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「空気」の研究 文春文庫
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「空気」の研究 文春文庫

山本七平(著者)

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「空気」の研究 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2018/12/04
JAN 9784167911997

「空気」の研究

¥550

商品レビュー

3.8

42件のお客様レビュー

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2024/12/13

山本七平(1921~91年)氏は、東京生まれ、青山学院専門部高等商業学部卒、太平洋戦争に徴兵され、ルソン島で終戦を迎える。帰国後、書店勤務の傍ら、翻訳を手掛け始め、1956年に聖書学を専門とする出版社・山本書店を創業。1970年にイザヤ・ペンダサン名義で発表した『日本人とユダヤ人...

山本七平(1921~91年)氏は、東京生まれ、青山学院専門部高等商業学部卒、太平洋戦争に徴兵され、ルソン島で終戦を迎える。帰国後、書店勤務の傍ら、翻訳を手掛け始め、1956年に聖書学を専門とする出版社・山本書店を創業。1970年にイザヤ・ペンダサン名義で発表した『日本人とユダヤ人』は、300万部を超えるベストセラーとなり、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以降、後に「山本学」とも呼ばれた、日本社会・日本文化・日本人の行動様式等に関する数々の作品を発表した。菊池寛賞(1981年)受賞。 本書『「空気」の研究』は、『日本人とユダヤ人』と並ぶ山本氏の代表作だが、初出は「文藝春秋」に連載された「「空気」の研究」と「諸君!」掲載の「「通常性」の研究」、「事件のあとに来るもの」で、それらをまとめて、1977年に出版された。 私は、山本氏の著作でこれまでに読んだのは『日本人とユダヤ人』のみだが、山本氏の言う「空気」と西洋史学者・阿部謹也が研究テーマのひとつとした「世間」の共通性を分析した、鴻上尚史の『「空気」と「世間」』と、山本氏の代表作を解説しつつ、その人物像を追った東谷暁による評伝『山本七平の思想』を読んでいる。 本書の主旨は、今ではあまりにも有名になっているが、日本社会を支配するのは、論理的な決まりではなく「場の空気」であり、その空気に「水を差す」行為は最も嫌われる、ということである。終戦間際に戦艦大和が出撃し、撃沈された際の経緯は、その典型的な事例である。 ただ、本書の具体的な記述・例の多くは結構硬質で、必ずしも理解しやすくはないので、上記のような解説本を併せて読むのが良いように思う。 そして、私は本書を読みながらある本が思い浮かんだのだが、それは、現代思想家の千葉雅也が書いた『勉強の哲学』(2017年)である。その中で、千葉氏は、深い勉強をするためには、「ノリがいい」、つまり、空気を読んで周りに同調していた自分が、「ノリが悪い」(もっと言えば「キモい」)、つまり、変身を遂げて周りから浮き上がる・阻害される、というプロセスが不可欠であると説いているのだが、山本氏のいう「水を差す」ことと千葉氏の「ノリが悪い」ことは、必ずしも同じ状態を指してはいないが、いずれも、空気に支配されることをネガティブに捉えているという点では共通している。 日本の社会を支配する「場の空気」の問題性については、山本氏が本書で鋭い指摘を行って以降、頻繁に取り上げられ、認識している人も多いはずなのに、日本社会の基本構造は変わっていない。周囲と同じ空気感で過ごしているのは、確かに快適だし、重要なことでなければ、いちいち摩擦を起こす必要もないだろう。しかし、手遅れになることが無いように、「和して同ぜず」、常に心がけていたいものである。 (2024年12月了)

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2024/11/17

空気は論理的な判断をも狂わせる力がある、と断言しているのがなるほどと思った。 空気を変えるには水を差すことが効果的だけど、水を差せない場合もあって、それがどういうときなのかはよくわからなかった。 でも、水だったものが空気になってしまうことはわかった。  日本は空気が作られやすく...

空気は論理的な判断をも狂わせる力がある、と断言しているのがなるほどと思った。 空気を変えるには水を差すことが効果的だけど、水を差せない場合もあって、それがどういうときなのかはよくわからなかった。 でも、水だったものが空気になってしまうことはわかった。  日本は空気が作られやすくなる理由も、わかるようなわからないような…。 最後の章はまったくちんぷんかんぷんだった。

Posted by ブクログ

2024/11/01

なかなか読みごたえのある本であった ちゃんと理解できていない部分もあるので もう一度読むことにする 良

Posted by ブクログ