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ゴースト・スナイパー(下) 文春文庫
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ゴースト・スナイパー(下) 文春文庫

ジェフリー・ディーヴァー(著者), 池田真紀子(訳者)

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ゴースト・スナイパー(下) 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2017/11/09
JAN 9784167909703

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商品レビュー

3.5

15件のお客様レビュー

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2024/10/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

 バハマのホテルの一室で、反米主義を掲げる活動家が暗殺される。犯人は2000m離れた場所からターゲットを狙撃したと見られ、ライフルから発射された銃弾により窓ガラスが吹き飛んだことで、同席していたジャーナリストとボディガードも死亡した。ライムとサックス、NY市警のロン・セリットーは、この暗殺に、アメリカに危険を及ぼす人物を暗殺する国家機関が関わっていると睨み、捜査を進めていく。  さらに、この事件を立件すべくライムたちのもとに検事補のローレルが送り込まれるが、何かと杓子定規なローレルにサックスは敵対心を抱く。捜査を進めるうちに、件の国家機関の下で狙撃を成功させたスナイパーとは別に、証人になり得る人間を次々と殺害していく殺し屋が暗躍していることもわかる。サックスはその殺し屋を追うが、常に先手を取られ翻弄させられる。一方のライムも、メル・クーパーの協力のもといつものように微細な証拠物件から解決の糸口を探ろうとするも、暗殺が行われたのがバハマということもあって一切の証拠物件がないという状況に置かれてしまう。そこでライムは、介護士のトムと、ルーキーことロナルド・プラツキーを伴いバハマへと乗り込む。そこで非協力的なバハマ警察を説き伏せ捜査を始めるが、殺し屋の魔の手がライムたちに迫る。  ライムとサックスは、ライフルを駆使するスナイパーが実は無人機の操縦士であるという事実を突き止め、殺し屋を追うとともに殺しの国家機関の長官をも操る者の正体に迫っていく。  本作は特に、関係者に拷問を加えた上で殺していく殺し屋の冷酷さが際立っている。さらに、初めてライムがアメリカを出てバハマへと乗り込むということもあって、それだけでスケールが大きい。カリブ海の島国の、南国特有の旅情も感じられるところが今までの作品と少し違うところ。そのような事情もあり、サックスはいつものように一心同体となってグリッド捜索を行うライムの不在に孤独感を覚える。また、かねてより彼女を苦しめる関節炎が彼女のキャリアに危機をもたらすので、最後の病院でのシーンはライムの決断も含めて胸にくるものがある。  このシリーズもついにスマートフォンが登場し、戦争や暗殺もハイテクの時代に突入。  なぜか登場人物一覧に名前がないが、ロナルド・プラツキーが大活躍するところも見どころ。

Posted by ブクログ

2022/06/21

無人機によるスナイパー、詳細の物的証拠によった推測の展開はさすがだわ。ターゲット人物の入れ代わりによる終盤の推理展開はさすが。ラストのテロ阻止もさすがだわ。サックスの関節炎治療も続編への継続と期待を持たせていていい。

Posted by ブクログ

2022/05/21

 リンカーン・ライム・シリーズもこれで10作目だそうだ。手を変え品を変え、のアイディア・マシンみたいな作家ディーヴァーの今回は、カリブ海、バハマを舞台にしたスケールの大きな国際謀略もの。最早、警察小説というジャンルではなく冒険小説の領域である。  反米活動家のモレノが2,000...

 リンカーン・ライム・シリーズもこれで10作目だそうだ。手を変え品を変え、のアイディア・マシンみたいな作家ディーヴァーの今回は、カリブ海、バハマを舞台にしたスケールの大きな国際謀略もの。最早、警察小説というジャンルではなく冒険小説の領域である。  反米活動家のモレノが2,000mの長距離狙撃で暗殺される。しかも同席した記者とボディガードは砕け散ったガラスの破片で切り裂かれて共に犠牲となる。と、相変わらずど派手な現場づくりだ。  暗殺したのは政府の秘密組織なのか? いつにも増して阻害要因の多いバハマの地でリンカーンとサックスの捜査は困難を極めるし、またまた複雑な人間関係や組織間、国家間の利害関係が難解で、読書疲労度が半端ではない。  さらにいつものディーヴァーのお遊びがあって、モレノ殺害を実行したエージェントのコードネームはドン・ブランズ。 「ドン・ブランズってシンガー・ソングライターがいるでしょう。フォークやカントリーのジャンルで活躍してる人。なかなかいい曲を書くのよ」とは、アメリア・サックス。彼女もカントリー・ミュージックのファンだったのか。  また本書を最も盛り立てるのが、料理と刃物が大好きな殺し屋ジェイコブ・スワンなのだが、彼のレシピをディーヴァーのサイト https://www.jefferydeaver.com で掲載しているらしい。もちろんレシピの本当の作り手はディーヴァー自身。  ディーヴァーの作家外ジャンルを使ったクロスオーバーお遊びはとどまるところを知らない。  いつものひねりにひねった終盤のプロットは今回は国際的とあってより大風呂敷度が強い。その分凝り様が多重化し過ぎていて読後の疲労度が激しい。リンカーン・ライムもの人気が徐々に下火になるとは聞いていたけれど、本作あたりからそう言われてるのかな?  ちなみに本作ではおなじみのハヤブサは子育て中らしく、なごみました。

Posted by ブクログ

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