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波うちぎわのシアン
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2018/03/01 |
JAN | 9784036431700 |
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波うちぎわのシアン
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商品レビュー
4.3
7件のお客様レビュー
島の養護施設で暮らすシアンの巻貝のような左手には胎内記憶を呼び覚ます不思議な力がある。ほのぼのとした日常から一転後半はシアンの出生の秘密をめぐるサスペンス。大人も子供も楽しめるファンタジー。
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児童書なのだが、大人にこそ読んでもらいたいテーマもあると思いました。それは、親子の関係について。 燃え盛る船から、フジ先生に助け出された、身元不明の少年「シアン」には、彼の閉じられた左手に耳を触れた時、その人がお母さんのお腹の中にいたときの記憶を呼び起こす、特別な能力があった。...
児童書なのだが、大人にこそ読んでもらいたいテーマもあると思いました。それは、親子の関係について。 燃え盛る船から、フジ先生に助け出された、身元不明の少年「シアン」には、彼の閉じられた左手に耳を触れた時、その人がお母さんのお腹の中にいたときの記憶を呼び起こす、特別な能力があった。 そこには、その人の父親と母親の、生まれてこようとする我が子を思う、素直な愛情や気持ちを知ることができて、当人も嬉しいことに加え、父母にとっても、かつては無尽蔵の愛を我が子に注いでいたことを思い出させてくれる。 もちろん、現実にはあり得ない話なのだが、長年、子育てに励んでいる方が、その当時の事を思い出すことで、我が子への見方が変わる可能性はあると思います。 ただ、どうしても人間だから、大人だって心が挫けたり、悲しくて泣いてしまうことだってある。子供からしたら、大人は厳しく頼もしい印象もあると思うが、そうではないことも実は、この物語では教えてくれる。こうしたフラットな視点の優しさのようなものは、猫の「カモメ」の目線で、物語を展開させているところにも感じられます。 まあ、私にとっては、猫が感情を持ったストーリーテラー役というだけで嬉しいのだが、それだけではなく、ちゃんと物語の大事な場面にも関わってくるし、カモメ独自の人間観察も、客観的な趣に風刺が効いて面白い。 それから、もう一つ重要なのが、シアンの未来。 シアンの能力は、喜びだけを与えないこともあって、自分は皆の役に立てるのだろうかと、悩んでいた。 ただ、本当の悩みはそこではなく、彼自身が喜びを実感することが大切だということ。そして、それを教えてくれたのは、カモメである。カモメは、シアンのことを本当によく見ている。時に猫にあるまじき熱血漢のような思いには、胸を熱くさせるものがあり、「まめふく」さんの絵も良い効果を出している。 そして、それによって、周りの人たちがシアンの気持ちに触れて、シアンがいかに大切な存在であるかを実感することで、改めて、親子とは? ということを考えさせられます。親子にも様々な形があること。大切なのは、本人の気持ちだということ。 ちなみに、エピローグでは、カモメの後日談もあり、続編を匂わす感じにも見えました。ちょっと、これは期待してしまう。
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シアンをはじめとする孤児の子どもたちと周りの優しい大人たちのお話。ねこ目線で。親がいなくても周りの大人の愛情があれば、友達がいれば、そういう安心できる場所があれば、子どもはきっと大丈夫。大きくなる。環境って大事だ。私も大人として日常で接する子どもたちにはいつだって愛をもっていたい...
シアンをはじめとする孤児の子どもたちと周りの優しい大人たちのお話。ねこ目線で。親がいなくても周りの大人の愛情があれば、友達がいれば、そういう安心できる場所があれば、子どもはきっと大丈夫。大きくなる。環境って大事だ。私も大人として日常で接する子どもたちにはいつだって愛をもっていたいなと思う。斉藤倫さんのお話に出てくる人たちは優しくて切なさを持っているな。
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