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壊れた自転車でぼくはゆく 朝日文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2018/01/04 |
JAN | 9784022648723 |
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壊れた自転車でぼくはゆく
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壊れた自転車でぼくはゆく
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商品レビュー
4.2
9件のお客様レビュー
安心安定の市川拓司でした。 優しい世界を描かせたら、右に出る者なしと断言できる。 そんな素敵なお話でした。 今作も特段な設定ではない。祖父を軸に孫とその彼女。祖父の昔話を二人に語っている。 大雑把に説明すればこれだけなのだが、そこは流石の市川ワールド。 “純”で“一途”で...
安心安定の市川拓司でした。 優しい世界を描かせたら、右に出る者なしと断言できる。 そんな素敵なお話でした。 今作も特段な設定ではない。祖父を軸に孫とその彼女。祖父の昔話を二人に語っている。 大雑把に説明すればこれだけなのだが、そこは流石の市川ワールド。 “純”で“一途”で“温かい”。 読みやすい表現が、さながら絵本を読み聞かせる母親を彷彿させる感じがしました。 筆者夫婦も寛太と真利子と良く似ている。むしろ夫婦をモデルとし、寛太と真利子が居る。 筆者のエッセイを読んだとき、そんなふうに書いてあったと思います。 変わり者の旦那と、それを見過ごせない思いやりの奥さん。 ちゃんとバランスがとれてるんだよなぁ…。 だからこんなにも優しい世界が描ける…。 特に気に入ったところに、P72「ほんと、あなたたちってユニークね。どれもこれも、少しひととずれてるの」とある。 これは作品中では寛太と真を指すが、筆者も右ならえらしい。筆者の奥さんならきっとそう言うだろう。 P180からP185にかけての、真と麻美のキスシーンも市川ワールドならではの描き方。純愛そのものを透き通る様に綺麗に、そして温かく表現している。他の作品にも見られるが、やはり市川拓司の世界は愛おしいぐらい優しく書き綴っている。 最後にP206の「不器用な者たちだけが愛に身を殉じていくんだ」とある。 この一文は市川ワールドにおける真骨頂でもあるだろう。 少しずれていても構わない、共に歩むことが大事、如何なる時も寄り添う、筆者の根底にはこんな要素が含まれている。 だから読者は納得します。 貴方がた夫婦がそうなのだから…。 久々の市川拓司、優しい世界は盤石でした。 素敵なお話を、ありがとうございました。
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寛太 真の祖父。 真利子 真の祖母。 大沢真 野川麻美 真の彼女。高校三年のときのクラスメート。 真の父 優治。フリーのイラストレーター。 槻川啓司 寛太と同じ中学。同じ絵画教室に通っていた。代々医者の家系。 江美子 寛太と同じ中学。同じ絵画教室に通っていた。 水樹 啓司の看護をしている。
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祖父・主人公である孫・その恋人の3人で、祖父と祖母が昔暮らしていた場所まで旅する物語 その道中で語られる祖父と祖母の過去が 切なくて悲しく、まさに純愛と呼べるものだった ただ、後半の惰性感が少しだけ残念でした。 スパッと終わっていれば余韻は凄まじかったと思うけど あくまでこれは個人的な意見です ・十二歳の春の雨の日の午後に、私の心に宿ったもの憂い気分は、十三歳の秋に感じていたそれとは断じて違う。心とは一回性のの現象なのだ ・不器用な者たちだけが愛に身を殉じていくんだ ・遊園地は人が幸せになりに行く場所だもの ・わたしたち、がんばったよね? このあたりの言葉は話の内容も相まって、かなりグッときました。短くて良い言葉が並んだ素晴らしい本で、読んでよかったです。
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