世界で一番美しいかくれんぼ Hidden in Nature

アンナ・レヴィン(著者), 西本かおる(訳者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2018/12/13
• JAN: 9784096822807

商品レビュー

2023/11/11

命がけのかくれんぼ。
だって、見つかったら食べられちゃうし、捕食するために隠れている生き物だって、見つかったら獲物を逃してしまう。
擬態は生き物が生きていく基本だ。
その生き物たちの擬態している様を動物写真家たちが激写した写真集。
正直、いや、わかるやん。と思ったものも多い。
でも、他の方のレビューを拝読して思い直す。
そこに居るとわかってじっとみている、から気がつくのであって、いるはずがない、と思えば絶対気づかない。
そう思うと、野生に生きている生物たちの日々の緊張感たるや！
想像を絶する。
人間でよかった。かな？

2020/10/14

生きるために、捕食者や敵から身を隠すもの、非捕食者に見つからないようにするもの。
ひそやかに生きものたちは、姿を背景に溶け込ませてゆく。

まず写真のページを目を凝らせて、かくれんぼしている生きものを探してみる。
写真という切り取られた画面の中じゃないと、絶対に見つけられないと思う。
←あえて、見つけやすく撮影しているものもある。

隠れていた動物たちの紹介とカメラマンたちの苦労と工夫とラッキーと思い出も添えられている。
写真につけられたタイトルも好きだ。

●森に包まれて
…昆虫とカエルとトカゲの隠れ方が本気すぎる。
…動物たちも、ふっと姿を見逃してしまうことも。
…ナマケモノは動かなすぎてコケが生えると思ってたんだけど、違うかった。ごめん、ナマケモノ。
…好きなタイトル｢Phantom Of The North ｣私の中の中二心がくすぐられる。
…ヨタカ、かわいい。

●雪の王国
…雪国は白のモフモフ王国じゃった。
…コブハクチョウが一瞬、真っ白な亀に見えた。
…ペンギンは岩に生えているみたい。
…ウサギがアザラシに見えた。
…目と鼻が隠れると、真っ白になる。
…好きなタイトル｢Portrait In White ｣詩を捧げたくなる。よめないけど

●砂の世界の生きものたち
…砂漠の写真の生きものは見つけやすい。強い日差しと、写真が撮れる状況で出会えたということかな。実際は、まず見つけられないやろなあ。
…砂漠の生きものの水分摂取。
…スペンサーオオトカゲの構図が素晴らしい。どっちが頭かわからない！
…結晶のような砂粒の中にもぐり込む生きものたち。
…まわりに合わせて体の模様を変えるクモ。
…アメリカンワシミミズクの貫禄。
…好きなタイトル｢Secrets Of The Sand Cat ｣秘密をまとってネコはより魅力的になるのだ。

●草原のひみつ
…草原の持つ様々な色、光と影。
…金色のライオンやチーターを見てみたい。
…アカシカとカラスは仲良し♡…では無かった衝撃。
…コオバシギの擬態色の美しさ。
…ふわっふわのヒナの塊。ヤバい。僕たちのハートを仕留めにかかっている。
…不穏な空に嚙みつこうとしているように見える蛇。
…ハイエナはイヌよりネコに近い。
…好きなタイトル｢子どもはいません(Hiding Away )｣日本語訳タイトルのほうが好きだ。お母さん鳥の健気さ。
…好きなタイトル｢Read Between The Line ｣鳥が美しく隠れてた。

●海のかくれんぼ名人たち
…海の生きものには、おしゃれ番長が多い。しかも擬態色。
…海の生きもののかくれんぼは、かなり難易度がたかい。
…岩にはりついたイグアナの愛おしさ。
…オオモンカエルアンコウ。一分くらい写真とにらめっこした。ヒレが脚っぽい。
…ヨーロッパクモガニの集団。海水浴場の海岸に。ホラーな光景。
…リーフィーシードラゴン、海藻にしか見えない。
…海のキノコに擬態したオオモンカエルアンコウ。キモかわいい。
…好きなタイトル｢Catch me If You Can ｣見えてるのに食べられない。捕まえられそうで、捕まえりれない。

巻末に、かくれんぼの答えがあった。
でも、見ないで見つけたいね！