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八甲田山 消された真実
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 山と溪谷社 |
発売年月日 | 2018/01/17 |
JAN | 9784635171922 |
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八甲田山 消された真実
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商品レビュー
3.9
9件のお客様レビュー
八甲田山遭難事件を知らない人だと難しいだろう。 しかし、元自衛官としての考察・評価は面白かった。 公表資料の齟齬から組織の責任回避を推測し、また本当はこうあるべきだという評価が良い。
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著者は元自衛官。八甲田山の遭難事故については、新田次郎の本や映画を見たことがあり、多くの人達はそれが真実だとして受け止めているが、様々な資料生存者の証言で検証してみると、多くの点で間違いがあるらしい。著者は、青森の自衛官時代の経験をもとに丁寧に当時の状況を考察しており、大変面白く...
著者は元自衛官。八甲田山の遭難事故については、新田次郎の本や映画を見たことがあり、多くの人達はそれが真実だとして受け止めているが、様々な資料生存者の証言で検証してみると、多くの点で間違いがあるらしい。著者は、青森の自衛官時代の経験をもとに丁寧に当時の状況を考察しており、大変面白く読めた。映画では、有能だが不遇な神田大尉と統率力がある徳島大尉という架空の人物として主人公が設定され、二人の指揮官の物語とされていた。モデルとなった実際の二人は、著者によると映画とは性格がかなり違っていたようだ。また映画では分かりにくかった装備の問題(ソリ等)、情報収集の問題(目的地の情報が不明、地図が大雑把)、段取り不足、行軍兵士たちのモチベーション、地形天候など状況を詳細に考察しており、雪中行軍の難しさがよく分かる。でも本質としては、結局当時の時代背景(立身出世、隠蔽体質、リスク対応無視)がこの事件の遠因となったことは間違いない。そして日本軍の体質は昭和の大戦まで引き継がれた。 この本で事件の詳細を知ってしまうと、映画の感動が薄れてしまった。徳島大尉役の高倉健の演技に涙するほど感動していたのに、、。八甲田山の悲劇について知りたければ、まず映画を見てから本を読んだ方が良いと思う。(先に読むと、映画の感動が薄れてしまうと思う) この本は冷静な文章や引用文でまとめられているが、時々著者が感情的になる部分があった。自衛官時代に、似たような体験があったのかもと想像してしまった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
事件後に陸軍大臣等に出された報告書を検証しつつ、事件の全体像を描いている。 基本的に事前の準備がほとんどできていない。現地踏査もしていない。 露営も非常に安易に考えられている。 事件報告も、聯隊長等が非難されないよう都合良く事実をねつ造している。 ただ、遭難して寒さのため責任行動がとれず、十分に思考されたとは思えない行動を辛辣に非難しているのは酷ではないか。 全体的に聯隊長を初めとした幹部に対しての批判は、やや感情的に過ぎる気もしないでもない。 生存してほぼ無傷の倉石大尉らについて、何故なのかと思っていたが、それは服装に注意が払われていたから。それは装備が自弁の将校だからなせること。さらに日清戦争で極寒の地で戦った経験が影響していたのだろう。 山口少佐は自殺でなく心臓発作なのね。 津川聯隊長への処分は非常に軽すぎるね。
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