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家の歴史を書く
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2018/09/13 |
JAN | 9784480818485 |
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家の歴史を書く
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商品レビュー
4.3
8件のお客様レビュー
「家族の歴史」に日本の歴史、在日コリアンの歴史、そして朝鮮半島の歴史がいかに関わってきたかという本。
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家族の生活史を書く。著者は在日コリアンの三世であり、一家は済州島から大阪に移ってきた歴史がある。社会学を専攻した著者は一家の歴史を書こうとして、伯父や伯母の話を聞きに行く。ところが、話を聞いたからと言ってそれがそのまま当時の生活史になるわけではないことに気が付く。済州島では4・3...
家族の生活史を書く。著者は在日コリアンの三世であり、一家は済州島から大阪に移ってきた歴史がある。社会学を専攻した著者は一家の歴史を書こうとして、伯父や伯母の話を聞きに行く。ところが、話を聞いたからと言ってそれがそのまま当時の生活史になるわけではないことに気が付く。済州島では4・3事件(사삼사건)が起きた頃が、伯父や伯母が小さかった頃だ。しかしいくら聞いても4・3事件のことは出てこない。怖いことはなにか?と聞いたら、姉の主人が酒を飲んで怒鳴って怖いとか、子供の目で見た周囲の様子しか覚えていない。それでも、当時の生活をありのまま話してくれる。それを著者は当時の事件やその背景を汲んで著書にしている。生活史とは聞いたことをそのまま書けば良いようなものではないのだ。一家は危険を感じて済州島を脱出する。そして大阪の猪飼野の親戚・知人を頼りに移住し、そこで生活の場を必死に作っていた。子供の時に家が貧しくて学校に通えなかった伯母さんが出てくる。大阪に来て弟は民族学校に通ったが、その伯母さんは年齢が行っていたので通えなかった。しかし結婚し子供ができ、幼稚園、保健所、等々に行かなくてはならず、言葉ができなくて泣くような思いを何度もしたので、夜間中学が出来たことを聞いて必死に通って言葉を覚えたという。言葉を覚えたら、役所や学校に行っても怖いことがなかったという。伯母さんや伯父さんたちの言葉は、ブツブツと切れ、時間経過が違っていたり、繰り返しがあったりするが、それが本当の生活者の言葉なのだろう。
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本書のことを知ったのは岸政彦さんがTwitterで絶賛していたからで、なるほど「はじめに」以前の目次、小見出しから既に波瀾万丈。インタビューで語られる経験やエピソードの数々がとにかく濃くて、それぞれの生きる力や運の強さ、逞しさにただただ圧倒される。つい先日『韓国文学の中心にあるも...
本書のことを知ったのは岸政彦さんがTwitterで絶賛していたからで、なるほど「はじめに」以前の目次、小見出しから既に波瀾万丈。インタビューで語られる経験やエピソードの数々がとにかく濃くて、それぞれの生きる力や運の強さ、逞しさにただただ圧倒される。つい先日『韓国文学の中心にあるもの』を読んだばかりだけれど、なぜこれまで朝鮮半島と済州島の歴史についてこんなにも無知無関心でいられたのか?学校で教わらなかったことを言い訳にしていた自分が恥ずかしい。
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