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血脈 新装版(中) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2017/12/05 |
JAN | 9784167909796 |
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血脈 新装版(中)
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佐藤愛子の傑作。 不詳の兄たちを、いずれも戦争で相次いで失い、父洽六(紅緑)も弱っていき、やがて旅立っていく。一方、長男八郎(ハチロー)は、作詞の才能が認められていった。愛子は、そうした経験をしてきたことさえ、後々の『九十歳、何がめでたい。』に繋がった。
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なまけもので、金遣いが荒く平気で借金を繰り返し、暴力沙汰を起こす、ハチャメチャな元妻の四息子たちのしりぬぐいをつねにしなければならない佐藤紅緑と二人目の妻シナ。 豪快で直情径行なお父さんの遺伝子を受け継いだから、サトウハチローをはじめとする不良4人息子たちが出来てしまったのか、...
なまけもので、金遣いが荒く平気で借金を繰り返し、暴力沙汰を起こす、ハチャメチャな元妻の四息子たちのしりぬぐいをつねにしなければならない佐藤紅緑と二人目の妻シナ。 豪快で直情径行なお父さんの遺伝子を受け継いだから、サトウハチローをはじめとする不良4人息子たちが出来てしまったのか、またシナ(三笠真理子)という女優に異常に執着して、元妻を追い出し、病死させてまでしまった紅緑の仕打ち、息子たちの寂しさ、その環境がそうさせるのか。 ほとんどをシナの目から見た佐藤家の行く末が、この中編のストーリー。もちろん作者がシナさんと紅緑の娘愛子だから、その視点になるのだろうが。 視点といえば主にはシナさんであるが、多々の登場人物にくるくると視点が変わるところに面白さを増している佐藤愛子の筆力、うまさがあると思う。 また、昭和時代の始まりから敗戦までのこの小説の時代背景が、敗戦の時にわたしは四歳だったので、「そうかこんな時代模様だったのだ」といまさらながら目を開かせてくれた。わたしの両親の話からではうすぼんやりしていた記憶がよみがえるような気がした。卑近さがよかった。いや、こんな派手な状態ではなかっただろうが、生活している姿が生き生きと立ち現れているからなのだ。 この小説はちょっと日本版『カラマーゾフの兄弟』を意識しているようなと思っていたら、下編でシナと愛子のそんな会話が出てきたよ。
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【佐藤愛子といえば、やはり『血脈』!】物語は、佐藤紅緑が新進女優を狂おしく愛したことに始まった。大正から昭和へ、佐藤家を焼き尽くす因縁の炎。迫力と感動の大河長篇。
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