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何が私をこうさせたか 獄中手記 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/12/01 |
JAN | 9784003812310 |
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何が私をこうさせたか
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商品レビュー
4.4
21件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
23歳で自ら縊死したアナーキスト、金子文子の獄中手記。 作者、金子文子の育った、父母による家庭の破壊、極貧、預けられた祖母・叔母から受けた虐待と朝鮮での暮らしという劣悪な環境は、1920年代当時の日本としては、例外的ではなかったかもしれない。 しかし、作者は頭が良かった。 この手記も、ほとんど記憶だけで執筆されたと考えられる。一部補筆復元があったようだ。 (文子が この手記を宅下げして 同志の栗原一男に出版を依頼し、1931年(昭和6) の7月に 春秋社から出版されました。「宅下げ」といっても、栗原一男が 実際に手記を手にしたのは、1926年 (大正15) に 文子が死んでから、だいぶ経ってから らしく、しかも 手記は あちこち 切り取られて ズタズタだったらしい。それを 栗原一男と加藤一夫の二人で 補筆復元し、題名も 彼らが付けました。 『何が私を こうさせたか 』 金子文子著 | 神谷武夫 引用) 学習意欲が高かったにもかかわらず、満足に学校にも通わせてもらえなかった。しかし、本文は読みやすい、難しい内容の部分も、よく噛み砕いてわかりやすい文章になっている。 文章の裏にはずっと慟哭している作者がいるが、表現は抑えられ誇張されていない。 神も、社会主義思想も、作者には自身を託すものではなかった。 以下本文より引用 388ページ 私は今はっきりとわかった。今の世では、苦学なんかして偉い人間になれるはずもないということを。いやそればかりではない。いうところの偉い人間なんてほどくだらないものはないということを。人々から偉いと言われることに、何の値打ちがあろう。私は人のために生きているのではない。私は私自身でなければならぬ。 私はあまりに多く、他人の奴隷となりすぎてきた。あまりにも多く、男のおもちゃにされてきた。私は私自身を生きていなかった。 私は私自身の仕事をしなければならぬ。
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今から100年前を生きた女性の手記。そんな昔の文章、私に読めるかしらと心配したが杞憂でした。力強い文章からは生々しい感情が伝わってきて、辛い気持ちにもなりつつ読み終えました。 100年も昔と思ってたけれど、たった100年前はこんなに大変な時代だったのか、とその当時の生活のリアルを...
今から100年前を生きた女性の手記。そんな昔の文章、私に読めるかしらと心配したが杞憂でした。力強い文章からは生々しい感情が伝わってきて、辛い気持ちにもなりつつ読み終えました。 100年も昔と思ってたけれど、たった100年前はこんなに大変な時代だったのか、とその当時の生活のリアルを知り、驚きました。歴史としては知っていても、実際にどう感じてどんなふうに生活していたのかは想像が及びませんでした。この手記を書いた本人のことはもちろん、こんな大変な時代のなかでも人は生き、子供を産み育てて今の私たちに命を繋いできたんだなぁと、人の逞しさを知りました。読んでよかったです。
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壮絶だった。なにから書けばいいかわからないくらい壮絶だったが、読めて良かった。 こう書くと軽く見えるかもしれないが、現代でいう親ガチャ失敗、生まれが選べないことによる貧困、教育を受けさせてもらえない等の数々の困難が降りかかる。まだ下があるのかと思うほど、読み進める程に酷く悲しい。...
壮絶だった。なにから書けばいいかわからないくらい壮絶だったが、読めて良かった。 こう書くと軽く見えるかもしれないが、現代でいう親ガチャ失敗、生まれが選べないことによる貧困、教育を受けさせてもらえない等の数々の困難が降りかかる。まだ下があるのかと思うほど、読み進める程に酷く悲しい。それでも、子供から搾取する大人に囲まれ、虐げられた時代を長く過ごしたにも関わらず、幾度と「自分は間違っていない」と思える心が本当にすごいと思った。 私は自分が将来、仮に親になることを考えるととても不安で、子供に施しをすることが出来るのだろうか…と考えることが多い。それでも、文子の言葉を読んでいると、特別何かを与えるのではなく、子供を騙さないことや大人の都合や責任を押し付けないこと、愛情を持って居場所を作ること、それだけできれば充分すぎるほど親なのではないかと気付かされた。 これほど本のタイトルが内容を表しているものも珍しいと思う。文子がどうして恩赦を受けず、縊死したのかが凝縮されていた。帰る場所がなく、心安まる場所がなかった文子が自身の人生を見出したのが朴なのだと思う。
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