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少女の時間 創元推理文庫

定価 ¥880
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2019/05/21 |
JAN | 9784488459178 |
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少女の時間
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
出てくる女性が殆ど美女ばかりという荒技を使ってしまった作品。もはやこんな捻くれた草平がどうしてここまでモテるのかという疑問を持つことすら馬鹿馬鹿しくなるレベルなので、図らずもシリーズ最終作になってしまったであろう一冊はこれで良かったんじゃないかな。
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晩節を汚してしまったな、という印象。 後半に差し掛かるまで、登場人物の会話全部に、変なところで言葉を区切るという共通の癖が表れている。それはさすがにヘタクソすぎでしょ。主人公の会話が厨二病レベルのハードボイルド崩れであることは覚悟して読むのだけど、全員の会話がヘタとなるとしんどい...
晩節を汚してしまったな、という印象。 後半に差し掛かるまで、登場人物の会話全部に、変なところで言葉を区切るという共通の癖が表れている。それはさすがにヘタクソすぎでしょ。主人公の会話が厨二病レベルのハードボイルド崩れであることは覚悟して読むのだけど、全員の会話がヘタとなるとしんどい。 差別主義的なネトウヨ思考がところどころで出てくるのもつらい。といっても、自分が左翼だから著者の思想が気に入らず作品の評価を低くしたいというわけではない。著者の思想が複数の登場人物によって語られるというのが小説のキャラクター造形として誤っているということ。ウヨ的な思想の登場人物がいるのはいいけどそれは一人であるべき。なぜなら人間の思想は人それぞれだから。主人公、補佐役、愛人、キーマン、と右翼団体の内部を描いているわけでもないのにウヨ思想を複数の人物に語らせてしまうのは、著者の思想が小説内に漏れてしまっているということ。これはやってはいけない。 それでも次々に現れる様々な美女という趣向は楽しかったし、最後の謎解きを犯人の安易な独白に委ねなかったことは前作よりマシといえる。
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2019 年に文庫化されていた作品ですが、発売に気付かず、久々の草平さんとの再会になりました。 読み進めていくうちに、一人娘の加奈子ちゃんがそろそろ小学校卒業という記述があったり、冴子さんとの別れの気配が匂わされていたりと、シリーズ完結の気配が感じられて、どうしてもそこが気に...
2019 年に文庫化されていた作品ですが、発売に気付かず、久々の草平さんとの再会になりました。 読み進めていくうちに、一人娘の加奈子ちゃんがそろそろ小学校卒業という記述があったり、冴子さんとの別れの気配が匂わされていたりと、シリーズ完結の気配が感じられて、どうしてもそこが気になってしまって、続編が出ているのかを確認。 そこで、作者の樋口有介さんが2020 年に急逝されていたと知り、衝撃を受けました。 今回の「少女の時間」の後にまだ文庫されていない続編が発売されており、完結編の構想に入っている段階での訃報だったと、東京創元社の HP に掲載されていて、あまりの衝撃に続きが読めなってしまい、再び本を手に取るまでに数日を要しました。 それでもなんとか続きを読み進めているうちに、シリーズが完結しないままというのも悪くないかも、と思えました。もちろん、樋口さんが急逝されていたことは悲しいことです。けれど。「草平さんはずっと変わらずに、女性たちに振り回され続けて生きて行くんだろうな(苦笑)」という、そんな気持ちでいるのもいいんじゃないか、と。 今回も女性に振り回されて、なんとなくハードボイルドになり切れない、いつもの草平さんが、ちょっと重たい事件を追い、その真相に迫っていきます。扱う事件やその背景には世の中の闇みたいなものが潜んでいて、だからこそ、いつもの草平さんに救われました。 最終巻となってしまった最後の1冊は、文庫になってからのお楽しみとして取っておきたいと思います。
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