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脱-底 ハイデガーにおける被投的企投
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 昭和堂 |
| 発売年月日 | 2018/03/01 |
| JAN | 9784812217252 |
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脱-底 ハイデガーにおける被投的企投
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ハイデガーが、ソクラテスとプラトンによって開始され、ニーチェにいたるまで西洋の形而上学を支配してきた発想に対する批判をおこなっていたことは、よく知られています。彼の「存在」の思索は、こうした西洋形而上学の伝統を解体し、あらたに「存在」が到来することを待つことを意味していました。し...
ハイデガーが、ソクラテスとプラトンによって開始され、ニーチェにいたるまで西洋の形而上学を支配してきた発想に対する批判をおこなっていたことは、よく知られています。彼の「存在」の思索は、こうした西洋形而上学の伝統を解体し、あらたに「存在」が到来することを待つことを意味していました。しかし著者は、こうしたハイデガーの西洋哲学批判が、彼自身の思想への自己批判をふくんでいたと主張します。そして、このようなハイデガーの思索のあゆみが、「被投的投企」の深化として解釈できることを明らかにしています。 『存在と時間』刊行以前のハイデガーは、われわれの哲学的な営みが解釈学的状況のなかでおこなわれることを指摘していました。しかし『存在と時間』では、「世人」としてのありかたを脱してみずからの可能性を自覚的に投企する本来的な自己への還帰が主張されており、「被投性」よりも「投企」の側面が重視されていました。著者は、それにもかかわらず現存在の本来性への還帰を説くハイデガーの思想が、「存在」について「問うこと」を切り開いた点を評価しつつも、「存在の歴史」のなかに身を置いているわれわれのありかたが十全にとらえられていないことを指摘します。 その後ハイデガーは、存在者を存在者たらしめる地平としての時間性に注目したものの、超越論的な地盤として「存在」をとらえる立場にとどまっていました。彼はさらにみずからの思想に対する自己批判を徹底することで、そうした地盤の「脱‐底」において、「露現」と「覆蔵」の二重性が織りなす「存在の歴史」へと立ち返ることになります。 「被投的投企」や「転回」をふくむだけでなく、ハイデガーの思索の全過程のみならず、西洋哲学の歴史全体をつらぬいてあゆみ抜かれた「存在の思索」が解明されており、興味深く読みました。ただし、著者の議論は「被投的投企」に焦点をあてて、その深化として「存在の思索」を把握するというしかたで進められていますが、そうした視点に限定することなく議論を進めたほうがいっそう著者の企図が明瞭になるのではないかとも感じました。
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