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ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 亜紀書房 |
発売年月日 | 2018/05/24 |
JAN | 9784750515328 |
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ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと
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商品レビュー
3.7
44件のお客様レビュー
文化人類学の先生からの推薦、至極の一冊だった。私の日常やそれを支える社会を、全く異なる概念でとらえる文化人類学を学ぶことは、脳髄を揺さぶられるような感覚だった。 これまで持っていた文化の概念を壊されながら、自分の見方、当たり前と思うことが「異なる」だけでなく「そもそもない」社会を...
文化人類学の先生からの推薦、至極の一冊だった。私の日常やそれを支える社会を、全く異なる概念でとらえる文化人類学を学ぶことは、脳髄を揺さぶられるような感覚だった。 これまで持っていた文化の概念を壊されながら、自分の見方、当たり前と思うことが「異なる」だけでなく「そもそもない」社会を知り、強い刺激を受けた。 今後も自分にあって他者にないもの、必要としないもを知ることで、我々のものの見方の根底を知り、不穏な気持ちを抱く原因の追求を楽しみたい。
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わたしたちよりもはるかに豊かに、素直に生きられているプナン。当たり前に疑問を持つきっかけになる。ニーチェについても学びたい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルの通りの内容なので、「ルポルタージュ」ではないかも。何に分類したらいいのかわからない。エッセイでもないし。とにかくタイトルの通り、人類学者の著者が、プナンというボルネオ島に住む人々に密着して気づいたことを、ニーチェの哲学と織り交ぜて、そもそも人間とは、生きるとは何なのか、現代人の、文明的な生活が本来あるべき人間の姿なのか?と考察しながら書いている。 ちょっとニーチェの引用が難しすぎて読むのに時間がかかってしまったが全体的には面白かった。 プナンは定住することも、家や土地を所有することもなく、森のなかをうろつき、狩猟採集をして暮らす。子どもは学校に行かない。そもそも所有するという概念がなく、あるものはみんなで分かち合う。人よりも高い能力を獲得して優位に立つとか、豊かになりたいという欲求もない。 人間はいつからそのような欲求をもつようになったのか? プナンの生き方が文明的でないとか、人間らしくないと言えるのか? トイレで排泄するという習慣もない! 著者が何かを持って彼らのコミュニティーを訪問すれば、当然のようにそれをみんなのものとし、ありがとうもなく、壊してもごめんなさいもない。 とっても興味深いですな。 最後の方で、年に何度か訪問していたのにコロナで数年あいて再訪したとき、スマホとWi-Fiが導入されていたっていうくだりもかなり面白かった。 プナンはそんなものに興味をもたないかと思ったら、マレーシア政府の政策?で無料で配られたスマホとWi-Fiを駆使して、彼らはエロ動画を見ていた笑!文字の読み書きができないので、音声チャットで獲物がどこでとれるかという情報をやりとりしたり。 ニーチェは難しくても、知らない世界を覗き見られるという読書の楽しみを存分に与えてくれる一冊でした。
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