趣味で腹いっぱい

山崎ナオコーラ(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2019/02/21
• JAN: 9784309027784

商品レビュー

2024/11/30

どういう着地するのかな？と思ったけど、なんだか嫌味なくハッピーエンドでよかった。小太郎いやな考え方だな、と思いつつ、それを軽く受け流す一枚上手というか、色々割り切っている？鞠子すごい。配偶者だったり、他の人に嫌だなと思うことを言われても鷹揚に構えたい。これを伝えたかった小説じゃないと思うけど。趣味も欲しい。

2024/11/22

働かざるもの食うべからずという父の口癖を聞きながら育った小太郎と、働かない鞠子。
考え方が違う2人だけど、相手を頭ごなしに否定はせず、モヤモヤしたら会話して尊重しあっている。

趣味が少しずつ広がっていってやがて繋がっていくっていいなぁ。
共感した1文に、
“悲しみや悩みに直接に効く薬がなくても、別の視点や違う考えがひゅっと頭に入ってくるだけで、癒しになることがある。あるいは、手作業に夢中になることで救われることがある。手作業は祈り”

手作業の部分をそれぞれの趣味、例えば読書だったり、推し活だったり、美味しい珈琲をいれて飲む、とか、好きなことに置き換えるとそれによって生かされたりとか頑張れたりする部分はたくさんあるなぁと思う。
興味のあることをやり始めてみたら趣味になった、という流れが多いのかなと思うのだけど、そのやり始めてみる、がなかなか出来なかったりする。
やり始めてみたものの結局趣味にまで繋がらなかったものも今まででたくさんあるけど、残った趣味は尊い。
鞠子のように興味あることに1歩踏み出す気持ちと行動力は持っていたい。

2024/06/27

趣味に対する姿勢は違えど、お互いのことを否定せずに受け入れ、柔軟な考え方ができるのは趣味を楽しむための1番のエッセンスなのかもしれない。
…とはいえ、個人的には、鞠子の働きたくない姿勢にはイラっとしたが…。