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人魚の石
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2017/11/30 |
JAN | 9784198645083 |
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人魚の石
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商品レビュー
3.2
10件のお客様レビュー
青蛙というペンネームからはもう少し硬質の怪奇譚を勝手に期待していたが(あの円城塔のつれあいであれば尚更)、案外とナイーヴな話である。小泉八雲というよりはゲゲゲの鬼太郎(もっとも鬼太郎もオリジナルの墓場鬼太郎はおどろおどろしい)。やたらと妖(あやかし)の類が出てくるが、どれもこれも...
青蛙というペンネームからはもう少し硬質の怪奇譚を勝手に期待していたが(あの円城塔のつれあいであれば尚更)、案外とナイーヴな話である。小泉八雲というよりはゲゲゲの鬼太郎(もっとも鬼太郎もオリジナルの墓場鬼太郎はおどろおどろしい)。やたらと妖(あやかし)の類が出てくるが、どれもこれもではなく、つい誰も彼もと言ってしまいそうになる程に人間臭い。不思議な能力や主人公の知らないことを知っているという情報格差でたぶらかす様も人外のものとは思えない程に幼い子供の思い着くような悪戯だ。こういうエンターテイメント系の小説は最近読んでいなかったので文章に乗り遅れながら読み切る。 終末に向けて登場する物の怪は、推理小説の様式で言えば使ってはいけない奥の手であるが、そこだけは妙に怖い。その感情の根っこにあるのは、よく知らない人が親切にしてくれるのを手放しで受け入れられない居心地の悪さと同じ類のもの。エピローグは至極当選の帰結としてそうなるよね、と思った所に落ち着く。最初からここを狙って書いていたのなら相当にひねくれた作家と思うが、読後の感想としては連載していた連作短篇集をまとめたもののような印象。モチーフとしての「石」と「人魚」が各々の物語を縫い合わせてはいるものの個々の章は独立している。それ故に、エピローグの不気味さも少しばかり慌てて繕った印象が残る。 ふと、主人公の兄は今何処にいるのかが気になった。兄は本当に兄だったのか。物語は語らないことの方が本当は恐ろしいということをしみじみ思う。遠野物語の元になった昔話が本当にあったことを夢物語風にして人間の残忍さを中和したように、妖怪は誰かの過去のうつしみ。であれば登場する物の怪達が人間臭いのも当たり前のことなのかも知れない。
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いや~・・・面白かった。血で汚れた因襲に満ちた異形とのやり取り・・・どす黒成分多めの『家守綺譚』て感じで・・・好き・・・。うお太郎がユキオに懐いてたのって血が繋がってたからなんだな・・・ヒエエ・・・。最後の最後まで油断できない・・・まさに和ホラー。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
円城塔夫人としての認識が最初で、夫婦共著の「読書で離婚を考えた」での大らかでガサツなイメージが先行してた。 だもんで、まずはその端正な文章にビックリ。 共著で演出しているセルフイメージばりの偽悪的な表現とか品のない語彙とか際どい言い回しとか皆無。 よく考えたら、もしそういうヒトだったらあの円城塔がパートナーにはしないわな。 でもね〜その分パンチもないんだなあ。上手くいかねえなあ。 脇の甘い金井美恵子というか、詰めの甘い山田詠美というか…
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