、『不正義とか理不尽とかへの嫌悪感が人一倍強い』一面に、ホータローも感銘を受け事件解決に協力した友情は、それを二人だけの夜の散歩で考察する流れも合わさって、より思い出深いものになったのであろう、そうした感慨深さはホータローの始まりの文章からも実感できた。 「鏡には映らない」 かつての中学3年生のホータローの同級生たちは、何故か彼に対する印象が悪く、それはまた摩耶花も同様の思いであったのだが、その真相を知ったときの彼ともう一人の行いには、自分自身がどう思われるかというのは全く考えていなかったのであろう、それくらいの価値のある行動と繋がっていたのは、この年代ならではの陰湿さとでも言えばいいのだろうか、そうした感動的なものと不快なものとが共存した物語は、まさにタイトルとも呼応した、人の心は鏡に映らないから安易に扱いかねないが、だからこそ、それをいちばん大切にしなければならないのだと。 「連峰は晴れているか」 ホータローの『気になるんだ』と千反田の『気になります!』が初めて合わさったレアな物語は、たとえ二度と会わないかもしれない人であっても、その人の誤ったパーソナリティを簡単に他の人へと伝えることに躊躇いを感じる、そんなホータローの姿は後の物語とも重なることで、より印象深いものになるように思われた。 「わたしたちの伝説の一冊」 摩耶花のあの1件のいきさつが詳細に綴られた物語は始終重苦しく、しかも漫画で描かれた夢のある内容が現実の世界で起こってもただ鬱陶しいだけなんて、身も蓋もない生々しさも漂わせる中、『本って不思議ね。だれが書いてもいいなんて』という言葉もあることや、結末の吹っ切れ方に希望を見出せたことが、せめてもの救いだと思いたい。 それから「鏡には映らない」も含めて、摩耶花と「ふくちゃん」の仲の良さを、今回摩耶花主観の物語でようやく実感できたことが嬉しくて、中々、ホータロー主観だとそれが分からないからね。 「長い休日」 ホータローと千反田の距離がまた一歩、ささやかだけれども縮まるきっかけとなりそうな、ホータローの『やらなくてもいいことなら やらない』理由がついに明かされるが、そこには彼も他の人と同じ、傷つくことだってあるひとりの人間であることがよく分かり、こういうのってきっと罪名とかは無いのかもしれないけれども、その気持ちは私も痛いほどによく分かり、世の中には二種類の人がいるといった分けられ方の無いような世界こそ理想なんだろうが、人が人である限り、それは難しいのだろうなと悲しい気持ちに陥りそうな中、タイトルにも込められた姉弟愛の素晴らしさを実感できたことで、ホータローは救われた部分もきっとあるのだと思い、それが今の彼のパーソナリティへと繋がっていることにも、確かな説得力を感じられた。 「いまさら翼といわれても」 夏休み初日に開催される合唱祭のソロパートを担当する千反田が、当日になって突然行方不明になった理由を、ホータロー、里志、摩耶花がそれぞれに協力して突き止める展開には、おそらく初めて見る千反田のある一面が垣間見えたのだが、それに寄り添うホータローの優しさが、また他の人には真似できないような彼らしさで、これまで彼女にしか分からないものを背負ってきた千反田を慮り、人の心とはこれくらい繊細なものなんだということを、彼はきっと読み手にも教えてくれたのだと思う。 今のところ、物語としての古典部シリーズは本書が最新巻のようで、もう一冊「米澤穂信と古典部」というファン向けの本に、最新作が1編収録されているそうなので(しかも大日向が関わってる!?)、そちらも是非読みたいと思います。
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