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回復する人間 エクス・リブリス
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回復する人間 エクス・リブリス

ハン・ガン(著者), 斎藤真理子(訳者)

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回復する人間 エクス・リブリス

定価 ¥2,640

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2019/05/28
JAN 9784560090596

回復する人間

¥1,980

商品レビュー

4.2

24件のお客様レビュー

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2024/12/13

訳者解説によると、傷と回復をテーマにした短編集。ハン・ガンの邦訳のなかでも、著者の考えていることが理解しやすいほうだと思う。希望の見える明るいものもあり、希望の見えない暗いものもある。しかし、これだけは言えるのは、ハン・ガンのかんがえる回復は、元どおりの健康な状態に戻ることではな...

訳者解説によると、傷と回復をテーマにした短編集。ハン・ガンの邦訳のなかでも、著者の考えていることが理解しやすいほうだと思う。希望の見える明るいものもあり、希望の見えない暗いものもある。しかし、これだけは言えるのは、ハン・ガンのかんがえる回復は、元どおりの健康な状態に戻ることではなく、元には戻れないけれど、以前とは異なる感受性を受け入れながら、自殺せずになんとか生きていくことだ。うわべだけの幸福を生きるよりも痛い真実を受け入れることのほうが貴いのだ。いちばん長い最後の「火とがけ」がすばらしかった。

Posted by ブクログ

2024/12/04

4冊目のハン・ガン。繊細な心の持ち主だなあ。「生きる」ことを、その内面をとても大事にしているのに感化される。写真で見る通りのやさしい人なのだと思う。

Posted by ブクログ

2024/11/30

特に「火とかげ」が印象に残った。私も去年は茶碗を持つのもきついくらい両手が痛くて使えなかったから投影して読んでしまった(ハンガンさんもこれを執筆していたころ手が痛くてタイピングが出来なかったらしい)。画家の主人公は、事故で手に痛みが残り絵も描けなくなるし夫との関係もうまくいかなく...

特に「火とかげ」が印象に残った。私も去年は茶碗を持つのもきついくらい両手が痛くて使えなかったから投影して読んでしまった(ハンガンさんもこれを執筆していたころ手が痛くてタイピングが出来なかったらしい)。画家の主人公は、事故で手に痛みが残り絵も描けなくなるし夫との関係もうまくいかなくなる。そんな彼女を支えてくれるものは、昔登山をした時偶然あった男性との記憶とQという画家の絵。記憶だけで残る男性と友人ソジンが繋がって、ソジンの子供が飼ってる前足を切断したトカゲからまた足が再生されていく描写で主人公に細い光が差し込みだすのがわかる。 トカゲの手が再生するように、最後、主人公は以前と違う手法で絵を描いてみる。闇の中でもがき続けている時間も無駄ではない。それが新しい生を支えている。回復するということは新しい生を生きなおすことであると改めて感じた。

Posted by ブクログ