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カッコーの歌
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カッコーの歌

フランシス・ハーディング(著者), 児玉敦子(訳者)

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カッコーの歌

定価 ¥3,630

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2019/01/21
JAN 9784488010850

カッコーの歌

¥770

商品レビュー

4.1

33件のお客様レビュー

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2025/12/11

この本が「嘘の木」の前なんて、ハーディングすごい! 主人公がステレオタイプの勇気ある正義でなく、「偽者」で真の少女のふりをするモンスターなのがおもしろい。 毒親や幼い姉妹の関係性、失われた兄など、家族物語としても語りどころたっぷり。 ラストは苦いけれど希望の持てる新しい展開です...

この本が「嘘の木」の前なんて、ハーディングすごい! 主人公がステレオタイプの勇気ある正義でなく、「偽者」で真の少女のふりをするモンスターなのがおもしろい。 毒親や幼い姉妹の関係性、失われた兄など、家族物語としても語りどころたっぷり。 ラストは苦いけれど希望の持てる新しい展開です。 暗く悪夢に満ちたファンタジーで、個性豊かな登場人物、ファンキーなジャズの要素はブラッドベリを思わせて堪能できました。

Posted by ブクログ

2025/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

池に落ちて記憶を失った少女・トリス。目覚めてから異常な空腹に苦しみ、いつも身体には枝や葉が纏わりついている。原因を調べていく内に、近づく者を刺す人形、人を飲み込む影、そして異形のはぐれ者「ビサイダー」といった、不可思議な者達と出会い、その世界に足を踏み入れていく。 ビサイダーの描写が薄い点は惜しまれるが、ホラーやファンタジー、成長譚、そしてマイノリティの寓話という多岐にわたる要素が、高い完成度で統合された傑作。個人的にかなり面白かったので、以降は特に印象的だった点を記載します。 本作の真価は、物語が中盤に差し掛かり、真相が発覚した時です。チェンジリングによって人間の少女とすり替えられていたトリスタは、記憶を失っていたのではなく、そもそも“偽物”であり、怪物でした。この事実を知った彼女の物語は、“失われた記憶”を求める「自分探し」から、攫われた本物の少女・トリスを探索し、空っぽだった自分を構築する為の「自分探し」へとシフトします。 この「かつての自分(トリス)の探索」と「今の自分(トリスタ)の構築」というストーリーが特に目を惹きました。相克する二人を両方とも助けようとする、無茶なお題目が、本作で特にユニークな特徴でした。 本物のトリスの記憶に翻弄され、時に苦悩しながらも、トリスタが自らの意思と経験によって、新しい「自分」を紡ぎ上げていく過程は、非常に面白く、そして切ないお話となっています。 もう一点は、トリスタとビサイダー達との関係です。偽物として拒絶されたトリスタと、人間でないという理由で潜伏を強いられるビサイダー達は、最大の敵であるにも関わらず、境遇が鏡のように呼応しています。排除され、居場所を失った者たちが、新たな世界に自分の立ち位置を作ろうとする構造は、現実社会におけるマイノリティの姿とも重なります。 『カッコーの歌』は、異形の者を主役に据えることで、逆説的に「人間らしさとは何か」を問いかけてきます。設定そのものは過去の作品で目にしたことがあるかもしれませんが、本作はトリスタというキャラクターを視点の中心に据えたことで、これまでにない「怪物側の冒険譚」として、ユニークな物語を紡ぎ出しました。 まがい物だった偽物の少女が、それでもなお「本物になろう」とする姿は切なく、怖く、優しく、胸を打つ。極上の異界譚となっています。

Posted by ブクログ

2025/04/23

海外文学ならではの表現と世界観にワクワクした。 押し付けがましくないけれどストレートな名言が多く、ファンタジーの世界観も相まって入って来やすい。 やっぱりこの作者の文体は長編ながらもスラスラと読めて、世界観に没頭できるのが良い。 自分というものを形作るのは何かということを11歳の...

海外文学ならではの表現と世界観にワクワクした。 押し付けがましくないけれどストレートな名言が多く、ファンタジーの世界観も相まって入って来やすい。 やっぱりこの作者の文体は長編ながらもスラスラと読めて、世界観に没頭できるのが良い。 自分というものを形作るのは何かということを11歳の純粋で複雑な少女に教えてもらえる。 ハサミや小道具の使い方がやっぱり素敵だと思う。 子供だろうが親だろうが、人間なら複雑で不透明で、関わり方によって見え方が変わるし、間違えることもある、人間臭い人物描写もこの作者のお気に入りの点。

Posted by ブクログ