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非正規クライシス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2017/11/01 |
JAN | 9784022514820 |
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非正規クライシス
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商品レビュー
3.6
6件のお客様レビュー
非正規雇用者の実態が知れた。 2017年出版と比較的新しく、データも信ぴょう性に富む。 P32 ロストジェネレーションと呼ばれる、1970年〜1982年頃に社会に出た年代の者は、当時の厳しい経済状況のため、非正規として働くことを余儀なくされた世代だ。 正社員への転換も日本の雇用慣...
非正規雇用者の実態が知れた。 2017年出版と比較的新しく、データも信ぴょう性に富む。 P32 ロストジェネレーションと呼ばれる、1970年〜1982年頃に社会に出た年代の者は、当時の厳しい経済状況のため、非正規として働くことを余儀なくされた世代だ。 正社員への転換も日本の雇用慣行の壁に阻まれて難しく、非正規雇用のまま年齢を重ねているという。 非正規労働者の割合は 2003年に初めて3割となった後、13年後の2016年には37.5%まで増えた。 労働者数は2,000万人を超えるという。 非正規大国 日本の現状。 働けども年齢のフィルターで正社員への道を阻まれ、非正規労働者としてありつづけなければならない苦しい実態だ。 30〜44歳までをミドル世代というが、非正規労働者を長く続けてきたその年代に共通する事項がある。 正社員としての教育を受けていないため、職場で自分の考えを述べたり、部署でアイデアを検討したりする機会がほとんど無く、コミュニケーション能力に欠ける傾向がある。 また、与えられた仕事をこなす業務が長いため主体性に乏しく、一般的な社会人としてのマナーも持ち合わせていないケースが多いという。 こうした正社員としての経験の乏しさが、正社員になる道を更に狭くしていると。 確かに。 工場での単純労働ではオフィスマナーや正規職員としての教育も受ける機会は少ないと思われる。 他にも、学校や図書館、役所などでの非正規雇用が進み、サービスの低下や正職員との賃金格差が拡大している実態も窺えた。 1度就職に失敗してしまうと、這い上がれるか否かは年齢による差異が大きいのだな。 定年後のパートですら70歳では貢献の見込みがないと見なされ面接で落ちることもあるようだし、年金が少ないのに仕事が出来ないこの矛盾、日本の社会構造はすぐには改善できないだろうな。
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夫の扶養の範囲内の主婦のパート、これはいいと思います。しかし、リーマンショックでの解雇者や最近の若者に増え続ける非正規・派遣社員は大きな問題だと思います。正社員と違って安定的な収入は得られず、生活は不安定。結婚も難しいのではないでしょうか。2015年の労働者派遣法改正では、期限限定の例外措置がはずされ、更に厳しい状況に。自治体で働く非正規公務員も増加の一途とか。未婚・少子化問題や生活保護問題の根っこに非正規雇用があると思っています。政治の力で何とか元に戻して欲しいと思います。
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非正規クライシス 2017/11/20 すでに生涯現役社会になりつつある日本 2018年12月23日記述 2017年11月30日第1刷発行。 2016年から2017年にかけて朝日新聞紙面に掲載された非正規労働に関する記事を大幅に加筆し、適宜最新の情報にアップデートしてまとめたもの。 執筆者は 北川慧一(きたがわけいいち) 朝日新聞特別報道部記者。1981年生まれ。 福島総局、和歌山総局、大阪本社経済部、東京本社経済部を経て2016年10月から現職。 厚生労働省や連合、電機・流通業界などを担当 古賀大己(こがだいき) 朝日新聞千葉総局記者。1976年生まれ。 東京本社経済部などを経て2017年9月から現職。 首相官邸や外務省で経済政策や通商交渉を担当してきた。 澤路 毅彦(さわじたけひこ) 朝日新聞報道局編集委員(労働担当)。1965年生まれ。 大阪本社経済部、東京本社経済部などを経て2013年4月から現職。 広く知られていることではあるが、非正規労働が大幅に増え (2000万人以上)日本人の収入は減っている。 貯蓄志向も強まり、高額品主流の百貨店業界が苦戦するのは当然という本書の指摘はもっともだ。 日本のパートはフルタイムの6割弱(待遇差) 欧州各国は7割から9割の水準。 本書冒頭で紹介される鹿児島県出身のタケオさん(仮名)のストーリーは身につまされる。 典型的なロスジェネだ。 時代にどれだけ翻弄されるというのか。 正社員登用前提の契約社員に採用され東京での仕事が はじまった時にリーマン・ショックで解雇とは・・・ コールセンター時代も昼夜逆転の(夜勤の為)生活で 転職活動もままならずとは・・・他にも食品物流のしごとで夜勤をおこなう60歳を超える方のインタビューものっている。夜勤はやはり体にこたえるようだ。 本当は正社員を望んでいるにも関わらず、非正規で働くことを余儀なくされ、厚生労働省が「不本意非正規」と呼ぶ人の割合は17.0%。男性だけ取り上げると4割が現状に不満を持っている。 人口減少の影響を受け、有効求人倍率は2017年に入り、バブル期のピークを超えるほどの高水準が続く。 しかし人員削減にあった中高年の転職は厳しい。 政府は「働きたいと願う高齢者の希望をかなえる」として高齢者の就業促進を進めるが、実際には受け取れる公的年金が少ないなどの理由で生活を支えるために働かざるを得ない高齢者がじわりと増えている。 65歳以上の非正規労働者数の推移 2006年122万人 2008年154万人 2011年168万人 2013年204万人 2015年268万人 2016年301万人 橘玲氏の作品などを通じてこれからは生涯現役の時代と認識してはいたが、 むしろ今すでにそうなりつつあることを認識した。 そして日本という国家の歪みを感じざるを得ない。 また本書は非正規に焦点を当てているため正社員の労働実態に関してはあまり書いていない。 しかしこちらも若手ほど昇給が少なく給料は もう上がらないと感じる正社員が多くいることは2009年のNHKスペシャルで報道があった・・・ 豊かになるためにはまじめに働く必要がある。 必要はあるものの、大きな閉塞感を覚えずには居られないというのが今の私の実感だ。 もちろん非正規の悪い労働条件は改善していかなければならない。 しかし安倍政権は安直な外国人労働者の輸入(事実上の移民)をはじめた。 正直、本書で示されたことすら自民党という政党は行う気が無いということを突きつけられた。 労働者、生活者、有権者の為の政策実現がこれまで以上に求められている。
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