神は詳細に宿る

養老孟司(著者)

• 販売会社／発売会社: 青土社
• 発売年月日: 2019/01/24
• JAN: 9784791771332

商品レビュー

2024/09/10

煮詰まった時代をひらく：
唯脳論から30年ー煮詰まった時代に
地域とコミュニティに見出す希望の萌芽
濡れ堕ちたものへの眼差し
面倒くさい現実を向き合う
世間の変化と意識の変化：
意識は解けない問題
死んだ自分は解剖できない
動物の世界地図
日本の家庭と親子関係
神は詳細に宿る：
死は遺伝を拒否する
生きそびれないようにすること
脳から考えるヒトの起源と進化：
同一性という謎
「同じ」という公式
感覚的・概念的なもの
情報化・同一化の欲望
非社会能化する現代社会
科学は正しいという幻想：
科学的証明
表現≒排泄行為
分かるほど問題が増える
意識は万能ではない
面白さは多様性に宿る：
理想的・感覚的な美しさ
一期一会の美
面白さは多様性に宿る
虫のディテールから見える世界；
都市化と感覚的世界の衰退
概念が席巻する世界
危うい客観
気まぐれを排除する社会
Ⅷ　ファーブル賛歌：
現代人の錯乱
自然のなかの科学

2024/02/23

"同じにするという能力を、人間は能力としてどこかで手に入れた。そう考えてみると、人間の特徴は全部説明できるという気がしてきたのです"

養老先生が随所に書いた文章を集めた本ということ。どこかで見たような内容が多いが、養老先生が良く語っている、”言葉”、”同一性"、"情報"が"脳から考える人の起源と進化"という章にまとまっていて良かった。いろんな本でこの説明を読んだがクリシュナムルティやアドヴァイタのグルなど宗教的な覚者たちが語っていることとシンクロしている気がしてすごく本質をついていると思う。人間はことばを手にして同じにするという能力を手に入れた一方その監獄に閉じ込められているということか。

2022/02/10

読書開始日:2022年2月8日
読書終了日:2022年2月10日
要約
①経済が煮詰まったことにより環境問題が表面化しているだけだから、なかなか環境問題がうまく進まない。経済が煮詰まっているから、自分に矢印が向きさらに意識概念社会が進む。
②情報とは圧倒的に過去で、インターネットに浸るものは過去に浸るもの。
③神が宿るのは、時空を忘れた時。言葉にできない時。