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オスマン帝国 繁栄と衰亡の600年史 中公新書2518
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2018/12/19 |
| JAN | 9784121025180 |

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オスマン帝国
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商品レビュー
4
34件のお客様レビュー
小笠原先生の本は三冊目だが、相変わらず分かりやすく面白い。オスマン帝国600年のダイナミックな歴史を堪能した。オスマン帝国の崩壊からトルコ建国の流れは多少駆け足なので、小笠原先生の「ケマル・アタテュルク」を先に読んでいて良かった。
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存在はもちろん知っているが、実はオスマン帝国について何も理解していなかったことが改めて理解できる一冊。 オスマン・トルコ帝国と言えば、セルジューク朝に取って代わる形でトルコ系の盟主となったものの、ティムールに一度崩壊させられたが、メフメト2世が1453年にコンスタンチノープルを...
存在はもちろん知っているが、実はオスマン帝国について何も理解していなかったことが改めて理解できる一冊。 オスマン・トルコ帝国と言えば、セルジューク朝に取って代わる形でトルコ系の盟主となったものの、ティムールに一度崩壊させられたが、メフメト2世が1453年にコンスタンチノープルを陥落させて千年王国を滅亡させ、スレイマン一世の最盛期には地中海を支配してウィーンも脅かし、プレヴェザの海戦で欧州連合軍を撃破した。その立役者がヨーロッパから拐われた白人奴隷によるイェニチェリ軍団。しかし、1571年のレパントの海戦で負けてから退勢に入り、後はロシアを中心とした欧州勢にやられるがままで、領土を削られ、第一次世界大戦で選択を間違って滅亡した。というのが私の理解で、ほぼ世界史の授業に沿った理解と思う。 本書はまず冒頭で、オスマン・トルコなんてものは西洋の呼び方で、そんな自己規定はオスマンの人々はしていなかった。オスマンはトルコ人だけの国ではなく、多民族からなる帝国であり学術的にはそれが正しいとの議論が展開され、いきなり仰天。 また、拐われて奴隷にされ戦争に駆り出された可哀想な奴隷の印象があったイェニチェリは、さにあらず、拐われたり買われたりして、君主の所有物(生殺与奪権は君主)であったことは事実だが、イスラムにおける奴隷は比較的自由に生きていて、国の舵取りをする大宰相になる人も多く、イェニチェリ自体が近衛師団的、エリート軍団で実際にクーデターで皇帝を変えたこともしばしば。また、東アジアやヨーロッパと異なり、生母の格は関係なく、ほとんど全ての皇帝の母は奴隷出身。その方が、外戚の影響力が無くて良いと考えられたシステム。 そして、オスマンのイメージは16世紀で終わってしまいがち(あとは19世紀の弱すぎて力の真空→紛争を生み出す元のイメージ)だが、国の勃興期からスレイマン一世までの時代は本書の半分であり、それ以降の歴史も半分に亘って記述されている。それは、君主中心の帝国から分権して広大な帝国統治を可能にする官僚制、イェニチェリや常備騎兵、ウラマー、宮廷勢力などの分権化、欧州の技術、制度の導入を進めたほか、イスラム文化・学術の発展の時代でもあった。 しかし、時代の要請に応じて帝国支配体制を徐々に微修正していく歩みは、絶え間ないヨーロッパの諸帝国の技術革新、ナショナリズムによる独立運動のスピードについていけず瓦解することになる。 同時代である日本の江戸時代は旧弊を同様に微修正(オスマン帝国よりも更に遅いか)したが、時代の流れについていけずに明治維新という革命で一気に近代化を奔流のように進めた。オスマンの改革は、清国の洋務運動のように遅々として不徹底だったか。常に西洋の近くに存在し、少しずつしか変えられなかったことによる弊害なのかもしれない。 なお、オスマン帝国後、ケマル・アタチュルクが徹底した世俗化を進めたが、その後、オスマン帝国の遺産が見直されているといる。
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オスマン帝国(=オスマントルコ)は600年も続いた歴史上最も大きな帝国の一つであるが、世界史の教科書でオスマン帝国に割かれたページはわずかだったように思う。 しかしながら、ヨーロッパとイスラム圏は意外と近いのだ。 コロナ期に「デカメロン」を読んだのだが、やたらとアラブの国々や王様...
オスマン帝国(=オスマントルコ)は600年も続いた歴史上最も大きな帝国の一つであるが、世界史の教科書でオスマン帝国に割かれたページはわずかだったように思う。 しかしながら、ヨーロッパとイスラム圏は意外と近いのだ。 コロナ期に「デカメロン」を読んだのだが、やたらとアラブの国々や王様の話が出てくるので驚いた。イタリアやスペインにとって、イスラムは遠い異国の話ではない。敵対する国であり、商売の相手でもあるリアルな近隣国である。 本書は600年、36代におよぶオスマン帝国の通史である。特定の時代や君主に片寄ることなく、歴代のスルタン(君主)全員について漏れなく言及されている。 物語りにすると面白いのは始祖オスマンが活躍した黎明期や、ヨーロッパ諸国を圧倒した全盛期なのだろう。しかし本書では、近代化に苦しむ後期や共和制に移行する末期も興味深く読むことが出来る。急激な近代化を成し遂げた明治政府や敗戦後の日本に思いを馳せながら読むのも一興。読む際はいつでも確認出来るようにスルタンの系譜やアナトリアの地図のページに栞を挟んでおく事をお勧めします。
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