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直島誕生 過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売年月日 | 2018/07/12 |
JAN | 9784799323212 |
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商品レビュー
4.5
12件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
筆者はこの本の舞台である直島の地中美術館のほか、金沢21世紀美術館などの館長も務めた秋元さん。さすがライター出身だけあって読ませる文章で成長期にあるベネッセ、そして直島での奮闘がよくわかった。 キュレーターだと思って採用されたら35歳で人生初の「サラリーマン生活」が待っていた、というつかみはちょっとしたドラマのようだ。ベネッセのオーナー、福武總一郎氏とのやり取り、距離感の取り方、さらには安藤忠雄、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアといった著名な芸術家たちの交渉もドラマのようだ。とりわけデ・マリアとのアメリカでのやりとりは自分がその空間にいるような錯覚になった。 秋元さんという個人の情熱が、福武氏とオーナーをテコに化学反応を起こしたたぐいまれなストーリー。地域の活性化策、アートの街への包摂、様々な学びにあふれた本でした。
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凄かった!ライターをしていた著者が、ベネッセの学芸員として採用され、直島に現代アートを展開する経緯が克明に語られる。当初からの計画ではなく、いろいろな制約を受ける中で突破していくうちに美術館の外側にも展開し、島全体に及んでいったものだったとは。圧巻なのは最終に近い、地中美術館を生み出していくくだり。著者は途中、直島でやっていることの説明として、キュレーター中心からアーティスト中心への変化を語っていたが、地中美術館はキュレーターである著者も作品を読み込み、それに相応しい場所を創造し、ほぼ同じアーティストとして(もしくはアーティスト、建築家とがっぷり四つに組んで)生み出したものであると言えるだろう。凄まじい創造のエネルギーを文中からも感じた。福武氏との緊張感のある相剋も描かれ、読み応えがあった。直島のアート作品が生み出された経緯もわかり、ますます直島に行ってみたくなった。ライターの経験がある著者の文章は、臨場感あふれてぐいぐい読めるしわかりやすい。ミュージアムを作る時、展示を作る時に何を考えて作るのかについても明快に語られており、参考になった。
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今年の夏休みに直島を訪れた際に感銘を受け、アートの島がどのように形成されたのか興味をもちこの本を手に取った。 期待通り、直島が瀬戸内の小島から現代アートの聖地と呼ばれるまでに変貌を遂げていく様子が現場のアートディレクターという立場から臨場感をもって描かれておりとても面白かった。福...
今年の夏休みに直島を訪れた際に感銘を受け、アートの島がどのように形成されたのか興味をもちこの本を手に取った。 期待通り、直島が瀬戸内の小島から現代アートの聖地と呼ばれるまでに変貌を遂げていく様子が現場のアートディレクターという立場から臨場感をもって描かれておりとても面白かった。福武さん、安藤さんやアーティストたちといった主要プレーヤーを繋ぎ、支える著者の働きがあったからこそ直島はここまで変われたのだろう。 現代アート市場の交渉現場や、タレル、デマリアなど直島に作品を展示するアーティストのリアルな姿などアートシーンの記述も興味深かった。 直島を訪れた方、これから訪れる方にぜひお薦めしたい本。
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